水遣いのヒメゴト

水遣いのヒメゴト

ベリーメロン



「んん、ちゅる……」


 しんしんと虫の鳴き声だけが響く夜の森。その中で艶かしい女の声を出すのは聖殿の水遣いだ。

 彼女は仲間が寝静まったのを見計らうと、こっそりと抜け出していく。その行き先はグリフォンライダー……ではなくソレが駆るグリフォンだ。

 水遣いを見るや否や身を起こす彼に、シーッと口に指を当てる。水遣いは慣れた様子で彼の股ぐらに屈んで入ると、硬くそそりたつソレに舌を這わせていく。


 始まりは事故だった。

 勇者と魔鉱戦士とライダーと別れて行動していた時、留守番をしていた水遣いをグリフォンは押し倒してきた。

 仲間の騎獣である以上、魔法で反撃することもできなかった水遣いは、抵抗もできずに発情期にさしかかった彼に激しく犯されるこことなる。

 泣き叫んでも離れた仲間には届かない。獣の激しい交尾は、水遣いを屈伏させるまで行われたという。

 屈伏してしまった彼女は、もはやただの快楽では抑えられないカラダへと変えられてしまった。


「はやく、挿れたいんですね……わかりました」


 催促するような低い唸り声。水遣いは獣のように四つん這いになると、そのまま覆い被さってくるグリフォン。

 水遣いの腕ほどはありそうな、剛直した凸凹だらけのペニスが下着を外してきた水遣いにあてがわれる。

 軽く擦り付け、水遣いがソコを濡らしてきていることを悟れば、グリフォンは一気に腰を前進させた。


「ひうっ……んんぅっ……♡」


 飛び出しかけた声をなんとか抑える。

 ごりごりごつごつと膣を削るような圧迫感。それが挿れたそばから何度も出し入れされていく。


「んぐっ……ん、んんっ……♡」


 声を出さないように必死に堪える水遣い。

 もし声を出してしまえば眠ったままの仲間たちを起こしてしまう。こんなところを見られればどうなるか、それが唯一残った理性だった。


「んあっ……んごっ♡んぷっ……んっ♡」


 こぼれそうになる情けない獣のような喘ぎ声。あの時は泣き叫んで痛がったのに、今ではこうして受け入れてしまっている。

 終わらせなければ。こんなことやってはいけない。と思っても、水遣いのカラダはグリフォンのモノに成り果てている。


「ふわあぁ……」

「んっっ!?」


 微かに聞こえた声に、水遣いは強張った。グリフォンも彼女を覆うように座り込む。挿入されたまま巨体に押し潰され、水遣いの最奥をペニスが抉るがそれでも我慢しなければならない。


「トイレ……」


 ふらふらと立ち上がり歩いていくのは勇者だった。水遣いがこの世界に呼び込んだ少女。

 まだまだあどけない顔立ちの彼女は、水遣いが寝床に置いた身代わりには気付いていないのだろう。眠気眼を擦りつつ、茂みに歩いていく。

 用を足したいのだろう。すっかり夜営でもそういうことに慣れてきたのは逞しくて助かるが、水遣いとしては冷や汗をかいてしまう。


「んひっ♡」

(だ、ダメです!今動かれたら……気付かれちゃ……)


 グリフォンは勇者の向かう先に覗きながら腰を微かにくねらせる。それが水遣いの弱いところを抉り、声を微かにこぼれさせた。


「水遣い……?」


 用を足し終えたらしい少女勇者がグリフォンの方へと寄ってきた。茂みをへだててキョロキョロする彼女は、今目の前で水遣いがグリフォンに犯されているなんて思っても見ないだろう。


「空耳かな……?水遣いはそこで寝てるし……ふわぁ……」


 とぼとぼと勇者は歩いていく。昼間は獅子奮迅の活躍を見せる彼女だが、眠る時間は少女らしく抜けていた。

 そのまま寝床へと帰る彼女を見送ってから、グリフォンはゆっくり身を起こす。


「ばれ、たら……どうするつもり、なんですか?」


 はー♡はー♡と甘い吐息をこぼしながら水遣いは涙目で抗議する。それがグリフォンにはメスを屈伏させたのと同義だったのだろう。

 繋がったまま、再び激しく腰を打ち付け始めた。


「んぁっ……♡だめ、なのに……んんっ♡」


 ダメだと何度自分に言い聞かせても、獣に犯され悦ぶカラダはグリフォンを求めてしまう。

 もし、こんなところを勇者に見られてしまったら……それを考えてしまえば、水遣いは震えが止まらない。

 されどそんな都合など、獣に通じるわけもないのだ。


「んあっ、んぅっ♡」


 その後もたっぷりとグリフォンによる種付けは行われていく。決して孕ませることはできないはずなのに、このメスは自分の物だと宣言するかのように。


Report Page