『添い寝』

『添い寝』


「だから2人共喧嘩すんな、な?説明しなかったおれが悪いから勘弁してやってくれ」

「「うぅ〜〜」」

あれから事情を聞いたシャンクスはすぐにウタから包丁を取り上げてルフィを解いてお互いの事を説明したが2人は睨み合っていた。

「シャンクス・・・こいつ本当にシャンクスの子供なのか?全然似てねぇぞ」

「なっ!?人が気にしてる事を・・・シャンクス!!何なんだこのアホ猿は!!」

「猿の何が悪いんだよ!?」

「バナナでも食べて野生へ帰るんだ!」

「お前ら、これから一緒に住むのにそんなに喧嘩ばっかりだと大変だぞ」

シャンクスは喧嘩を続けてる2人にそう言うと2人はギギギと変な音がなりそうな感じで振り向いた。

「「はぁ!?」」

「ん?言ってなかったか?ウタはおれの娘だし、ルフィはここに住んでるから2人とも今日からこの家で住むんだぞ?」

シャンクスの言葉にウタとルフィは互いに顔を見合わせた。

「「い、嫌だ〜〜!!!」」





◯◯◯

あれから暫くして3人で夕食を食べるとシャンクスはまた仕事へ行ってしまい、ウタとルフィの2人だけになった。

お互いに顔を見るのも嫌なのでさっさと部屋に入って寝ようと二階へ上がっていった。

「着いてくるな」

「おれの部屋も2階なんだよ」

「ふん、大体なんで君がシャンクスと一緒に住んでるんだよ」

「だからおれの兄ちゃん達が一人暮らしし始めたと同時に家が貰い火で火事になって無くなったから住んでるって言っただろ」

「そうかい・・・折角帰ってきたのに・・・」

2人はギスギスしたままお互いの部屋の扉の前に来た。2人の部屋は隣り合わせだった。

「なっ!?そこはシャンクスの部屋だろ!?」

「シャンクスの部屋は今はおれの部屋の前だ!移動したんだよ」

「最悪だ・・・良いかい!?少しでも変な事をしたら許さないからな!」

「そんな事やるか!」

「どうだか、ボクのこの素晴らしい肉体に・・・」

「胸も小せえし、尻も小せえのにか?」

「うるさい!!デリカシーのない変態猿!君なんか大嫌いだ!!」

「なっ!?おれだって大嫌いだ!!」

「「ふんっ!」」

2人は喧嘩したまま部屋に入っていった。




◯◯◯

その夜・・・

「眠い・・・トイレ・・・」

ウタは夜更けに目が覚めてトイレに行った。海外から帰ってきたばかりで時差ボケにならないようにネタが中途半端になり余計に変な時間間隔になっていたのもあった。

「ふぁ~、眠い・・・」

寝ぼけながらウタは自分の部屋に入ろうとしたが何分頭が働いてなかったので自分の部屋ではなく隣のルフィの部屋に入ってしまった。ルフィはベットの上でグーグー寝ていた。

「シャンクスいたんだ・・・」

だがウタは前までシャンクスの部屋だったのもあってかルフィのイビキをシャンクスのだと勘違いしていた。

「寝よっと・・・シャンクスちょっと詰めて・・・」

「ん?・・・あ、おい・・・」

「んしょっと、お休みシャンクス・・・」

「なっ!?違っ・・・」

ウタはルフィをシャンクスだと勘違いしたまま抱き着いて眠り始めた。起きてしまったルフィは離れさせようともがき始めたがウタはそのまま寝相なのか寝ぼけてるのか分からないがルフィの頭から背中を擦ってきた。

「!?」

「よしよし・・・ボクが・・・いる・・・」

ウタはそのまま2、3回擦ると止まってルフィを抱きしめるとまた寝た。ルフィは擦られてこしょばかったがそれと同時に抱きしめられて暖かみを感じると徐々に離すことも億劫になってきた。

「あったけぇ・・・」

ルフィはそのまま抱きしめ返すようにウタを抱きしめて寝始めた。




◯◯◯

「ウ~ン、あれ?ここって・・・えっ!?なんでこいつが!?・・・まさか、寝ぼけてこっちへ!??このボクが!?嘘だろ!??」

「ん〜、うるせぇな・・・なんだよ?昨日来たのはそっちだぞ」

「うっ・・・ごめんなさい」

「抱きしめてきたのにはビックリしたけど暖かくておれ結構好きだ!」

ルフィは抱きしめられた事を率直にそう言うとウタの顔が真っ赤になった。

「なっ!?へ、変な事を言うな!ボクに変な事をやって・・・」グニッ

「いっ!そこは・・・」

「そこ?」

問い詰めようとしたウタはルフィに云われて自分の手の先を見た。グニグニと何か硬い感触がしたそれはルフィの股にあった。

「な、ななななななな・・・こ、この変態!!ボクに二度と近づくな!!」

ウタは顔をより赤くして逃げるように部屋から出ていった。1人残されたルフィは昨日擦られた頭を軽く撫でた。

「なんか変な感じだな・・・けど良いな」

ルフィはそう呟くと朝の仕度を始めた。



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