湿度99%

湿度99%


ぴちゅぴちゅ、と水音が響いている

外では雨が降り注いで窓ガラスは曇り、

ブラインドも重なって、景色は見えない

それが私にとっては心地良かったし、

何より都合が良かった。もし今の姿が

皆にバレたら私、幻滅されちゃうからね


『んっ...ぢゅうっ...!ぐぢゅっ...』


激しい雨音がキスの音を誤魔化しても、

唇と口蓋への愛撫の感触は誤魔化せない

先生をカウンター席に押し倒して、手を

ぎゅっと掴みながらのしかかるように、

上から覆い被さって声を上げさせない

ようにすると、簡単に抑え込めてしまう


『...しっかりご飯食べないとダメだよ?

体力つけないから、私に抑えられちゃう

こうして...強引にされても、動けない』


すっごく、ぞくぞくってした。

あんなに頼れる、かっこいい大人なのに

私の手でこんなに無防備になってしまう

試しにネクタイを解いて、衣服をはだけ

させる。脂肪も筋肉もそこまでは付いて

いない、普通の男の人の身体だった。

でも、それになんだかとても興奮した。


『ねぇ...ちょっと、湿度が高いからさ...

汗、かいてきちゃって...私、大丈夫?』


びくん、と先生の体が反応して、目が

必死に"ある箇所"から目を逸らすために

きょろきょろと泳ぎ始めた。...やっぱり

あの時の反応は照れ隠しだったんだね?


『ね、見てよ先生、大人っぽいかな?

あの時は飾りもないスポブラだったけど

今日はちょっとね...背伸びしてみたの』


汗で透けた布越しに見えるのは...

黒の、レースと飾り縫いのある下着

俗に言うランジェリーってタイプだね

胸元のロックを外して、蒸れた胸元を

先生の顔の近くでゆっくりと開いた


『...良いよ、嗅いでも...舐めても、ね?

これ、先生に見せたくて選んだんだ』


先生の顔が数秒間で目まぐるしく変わる

理性と本能、責任のある大人としての

落とし前とか...きっと色々考えたんだね


『はい...この方がよく見えるかな...?』


背中のホックを外して、ブラをずるっと

前の方から外してみたら、先生の腰から

私のおへその辺りに固いものが当たった

...私でおっきくしてくれたんだね、先生


『正直な先生にはプレゼントだよ...はい

私特製ホットアイマスク...なんてね?』


微かに谷間から先生の口にかけて、

糸を引いたのを見届けてからそう言うと

まだ湿った熱気を含んだブラをそのまま

先生の目と鼻の辺りに押し付けた

...息が荒くなって、もっと固くなったね

いよいよ、私も歯止めが効かなくなった


『前戯とか、出来る余裕ないんだ...ふぅ

私っ...もう我慢出来ない...っ!』


キスと服を脱ぐだけで、私の身体は

もう先生を欲しがって涎を垂らしていて

ズボンのチャックを下ろして、掴んで

薄い布の中からボロン、と引き出した


『すっご...これ、駄目な匂いだね...♡』


雄の匂いが鼻を突き抜け脳に突き刺さる

発情するスイッチをぐりぐりと抉って、

冷静さが熱の中に溶け消えていく


『先生、じゃあいただきます...♡』


ぬぷん!と腰が落ちて、奥まで入り

ばちっ、ぱちぱちと脊髄に快楽が走った

ここだけの話、処女膜は前にこっそりと

先生でオナニーした時に破いてしまって

それだけはちょっとだけ残念に思ったが

そんな懸念はすぐにかき消えていった


『あっあっあっ...♡すごい、奥までっ...

ゆび、とどかないとこまできて...っ♡

あっ、んん〜っ...!んっ、いい...っ♡』


正直、入ってるだけで気持ち良かった

ピストンなんて流石にやれないから、

少し腰を浮かして戻すのが精一杯だけど

それでも、かなり先生は効いてるみたい


『んひっ...♡なにも、言えないの...?

ほら、おっぱい揉んでもいいんだよ...』


数秒葛藤した後、先生の手が胸にかかる

素肌に触れられる感触はくすぐったくて

より、全身の感覚が鋭敏になる気がする

そしてそのうち、胸の先端に手が移って

ぷりん、って立った私の乳首に気づく

その指に挟まれて、力が掛かった瞬間

びりびりっ!とまた脊髄に快楽が来た

思わずきったない声が出ちゃったけど、

逆に先生は興奮しちゃったみたいで...


『あっあ"あっ...♡せん、せぇと"っ...♡

そこっ、そこきもち"いっ...♡』


下から、赤ちゃんの部屋の入り口辺りを

ぐりぐりってされると、もうダメになる

もっとされたくて自分から腰の奥に、

先生のちんぽをぐりぐり押し付けちゃう

でも、自分からだとどこか物足りなくて

もっと欲求不満になっちゃう...♡


『あっ、も、もうっ...♡きちゃうよ...♡

ふたりっきりえっちでイっちゃう...♡』


"...ルミ、ここまでしたら責任は取るよ

だから...思いっ切りイって...!"


この人は...私が貴方を襲ったのに、

それでも責任は私が取るっていうの?

...もう、ダメだ。最後の自制心が壊れた


『先生...私を、彼女にしてくれる?』


"うん、そのつもりだよ...っ!"


『じゃあね...私の食事以外、食べないで

朝昼晩三食必ず作るから、他のはダメ

きっと我が儘だと思うけど...許してね

こんなじめじめした女なんだ、私って』


"ルミの手料理がずっと食べられるなら、

私としてはとっても幸せだよ...?


『せ、せんせぇ...♡』


思わず、ぎゅーっと抱き着いてしまった

そのせいで、奥の奥までみっちり結合し

もう抜き差し出来なくなってしまった


"ナカに出すよ!...もう、ダメそ...っ!"


『うん、出して...♡欲しいよっ...♡

先生との赤ちゃんほしい...♡』


"ルミっ...!ナカに出すよっ...!!!"


幸せと快楽で頭の中が真っ白になって

一瞬飛んだ意識を、お腹の奥に注がれた

先生の精液の温かみが引き戻してくれた


『あっ...これ、が...♡先生の...♡』


心臓がどくんどくんと煩く響いている中

お腹に手をやり、神さまにお願いした

この奥に、新たな命が根付きますよう...



(数ヶ月後、玄武商会にて)



『...やはり慣れませんね、この感触は

カンフーでも料理でも感じた事がない

未知の感覚...これも修行になる...?』


『あはは、胎動で極めるカンフーは私、

聞いた事ないなぁ...ごめんね、レイジョ

このお腹じゃ手伝えなくて...』


『いえ、お子の安全が第一優先です

いずれこの商会を背負って立つお方、

その身の安全を守るのはれっきとした

商会の一員としての使命ですからね!』


神さまへの祈りが天に通じたのか、

逆算してあの時に私はこの子を授かった

最近は玄武商会を皆に任せているけど、

びっくりするくらい協力してくれて

正直言って少し申し訳なさすら感じる

時々お腹を蹴ってくる元気な子で、

皆触った時は不思議がっていたっけ


とはいえ、先生の約束をしたのは事実

身重の身とはいえ、料理は作っている

簡単なものに限定してはいるが、これが

中々大変でびっくりした


"ルミ、調子はどう?"


『あ、また来てくれたの?ほら...

お父さんが挨拶に来てくれたよー...』


"お腹もかなり大きくなったね"


『結構経ったからね...大変だけど、

毎日この子と会えるのが楽しみだよ!』


"私もだよ、ルミ"


『ふふっ...ありがと』


外の曇り空からは太陽が覗いていた

明日はきっと、良い天気になるだろう


Report Page