汝、女人の主たる者

汝、女人の主たる者


ここは大奥。正確に言えば、カーマの作りし迷宮であり特異点、大奥にて立香は一騎のサーヴァント"達"と共に攻略を行っていた。

シヴァより借り受けた三叉戟、トリシューラを振るい、女中と呼ばれる女形の機械人形を打ち倒す彼女の名は。


「食らいなさい!恋見てせざるは愛無きなり(トリシューラ・シャクティ)ッ!!」


降り注ぐ極大の雷撃の一撃によって女中達は一瞬にして消し炭となり、消滅していく。

戦闘を終えてほっと息を漏らす目の前の少女の名はパールヴァティー、インド神話における最高神の一人、シヴァの妻であり現在はカルデアに所属するサーヴァントの一騎であり、この特異点においては唯一の戦力でもある。

……正確に言えば、本来はもう一騎のサーヴァントが同行する予定であったのだが、(立香やカルデアの職員の知らぬことだが)彼女曰く「今のマスターなら私抜きでも彼女を打ち倒せますから」とのことで今回は自主的にお留守番中だ。


(敵は……いないな)

「パールさん、お疲れ様」

「ふふっ、これくらいどうってことないですよ……と言いたいところですが、少し魔力を使い過ぎましたね」

「少し休んでいく?」

「いえ、歩みを止めるわけにはいきません……なので少し、内側で休ませてもらいますね」


ぱぁ、と彼女の霊基(身体)が光り輝くとその姿が変貌していく。

ほっと息を吐くパールヴァティーとよく似た見た目の彼女の名は春日局、大奥を作り上げた女傑であり現在は死にかけていた彼女の魂をパールヴァティーが霊基に保護したことで一つの肉体を、二人で共有している状態だ。


「春日さんもお疲れ様」


ぽん、と彼女の肩を叩こうとする立香だったが、春日局はびくりっ!と体を震わせるとそそくさと距離を取る。

……あぁ、やっぱりまだ慣れてくれないか。


「ごめん、俺が無遠慮だった」

「い、いえ!藤丸殿は悪くありません!ただ、その何というか……も、申し訳ありません。あまり口に出しづらいというか、何と言いますか」


……別に春日局自身が男が苦手だというわけではない。

生前、夫を持った身であるし男児も何人も育ててきた、何より男色家であり女嫌いであった家光を一人前の男へ仕立て上げたのも彼女である。

ただ彼女(パールヴァティー)と霊基を共有し、カルデアでの記憶も得ているからというか……あぁ、一言で言えばだ。


「分かった、それじゃあ何かあったらすぐに言って。俺の出来る限りのことはするからさ」

「……お心遣い、感謝します」


彼に惚れてしまわないように、距離を取っているというのが適切だろう。


・・・


――ぱぁる様の記憶を共有して最初に感じたのは、その淫蕩さ。

初めは人類最後のマスターという重荷を共に背負いたかっただけなんだろう。

背中を預けて、共に人理修復という災難を乗り越え、白紙化現象に挑む彼のことを人として好きになった。

勿論、それは夫(シヴァ)に対する愛と同様のものではなかったし、あくまで友愛の類だと思って……いや、これは嘘だ。

何しろ、彼が色に狂ってしまった原因は私なのだから。私は最初からマスターに、藤丸立香に対して恋心を抱いていたといっても過言ではない。

第一特異点攻略の最中、私はただの人間の身で過酷な運命に抗い、戦う彼のことを見て愛おしく思い、カルデアへ帰還した後……彼のマイルームで不貞を犯し、自分の運命を……本当の夫のことを思い出してしまった♥

今まで出来なかった分も、と何度も何度も体を重なり合わせ、何度もその子宮へ精液を注ぎ込んでもらい、数千、数万年越しの夫との再会を喜び合った。

そして私の胸の中で眠る彼を抱きしめ、肌を重ね合わせる度に、彼と一つになる毎に、私はいつしか彼の素晴らしさを他の女達へ教えてやりたいと思ったのだ。

戦いの女王を捧げ、踊り子を捧げ、神話は違えど私と同じ女神であった彼女を捧げ、いつの間にか彼の周りには多くの女達がいるようになり、皆幸せそうな顔を浮かべていた。


――あぁ、なんという♥なんということでしょう♥

パールヴァティーの記憶を覗いた春日局は初めはその淫靡な、おちんぽが乾く暇もない程に常に女と、しかも他に伴侶を持った女達と愛し合っている立香の日常を見て、大奥の主として怒りを覚えた。

だが、それ以上に彼と閨を共にする女達は幸せそうであり、それが報酬として与えられても当然であるほどに過酷な道のりを歩んできた立香に春日局は……いや、福という女はどうしようもなく惹かれてしまった。

だからこそ、この過ちは起こってしまって当然なのだろう。


・・・


「しまったな……」

「これは……閉じ込められてしまいましたね」


大奥の探索中、立香と春日局は小さな部屋に二人っきり(正確に言えば、春日局の中にいるパールヴァティーも含めれば3人)で閉じこめられてしまっていた。

幸いにも脱出の手段は示されており、それさえ行えば、この迷宮の性質上、抜けることは容易いだろうと理解できた。

……その脱出手段が不邪婬戒を犯せ、という指示でなければ。


「……特異点の性質上、五戒を犯すのは得策じゃないよなぁ」

「何より、私とマスターの関係では不邪婬戒を犯す範疇に入るか分かりませんしね……立香さんとは正式な婚約を結んでいるわけですし」


春日局の姿が一瞬、パールヴァティーに変わり、そう呟く。

……そう、シヴァの妻である身でありながらパールヴァティーと立香は正式な婚約を結んでいた。

正確に言えば、もっと複雑な事情……それこそ神話の時代からの因果が絡み合い、神話においてはシヴァの妻でありながら本来は立香の妻であるという特殊な身の上なのだ。

なので今ここで、パールヴァティーとセックスを行っても脱出できるとは限らない……というより、確実に無理だろう。


「カルデアとの連絡も付かないか……仕方ないし、この辺を探索して他の脱出口を――」

「……あ、あの♥藤丸様?一つ、よろしいでしょうか?」


駄目だ、大奥を守る者としてそんな五戒を……それこそ、淫蕩に耽るような行いはしてはいけない。それなのに、頭では理解しているというのに、女の本能が抑えられない♥

ぱぁる様と体を共有しているのもあるだろうが、それ以上に目の前にいる彼は……藤丸立香は自分の中の雌を駆り立てる何かを持っており、それがどうしようもない程に己の体を刺激する♥


「私では……ダメ、でしょうか♥この身体はぱぁる様と共有していますが、この魂は別人……意思は春日局という女、既に夫とは離縁しておりますが、不邪婬戒を犯すのには十分であると思われます♥」

「いや、でも五戒を犯すのは」

「き、危険な行為であるのは承知しています♥ですが、藤丸殿はこれまで数多くの誘惑に耐えられました♥でしたら少しくらいならば……♥」

「……春日さん?」


じっと、立香は自分のことを必死に求めてくる春日局を見つめながら。


「もしかして単純に春日さんが我慢できなくなっているだけだったり?」

「…………っ!!」


核心をつく一言を突き刺した。

その言葉を前に春日局はカァ……と顔を真っ赤にして両手を振りながら。


「ち、違いますよ!?私は、そのっ♥藤丸様は相当我慢されているようですし、貴方様のような精力旺盛な雄が……その♥機械人形相手とは言え、誘われて我慢するのは相当辛いと……♥」


否定の言葉を投げ掛けるも、その言葉尻は次第に小さくなっていく。

そんな彼女の様子を見ながら立香は、うん……と一人で納得しながら。


「確かにそういう風に言われると、俺自身も結構辛かったかも。それに春日さんの言う通り、俺はずっと耐えてきたからさ……だから、ごめん。ちょっとだけ付き合ってくれるかな?」

「……っ♥は、はい!勿論でございます♥目一杯、全霊を懸けて……ご奉仕させていただきますね♥」


・・・


「どうですか、"立香"さん♥私の手、気持ち良いでしょうか?」

「ん、結構いい感じ」


敷かれた布団の上に裸で横になった立香は春日局に膝枕されながらおちんぽを扱かれていた。

立香のおちんぽはそれなりに経験のあると自負している春日局ですら圧倒してしまうほどに大きく、片手では到底収まりきらないもので、彼女はそれを優しく、丁寧に扱いていく。


(こ……これがぱぁる様を堕としたおちんぽ♥なんと大きく、力強く、男らしいのでしょう♥あぁ、触っているだけなのに子宮が疼き、おちんぽを欲してしまう……っ♥)


シヴァ神……大黒天の妻であるパールヴァティーを寝取ったに相応しい偉大なおちんぽを前に、春日局はごくりと生唾を飲み込んだ。

己が作った大奥で、淫蕩に耽ることを禁じていたこの場で、今から自分は夫ならぬ男と交尾を行う。その背徳感が更に春日局の興奮を高めていき、秘所からは愛液が垂れ始めていた。


「立香さんのおちんぽ、凄い……っ♥こんなにいっぱい先走り汁が出て、熱くて、硬くて♥」

「そんな風に言われると男冥利に尽きるな……くっ」


先走り汁を潤滑油として春日局は更に激しく立香のおちんぽを擦り上げる。

ぴきぴきとおちんぽは更に硬さを増していき、春日局はそろそろ射精する頃合いだと理解し、彼の耳元へ顔を寄せた。


「立香さん♥もうすぐイキそうですね?大丈夫ですよ、安心して下さい♥この場には私達以外誰もおりません♥カーマめもきっと気が付いていない筈です♥ですから……ほら♥好きな時にお出しください♥」

「春日さん、それヤバ……っ!」


吐息が聞こえるほどの距離で囁かれ、立香はゾクッと体を震わせる。

そして次の瞬間。


「ぐぅ……っ!」

「きゃ……っ♥」


立香はびゅぶっ!と勢いよく精液を吐き出し、それなりの距離にあった筈なのに春日局の顔までかかり、白く染め上げた。

まるでゼリーのように重く、摘まめば持ち上げられる程に濃厚な精液の匂いが鼻孔を満たし、その量の多さから頬や髪にまでべっとりと張り付いて離れようとしない。


「ふー……っ♥ふー……っ♥」


そのあまりの量に春日局は思わず呼吸を忘れてしまう。

それほどまでに濃密で、雄々しく、力強いもの……♥本当の雄、唯一にして絶対♥全ての女の主であり、自分達が本当に仕えるべき存在♥

あぁ、自分はなんと愚かだったのだろう♥徳川に仕える者として色に狂ってはいけない、自分はあくまで徳川家の影法師の一つに過ぎない……そう思っておきながら、この雄の前には全てが無意味だ♥


「ふぁ……♥あ、熱いぃ♥これぇ、凄いです……っ♥」

「ごめん、春日さん。思いっきりかけちゃって……」

「いえ、気になさらず……♥それよりもぉ……♥」


……もう、我慢できない♥我慢する必要なんてない♥


「……福と、お呼びください♥旦那様♥」

「私、旦那様の精を浴びて漸く理解できました♥五戒など旦那様にとっては無きに等しいモノ♥どんな雌であろうと、例え夫を持った身であっても……きっと旦那様と交尾することは不邪婬戒を犯したことにはなりません♥」

「何故なら♥全ての雌は旦那様の妻であり、他の男と婚姻を結ぶこと自体が不邪婬戒でしかない♥旦那様は雌を正しい道に戻しているのにすぎませぬ♥」

「それってさ。例え、春日さんと……いや、福さんとしたとしてもこの部屋から脱出できないってことじゃ」


こくり、と春日局は頷き、三つ指をついて、尻を大きく上げながら土下座する。


「大変申し訳ありません♥全ては私の認識不足でした♥ですから……どうか♥福に罰をお与えくださいませ♥」

「旦那様の素晴らしさを♥雌の本質を理解できなかった愚かな女を♥旦那様のおちんぽ様で罰してください♥」

「……別に罰するつもりはないけどさ」


こんなにエロい女を前にして何もできない程、立香は我慢強くはない。

寧ろ、目の前にいる女の痴態を見て、立香は興奮を抑えきれず、今すぐにでも飛び掛かりたいくらいだ。


「でも、そういう事を言うんだったら容赦はしないよ?」

「はい♥存分に……福のおまんこをご利用ください♥」


・・・


「お゛っ♥おぉぉ~~~♥♥♥立香、さん♥♥りつか、さぁん♥♥すご、これぇ♥♥おちんぽ、ずんずんってぇ♥♥子宮、潰されっ♥♥イグゥゥゥウウ~~~♥♥♥」

「パールさんと霊基は同じはずなのに奥、キッツ……!福さん、もしかしてここまで届くちんぽの相手したことない?」

「は、はいぃぃいいっ♥♥夫もぉ、かつて相手してきた男達もっ♥子宮までおちんぽが届かぬ雄もどきしかおりませんでしたぁ♥♥あんなショボチンの種でっ♥子供を妊娠できたのは奇跡、いえっ♥寧ろ、悪夢としか言いようがありません♥」

「旦那様っ♥どうか私の処女同然のおまんこぉ♥誰も子宮に触れたことのない新品おまんこを♥♥旦那様専用のおまんこに耕してくださいませぇ♥♥♥」


春日局の両腕を掴みながら激しく腰を打ち付けていく。

彼女にとって情交はあくまで義務であり仕事であった。夫との行為も、権力闘争の末に男に抱かれることのあったあの時さえも彼女にとって、それは何の変哲もない職務でしかなく、一度たりとも感じることはなかった。

だが、立香との子作りは違った♥彼は春日局の最も深い部分を容赦なく突き、そして亀頭で何度もノックし、確実に堕としていく。自分の知らなかった女の部分を快楽の全てを引きずり出し、それを教えてくれる。


「おほぉぉおおぉおぉ♥♥しゅご、これしゅきぃい♥♥立香様のぶっとい雄魔羅♥私の弱いところ、全部突いてぇ♥好き、好きっ♥♥」

「俺も……!福さんのおまんこ、凄い良いと思うッ!正直、カルデアに連れ帰って妻の一人に加えたいくらいだよ!この特異点だけの関係にしたくない!」

「あぁっ♥♥そんな嬉しいこと言われるとぉ、私ッ♥もう堪らなくなってしまいます♥立香様、どうか福を♥貴方様のお嫁にしてくださいませ♥♥漸く知れた雌の幸せ、運命を♥♥手放すような真似はしたくありません♥♥」


ごりごりと、立香のエグイカリ高おちんぽで子宮を削られ、春日局は舌を出してアヘ顔を浮かべる。

男を、本当の雄(立香)を知らなかった子宮はすっかり彼の形を覚え、完全に屈服していた。

もっと欲しい、もっともっと犯して欲しい♥子供を……孕ませてほしい♥雌として、女としての本能がそう訴えてくる。


(これが本当の子作り♥女を雌に変えることの出来る雄だけが与えてくれる雌の悦び♥)


自分がそんな偉大な雄の妻になれたのだという事実に春日局を更に昂らせ、その締め付けを強くさせた。


「ぐっ……!福さん、射精すよ!」

「はいぃ♥福のおまんこへ♥貴方の妻のおまんこに♥♥どうか旦那様の雄汁をお恵みください♥♥貴方様の種で♥私の子宮を♥♥雄もどきの種で孕んだ汚れた胎を♥♥立香様の赤ちゃんを産むための部屋に作り替えてくださいぃぃぃぃいいぃ♥♥♥」


腰を振る度、ただでさえ大きかった立香のおちんぽは更に大きさを増し、硬くなっていく。

肉と肉がぶつかり合う音が部屋中に響き渡り、絶頂の予感に立香の腰の動きが激しくなった。


「あぁぁぁぁ♥♥イク、またイッちゃいますぅう♥♥旦那様ぁ♥♥旦那様ぁああぁ♥♥♥」

「福さん、射精すぞ……!」


どっちゅん!と子宮口をこじ開け、そのまま子宮を押し潰しながら。


「ンオぉぉぉおおおおぉぉぉ♥♥♥イグ♥イ、ぐぅぅううぅぅぅ♥♥立香さんの、熱いのぉ♥どぷどぶって注がれてる♥雄もどきのしょっぼい射精とは全然違うッ♥お゛♥イグ♥まだ出てる、止まらないぃい♥♥お゛ぉぉぉぉぉぉ~~~♥♥♥」


まるで鉛のように重く、熱い精液を注がれて春日局は獣のような声を上げながら背筋を仰け反らせて絶頂する。

立香は最後の一滴まで注ぎ込むようにぐりぐりと腰を動かしながら、ゆっくりと引き抜く。

栓を失いながらも、その濃すぎる精液は膣口から零れ落ちる様子はなく、代わりにおまんこから溢れた本気汁が開いた穴から垂れていた。


「あぁ……♥旦那様ぁ、愛しております♥どうか福を、末永く可愛がってくださいませ♥」


幸せそうな笑みを浮かべながら春日局は立香の妻の一人に加わるのであった。


・・・


尚、これは完全な余談でしかないが、何とかパールヴァティーの宝具により部屋から脱出した立香達は救出したサーヴァント達を連れて大奥の最奥……カーマの待ち受ける、カーマの宇宙に辿り着き。


「な、なんですか、これぇ♥なんで、人間如きがシヴァの力をっ♥ヤバ、イカされる♥無限の分身が、この私が♥愛に満たされるなんてっ♥ありえないことなのになんでぇ♥♥」

「ふふっ♥当然じゃないですか、カーマ♥私の夫はシヴァ一人、そして本当の夫である立香さんは本物のシヴァと言っても過言ではありません♥あんな偽物のシヴァとは比べ物にならないでしょう?」

「こ、この女♥いったい何を言って……オォンッ!?♥♥ダメ、そこ突かないで♥♥イグ♥お、堕とされるぅ♥♥私が私じゃなくなるぅ♥♥こんな気持ち良いことされたら、戻れないっ♥おほぉぉお♥♥♥」

「貴方如きが立香さんに勝てるはずがないでしょう?愛欲の獣を、私を堕とした彼相手に貴方程度が勝てるはずがありません♥さぁ、共に立香さんの愛へと堕ちましょう♥」


……女の身体で立香に勝てるはずもなく、特異点の首謀者もまた堕ちて、妻の一人に加わるのであった。

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