「決戦」(閑話)
※皆に見せ場をということで戦闘の割り振り回です全然バトルできてない💦
偽麦わらの一味出てきます。偽メンバーが少ないのは別行動でドフラミンゴが能力を知らない人達、サンジ君はちょっとだけだけどドフラミンゴとやり合ったので入れてます(入れないと偽物チーム弱くなりすぎそうなので……)
キャラ崩壊注意!今回は第三者視点です
偽麦わら一味セリフ【】呼び方*名前(役職)*ifロー=ロー 正史ロー=“ロー”で表記しています
麦わらの一味、“ロー”、バギーはもう1人のローを救うため城内をひた走る
「何だぁここボロボロじゃねぇか」
惨状を物語る城内に息を飲む一同、そこにドフラミンゴの魔の手が忍び寄る
【ディアブルジャンブ……コリエシュート!】
【三十六煩悩鳳!】
飛んできた蹴りと斬撃をサンジとゾロが受け止める
「ええぇぇぇぇサンジとゾロが2人ぃぃぃぃ!?」
そこには二人と全く同じ姿をした*剣士*と*料理人*がいた
「馬鹿、ありゃあ偽物だ」
「あぁ分裂したクソマリモとか面倒で仕方ねぇからな」
「分裂言うんじゃねぇよ!じゃあテメェは何だ透明化の次は分身でも身に付けやがったのかこの妖怪エロガッパ!」
「誰がエロガッパだクソ剣士」
「んだとアホコック!」
「喧嘩してる場合か!ヒィィィまた来たぁ!」
「「邪魔だ!!!」」
再び飛んでくる斬撃と蹴りを二人が一蹴する
「おいお前ら、先にいけ俺はこのグルまゆと蹴りつけてから行く」
「そりゃこっちのセリフだ。ほれさっさと行かねぇと城でお姫様がお待ちかねだぜ」
「分かったすぐ追いついて来いよ」
二人を残しルフィが再び走り始める。ほかのメンバーもそれに続いた
「チッ部屋が多いな。何処からも人の気配はしなさそうだが」
見聞色の覇気で周りの様子を確認しながら“ロー”がひとつの部屋の扉を開ける。そして絶句した
「何だ……この部屋……」
そこには大切そうに飾られた拷問道具や拘束具、その多くに血が着いたままになっており何度か使った事が分かるようなものもあった
「うへぇこの靴も一見綺麗だが中はトゲびっしりだ……乗り込んできたやつの拷問でもしてたのか?」
“ロー”に続いて部屋に入ったウソップが気味悪そうに呟く
「いや……これは」
(きっとローを傷つける為の……)
その考えに思い至り“ロー”は思い切り顔を顰める。ローを保護した時のボロボロの様子が思い浮かび人の身体をなんだと思っているのかという怒りがありありと浮かんでいた
「あれ何かしら?……糸?」
ロビンが部屋の一角を指さす。そこには一際大事にガラスケースの中に飾られたハート型の真っ赤な糸玉があった
「待て!ニコ屋」
手を伸ばそうとするロビンを“ロー”が呼び止める。その瞬間伸ばされた手のすぐ先を鋭い糸が切り裂いた
「やっぱり罠が仕掛けてあったか……他には無さそうだ」
“ロー”がスキャンを使いあたりを調べる
「教えてくれてありがとうトラ男くん」
安全が確認できたことを確かめロビンが再び糸玉に手を伸ばす。ツルツルとしていてどこか生暖かいそれを確かめるように眺める
「なんの素材かしらとても不思議な感触だわ…今までに使われていた糸とは違うみたい」
「ロビン、ウソップートラ男ー急に血の匂いが濃くなったけど大丈夫か!?」
フランキーにとめられ中の様子が見れないチョッパーが心配そうに声を上げる
「私達は大丈夫よ?誰も怪我はしていないわ」
血の匂いが濃くなったというチョッパーに首を傾げながらロビンが答える。
「ニコ屋かせっ!」
ハッとした様子の“ロー”がロビンの手から糸玉を奪い取り匂いを確かめる
「………血だ……」
「は?」
「この糸の原材料は血だ。おそらくもう1人の俺の……この世界のドフラミンゴは血を糸に変えられるらしい」
そのおぞましさにみな言葉を失う
「だが……なにかに使えるかもしれないな……一応持っていくか」
真っ先に冷静さを取り戻した“ロー”が糸玉を懐にしまう
「しかしこの城はこんな悪趣味な部屋ばかりなのか?」
「なら、私とバギーさんで部屋の破壊を担当しましょう」
今まで黙って部屋を見ていたブルックがそう声をかけた
「はぁ!?なんで俺様が!」
「この部屋以外にも糸を使った罠は沢山あるでしょう。ですがタマスィ〜だけになった私と斬撃の効かないバギーさんならドフラミンゴの罠に遅れを取ることはありませんからヨホホホ」
「それにね……こんなものを見せつけられて、黙ってられるわけないでしょう。まぁ私見せつけられる目無いんですけど」
いつものようにスカルジョークを言っているがその顔は真剣そのもので彼も怒っているのだということがありありと伝わってくる
「チッ……しゃあねぇなぁという訳だとっとと行ってこい麦わらぁ!」
(全部の部屋を回るならお宝見つけ放題だしな)
こうして多少の打算を含みながらも部屋の破壊は2人へと託される
【シンコ・マーノ】
【必殺 緑星】
再び歩みを進め始めた麦わら一行の元に聞きなれた声が聞こえる
【スパンク】
【タケジャベリン!!!】
突如壁から生えた手が一同を突き飛ばし、バランスを崩したところに槍のような竹が生えてくる。剣士と料理人が居たのだから他にもいると考えるべきなのだ。そこには*考古学者*と*狙撃手*が不敵な笑みを浮かべている
「ここは私が引き受けるわ」
「お手伝いしましょうか?おねぇ様」
「ふふっならお願いしようかしら」
ロビンとナミが敵へと対峙する
「ロビン、ナミ、気をつけろよ!ポップグリーンは厄介なのが多い!」
「知ってるわよ。狙撃手同士は相性悪いんだからさっさと行きなさい」
忠告をしようとするウソップをナミがしっしと追い払う
「任せた」
「おい良いのか?ニコ屋はともかくナミ屋は戦闘向きとは言えないだろ?」
さっさとその場を離れるルフィに“ロー”が尋ねる
「アイツらが引き受けるって言ったんだ絶対平気だ。お前だってそう思うから仲間達に外任せてきたんだろ?」
「そうだな……野暮な事を言った」
しかしドフラミンゴの猛攻は止まらない
【ラディカルビーム!!!】
*船大工*の放った光線が一行の行き先を阻む
「へぇ……そっちの武器も中々イカすじゃあねぇか。お前ら先行け。ちょっとあれバラしてくる」
フランキーがニッと笑う
「おうっ」
【ラディカル……】
「テメェの相手はこっちだぜ。クー・ド・ヴァン!」
ビームを装填し直す*フランキー*をクー・ド・ヴァンを使って弾き飛ばす。サイボーグ同士の戦いが今開幕した
「待て……」
侵攻を進める一同だったがふと人影に“ロー”が足を止める。そこにはかつての知り合いベビー5とシュガーが居た
「来たわね……侵入者達、若のために死んで」
ギロッ
「…………!!」
「ちょっと……泣いて私の後ろに隠れないで……きたない」
言葉を発しようとしたベビー5がローに睨まれシクシクと泣き始める。それに嫌な顔をしていたシュガーもウソップを見つけ顔を青くする
「お前ら……糸人形じゃねぇな?」
「そう……だから今度こそ玩具にしたげる」
「何故まだドフラミンゴに従う!奴が狂っているのは傍にいたお前達が一番よく分かっているだろ!」
「黙りなさい!若には若のお考えがあっての事よ……」
“ロー”の言葉をかき消すようにベビー5が叫ぶ。その声は何処か悲痛な響きを含んでいた
「よしっここは俺に任せとけ。もう一度気絶させて終いだ」
「俺も残るよ。あの2人なんか苦しそうだ。何処か怪我してるのかも……」
ウソップとチョッパーが残ると声を上げる。敵の心配をしている点がチョッパーの彼らしい所だろう
「わかった………頼んだ」
ベビー5の叫びに感じる所のあったローも2人に託す選択をする
「ホワイトナイト!」
駆け抜けて行く船長2人の後ろをシュガーの玩具が追いかける
「させるか!」
「邪魔しないで!」
ウソップがパチンコで狙うもベビー5に阻まれてしまい放つことは出来なかった
こうして2人と一体が先へと進むこととなる。そして進んだ先で彼等は“ソレ”と出くわすこととなるのだ
「ドフィの元へは行かせない」
「何だぁあれ!狼男!?」
それぞれの場所でそれぞれの思いを孕んで今、壮絶なバトルが開催されたのである
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後書き
今回全然バトルしてない導入回なので閑話とさせていただきます。全員出すと言っておきつつジンベエ親分を忘れてました💦きっと彼はサニーとポーラタングを守ってくれてます。外の戦闘書く時には忘れず出そうと思うので許して下さい