浅すぎてそこまで広くない趣味の話
インテリヤクザ・この記事は、「Kumano dorm. Advent Calendar 2019」の14日目の記事です。
こちら→ https://adventar.org/calendars/4652
・「#kmnac2019」というハッシュタグがあるようです。使って。
・前日の記事はこちら→ https://note.com/clippa/n/n3ad968130c4e
とあるブロックの歴史の話。
・明日の記事はヒッチハイクの話。この記事の筆者とは先ほど食堂で会ったが、「今からヒッチハイク行きます」と言ってどこかへ行ってしまった。
インテリヤクザです。インテリヤクザを名乗る理由をよく聞かれます。中学で髪形を変えたとき友人に「インテリヤクザみたい」と言われ、その語感が異様に気に入ってからずっと名乗っているだけ、その程度の思い入れ。それから眼鏡が銀縁になり、刈り上げが入り、髭が生え、クローゼットにジャケットが増え、見た目だけはどんどんそれらしさを増していっている。
平日より土日のほうが埋まりやすいんだろうなあと思いながら、日和って土曜日の枠をいただきました。なんだか12月は忙しくなりそうな気がしていたので。寮祭明けにしようかと思ったけど、結局寮祭明けてから今までバカクソ忙しかったのでやめといてよかったな。
前文はこれくらいにしておいて、浅すぎてそこまで広くない趣味の話をします。まじで趣味とも言えない趣味を羅列するだけのスーパー自己満足タイム。雑記帳書くくらいのテンションで。長いし中身ないので、1行読んだら2行くらい飛ばして読むとちょうどいいかも。
まずは大学入学までをダイジェストで。
中学まではいわゆるオタク趣味というか、二次元にどっぷり漬かっていた。きっかけはよく覚えていない。小学校の頃から運動があまり好きではなく、本を読みゲームをしながら育っていたので、自然な流れではあるのかもしれない。メインコンテンツは東方project、その他ニコニコ動画とかラノベとかゲームとか。
高校ではオタク趣味の一部は細々と続けつつ、弓道にしばらく熱中したり、高2くらいから勉強を始めたり。この頃の勉強は一定趣味の範囲に到達していた気がする。
受験勉強が激しくなってくると勉強以外の趣味に対する熱意が冷めた。受験が終わればまたこれまでの趣味に戻るかと思っていたが、合格が決まった後にゲームや漫画を手にとってもそれまで感じていたような熱さを感じなかった。
ここで趣味は一旦リセットとなる。春休み中はやることが思い浮かばなかったため、ひたすら筋トレとストレッチとひらがなの書き取りをしながら過ごしていた。一時的に体が少しだけ柔らかくなったがすぐにガチガチになったし、ひらがなは少しだけ綺麗になったがカタカナと漢字は汚いままなのでアンバランスだ。
ここから大学の話。春休みで空っぽになった趣味キャパシティには、熊野寮の文化や寮生のお誘いが怒涛のようになだれ込んできた。真新しいものを見つけてはのめりこみ、人からのお誘いは二つ返事で乗っかり、そうして始めた趣味たちはあまりに浅くあまりに広く…嘘。そこまで広くない。ここから先は箇条書きでお送りするに相応しい浅さと広さとなった。
・料理
「趣味は何ですか」と聞かれたら、「料理と掃除です」と答えることが多い。
実家にいる間は、母親が料理が得意だったのと少々過保護気味だったのとで、キッチンに立たせてもらったことはほぼなかった。ガスの元栓を触るなと言われていた。ヤカンで湯を沸かしたことすらない。
そんな自分が親元を離れるのだからさあ大変。と思いきや、実際やってみると料理が好きであることに気づいた。きっかけは初めて作ったシチューが美味かったとかそんなところだった気がする。土日で食材を使いきるために炒め物ばかり作っていたが、1人前で作れるメニューには限界があるということに気づいてからは、一度に4人前を作って同期と食べることが増えた。2回生になってからは、みんな忙しくなって集まりが悪くなってしまったのと、後輩ができて談話室でご飯を作ることが増えたのとで、同期でご飯を作って食べるということはほとんどしなくなってしまった。
これまで作っためんどくさい料理ランキングTOP3は上から順に春巻き、酢豚、アランチーニ。一番の自信作は無水カレー。最近は唐揚げづくりにお熱。自分自身はあまり美味しいごはんに執着がないため、自分で凝った料理を作ろうとは思わない。でも頼まれたら何でも作る。コンビニ飯に飽きた人はお金くれたら何か作るので呼んでください。大量発注も受け付けてます。
・掃除
まあ我が家は汚い。おまけに掃除しても掃除しても自然の摂理をガン無視した速度で汚れていくので掃除のしがいがある。「自分の身の回りの環境を綺麗に保つこと」ではなく「掃除をすること」が好きな自分にとっては良い環境ではあるのかもしれない。あまりに汚いのは勘弁していただきたいが。
よく掃除するのは談話室。自室はそもそも使わないから汚れない。昔は委員会室の掃除も頻繁にしていたが、あまりに汚れ方が凄まじい上に当初ほどの思い入れも無くなってしまったのでやめた。大掃除したことあるのは自室、談話室、炊事場、委員会室、ロビー、文化部ロッカー。自分が利用する公共スペースはあらかた満足いくまで掃除してしまったので、最近は大掃除欲が失せてきている。
ところで掃除検定なるものがあるらしい。暇になったら勉強して受けるかもしれない。掃除スキルの向上にはちょっとだけ興味がある。
・テレビゲーム
ゲームは小学生の頃からずっとやっていたが、その気持ちが一旦春休みでリセットされたのは先述の通り。大学入ったらゲームはあまりやらないかな…。と思いながら入寮したが、談話室に入って最初に目に飛び込んできたのは現役で稼働しているニンテンドー64とプレステ2とスーファミだった。常に4回生の住民が時オカのリンクを同じ角度で同じ壁に衝突させることに心血を注ぎ、夜になるとM2と3回生が加勢してスマブラ64で火花を散らしていた。彼らの背中はとても大きく見えた。
親がネットで型落ち品を安く買うことに熱中していたこともあり、自分は基本的に周回遅れでゲームをしていた。周りがDSで通信対戦をしている傍らでGBAをし、Wiiで盛り上がる世間を横目に64をするようなちょっと孤独な子だった。そのため時間が止まったかのような談話室はドンピシャだったのである。
しばらくレトロゲーに熱中した。レア社のゲームが特にお気に入りで、ドンキーコング64とバンカズ1,2を全クリした。スーパードンキーコングをクリアし、2は途中で投げた。
そんな懐古厨の自分も、最近いろいろ思うところがあってSwitchを談話室に導入した。1回生がスマブラで遊ぶようになり、時間が止まったかのようであった談話室は少しずつ若さを取り戻しているように思う。しかし去年まで談話室を支えていた骨董品たちの起動頻度は日に日に減少し、たまに起動しようとしてもなかなか電源が点かないことが増えた。間違ったことをしたとは思っていないが、かつて自分が熱中した談話室の文化に引導を渡してしまったのかもしれないと思うと、少しだけ胸が痛む。
・漫画
中二病チックなやつが好き。異能系バトル漫画とか大好物。めだかボックス、ヘルシング、ブラックラグーンなど。ボボボーボ・ボーボボは異能系バトル漫画。
日常系はあまり好きではない。自分の人生にもあったかもしれない可能性を考えて、その可能性を選べなかったことを後悔しながら読んでしまうので。特に自分の人生に不満はないくせに、サマーコンプレックスだけは人並み以上。
現実逃避で漫画を読んでいるので、なさそうであればあるほど好きで、ありそうであればあるほど読んでいて辛くなる。
・映画
ほとんど観ない。でも観たい。観たいと思ってアマプラ契約したが、あまり観ていない。10冊で終わる漫画が好きで、1冊で終わる小説が好きで、1週間くらいで終わるゲームが好き。一つの作品が完璧に終わって「終わった…。」という余韻でその日はそのことしか考えられなくなるあの感じが好き。インスタントに1つの世界が広がってから終わるまでを体感したい。だらだら続いて変な終わり方する作品は嫌い。そんなことを考えながらマンガ読んだりゲームしたりしていたが、何かの折に映画を観て「映画って2時間くらいで終わるし、これって自分が求めていたものでは???」と思った。ネトフリと迷ってアマプラ契約した。
実際のところはダラダラ続く映画もありもしない続編をほのめかして終わる映画もワケわからんまま終わる映画もたくさんあるので「映画=綺麗な終わり方」ではないことには気づいたが。当たり前。
・音楽
米津玄師、マキシマムザホルモン、Skillet、KingGnuとか、何かの拍子にビビッときたものにちょっとはまってすぐ飽きる。ゲームミュージックはよく聴く。Undertaleとか。しっとりした音楽は好きじゃない。うるさい音楽が好き。テンション上がらないときに無理やりテンションを上げるために音楽を利用しがち。よくないアルコールみたい。
高校の頃に周囲の人たちがMステだなんだの話題で盛り上がっていたのをちょっとだけうらやましく思い(輪に入りたかったというよりは、自分もアーティストを推したいと思った)、人気ランキングみたいなものを1日かけて聴き漁ったことがあったが、ピンときたアーティストはいなかった。「映画=綺麗な終わり方」のくだりといい、芸術への触れ方が乱暴な節があると思う。
・バンド
熊野寮はバンド文化も盛ん。熊野寮でとりあえず楽器始めてみた!という人は多い気がする。年に6回くらいライブがあるし、やたらめったらバンドに誘ってくる人はいるし、ギターやベースもそこらに転がっている。ピアノやドラムも使える。
前述の通りそこまで音楽が好きなわけではなかったが、入寮してすぐの新歓ライブがメチャクチャ楽しかった。「バンドかっけー。」という気持ちだけでその場にいた同期とバンド結成を約束してLINEグループだけ作った。一人はギターをやりたいと宣言し、もう一人がベースをやりたいと宣言したため、自分はドラムをすることになった。
なんでドラムやってるの?と聞かれたときに「恥ずかしい話なんですが…。」とこの経緯を説明すると、「世の中のドラマーの6割はそんな感じでドラム始めてるよ。」と言われた。ほんとかよ。その人は雑記帳に「ベーシストになろう!講座 第一回『じゃんけんに負けよう』」とか書いてたし、ほんとにそんなもんなのかもしれない。
件のLINEグループは一度も動いておらず、ギター志望のあいつは一人で黙々と練習を続けているうちにサボってた自分とはかなり差がついてしまい、ベース志望のあの子はガチめの軽音サークルでボコボコにされて楽器をやめてしまったため、このメンバーでバンドをすることはおそらく無い。
そのあとはボーカルとしてライブに出たりもしたが、今はなんだかんだドラムを練習している。ライブには2回出た。練習をサボり続けているため全く上達しないが、のんびりやろうと思っている。追い出しライブに誘われたので多分出る。
・ダンス
熊野寮にはKMN48というダンスグループがある。10年くらい前に伝説の寮生が立ち上げたらしい。「自治やっちゃう系アイドル」という謎の異名もある。
高校のときから熊野寮に入ろうと考えており、受験のモチベーションを保つために熊野寮のことを色々調べていた。しかし熊野寮はおもしろコンテンツ生産所であると同時に(というかそれ以上に)人が住んでいる家であるため、あまりホイホイ情報を外に出さない。(最近はそんなこともない。賛否あるが自分はいいことだと思っている。)そのためネットで調べられることくらいはあらかた調べつくしてしまったのだが、動画として情報が配信されていたのはKMN48と時計台占拠くらいだった。だからKMN48にはそこそこ関心を持ちながら入寮した。
入寮してみると、どうやらKMN48の2代目リーダーは自分と入れ違いで退寮してしまったらしく、グループも解散してるのかしてないのかよくわからんみたいな雰囲気になっていた。NFにも出ていたが他団体とのコラボという形で3人だけ出演しており、よくわからんみたいな雰囲気。
しかし年度末に、お世話になっていた上回生たちが、追い出しライブで公演するメンバーを集めまくっていた。どうやって誘われたかは覚えてないが、二つ返事で乗っかった気がする。なんだかんだでKMNは続いて、今年のNFにもしっかり出演した。
余談だが、僕個人が学祭のステージに立ったのは4回目で、中高大の学祭すべてでダンスを披露したことになる。中高はヲタ芸(「北の打ち師達」とかがやってるちょっとおしゃれなやつ)で出演しておいて、大学ではアイドルとして出演しているわけだからめちゃくちゃだ。ステージに立って歓声を全身に受けることさえできれば何をするかはどうでもいいのかもしれない。バンドもそんな気持ちでやっている説はある。ステージ中毒。
男性として女性アイドルのコピーダンスをすることについて悩むこともある。たまに「女の子の気持ちがあるからやっているのだろう」と言われることもあるが、自分は女の子の気持ちになりたいと思ったこととかは特にない。女装やメイクして踊るのも演劇みたいなものだと思っている。自分がKMNで踊っていられるのは女の子の気持ちがあるからではなく、KMNが性別や年齢や容姿などで差別しないからだと思っている。しかし自分が女装して踊っていることがどういう影響を及ぼすかとか、何か良くないことを助長しているのかとかまではそこまで深く考えられておらず、わからん。わからんままやってるのもどうなのだろうか、とか考えたり考えなかったりしながら踊っている。多分追い出しライブ出ます。
・自治
これを趣味として書くのはどうなのかと迷ったが、今の自分の生活を見るにこれを趣味と呼ばずに何と呼ぶという感じなので書く。サークルや部活に時間を溶かす人間はもてはやされるのに、寮の活動に時間を溶かす人間は犠牲者だとみなされる風潮が理解できないとボヤいていたところ、「時間を費やす理由があまりに理解が及ばないとそうなるんじゃないかな。」と言われた。確かに、毎週ジャンプの153ページの端をちぎり取ってアルバムにコレクションするのが趣味です、とかいきなり言われると混乱するかもしれない。そういった趣味を持つ人がいてもいいんじゃないかな、と想像の上では感じるが、実際に目の前にしたらどういう反応をとるかはなんともいえない(もしかしたら、集英社の犠牲者だと感じてしまうかもしれない)ので、まあそういう感覚なのだろうと思うことにしている。
寮の楽しそうなところだけを見て入寮を決めたので、最初から寮自治なんかについて詳しく知っていたわけではなかった。そのため最初は特に何かを熱心にしてやろうという思いもなかったが、「自分の家で起きていることは自分の目で見たい」という気持ちで委員会の会議を見学していた。そこから流れるままに委員会の役職や寮祭実などを食い散らかすように務めた。多分寮を出るまでは委員会には居続けると思う。寮内だけでなく学内自治の場に出現することも増えてきた。
モチベーションがどこにあるのかをよく聞かれるが、自分でもよくわかっていない。最近就職について悩んでいるのでこのモチベーションの根源を発見できればいいなと思っているが、よくわかっていない。「寮でみんながやりたいことをできるように」と公約を掲げた際に「お前は何がしたいのか」と聞かれて、いくら考えても答えが出てこなかったときは多少ショックを受けた。そのくらいわかってない。
「自治は自己実現」という言葉を好む同期がいる。そいつは「お前は何かの大義のために自治をやっているんじゃあないだろう。自分の力で何かを成し遂げることの楽しさから自治をやっているんじゃないのか。」と言い放った。最初のうちはそのことがなんだか申し訳ないことであるように感じてぐずっていたが、最近はちょっと開き直りぎみになっている。自分が寮にいる間にどこまでできるのかを試すためのテーマというか課題として自治を利用しているのかもしれない。いまいち活動家になりきれないのもそんなところが理由なのだろう。思ってもいない大義のようなものを語り、私はあなたたちの仲間ですよという面をして結集もせずフリーライドするのはいくらなんでも厚顔無恥が過ぎるので、いずれ活動家にもこの話をしなければならないなと思う。自分にとって自治は自己実現で趣味。なんだかしっくりきてしまった。ちょっとだけ悲しい。
三行日記、プログラミング、塾バイト、ボードゲームなどについても書こうと思っていたが、趣味と言えるほどの取り組みはしていないし語れることも大してないので、徒に文字数だけが増える前に締めに入ることにする。
色々なものに首を突っ込んでいった結果としてそれぞれを大して深められない状況に陥ってしまっている。陥ってしまっているという表現を使うほど現状に不満があるわけではない。
自治はそれなりに深めているとは思うが、寮を出ると続かないため、あまりこいつだけを深めることにいい気はしていない。自治の根幹にあるモチベーション(組織運営?改革?反権力?みんなでワイワイやるのが好きなだけ?わからん。)を発見してそいつを他の何かにそっくり移植できればよいのだが、そんな簡単な話でもないようす。
今後はしばらく自治のモチベーションを探りながら自治と格闘して、これまでの趣味を浅く続け、料理と掃除は時間があったら深め、新しい趣味に興味がそそられればまた乗っかるという感じで大学生活をお送りすることになると思う。たぶん寮にはまだまだ色んな楽しみが転がっているし、寮の外であっても、もしかしたら数学と物理から逃げて転がりこんだ生物分野で何か見つけるかもしれないし。それはないか。
何か引き込みたい沼があればお誘いください。たぶん二つ返事で飛び込みます。