火は消えた
「………え?」
そこにあったのは彼だった物があった。
「そんな、どうして…? 私を置いて逝くの………?」
彼の死を呪った、呪ってしまった。
「………」
「?」
人だったものは呪いと変わっていた。
「……!」
………………気づけば全ては終わっていた。
焦土と化した大地と何かが封印されている。
何かではなかった。
私は“其れ”が何か分かっていた。
その時に私の中で何かが壊れた。
朝日が昇っていた。
だがそれは彼女を照らさず、醜いナニカを照らしている。
彼女の心は闇の中でただ、深く深く沈んでいった。
「どうして、世界は私から大切なものを奪っていくの?なんの予兆もなく?」
「全ては、無価値だ。」