滅びの歌
WCL
「ウェディングケーキィ〜!!!!!!」
ペロスペローの能力によって海上を移動する四皇・ビックマムは船の上には存在しないウェディングケーキを求め、サニー号を襲撃しようしていた。
「クックックッ、こうなれば後は時間の問題だな。麦わらの船はうちのママに潰される。そしてママをカカオ島に誘導させれば任務完了だペロリン。」
「こ、こんな怪物とどうやって戦えば良いんだぁ〜!」
食い患いによって冷静さを欠けたビックマムはもはやただの災害に等しかった。
「まずいわ!徐々にだけど船がビックマムに追いついて来てる!このままじゃあ、私たちも船もあいつに潰されて終わりよ!」
「焦る気持ちも分かるが落ち着くんじゃ!今は少しでも距離を取ることしか出来ん!わしもいざとなれば応戦する!だから冷静になるんじゃ!」
「おい!麦わらの船!俺のウェディングケーキをどこに隠しやがった!」
「そんなもんここにはないわい!」
「嘘つくんじゃねぇよ!俺の息子があると言ったんだ!嘘ついてたら俺は息子の命を奪わなきゃならねぇんだよ!」
(お、覚えてたー!?プリン急げ!このままじゃ俺はママに寿命を取られちまう…!)
マムの射程範囲に入った。
「喰らえ!『威国』!」
山をも削るような大きく斬撃がマムの持つナポレオンから放たれた!ジンベエが慌てて武装硬化した両腕で受け止める、が、軌道を変えるのが精一杯、そしてジンベエ自身も海へ吹き飛ばされてしまった。
「「「ジンベエぇ‼︎‼︎」」」
「まずい!ジンベエがいなくなればあの船を守れる奴はもういない、が船にケーキが無いのがわかれば俺はここで寿命を失う!どうしたものか!」
「ウェディングケーキィ〜!!!!」
サニー号に乗り込もうとしていた。
そんな中、ウタはずっと1人で何かを悩んでいた。
「どうしたんですか!ウタさん!今この船は大変危険です!何か坂を講じなければ!」
その時ブルックは違和感を覚えた。
「ブルック、わたし『アレ』を歌おうと思うの。まだ歌ったことないからわからないけどこのままじゃ皆んなが…」
「私もその楽譜から禍々しいなにかを感じますが…わかりました。手伝います。」
(お願い…このままじゃ仲間が…もし『あなた』に願いが届くならみんなを守って!)
マムが船へ乗りこもうした瞬間、響き渡る歌声
「ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ」
ウタを中心として禍々しいオーラが渦巻いていた。その渦は徐々に一つの形を作りやがて『魔王』を顕現させた。