気付いた時には

気付いた時には

ここだけゾロがルナーリア族Part2の145

※閲覧注意

※【ここだけゾロがルナーリア族】のスレより

※ゾローリアの更にIFネタ

※ファンタジスタした幼少ゾロがキングに拾われ百獣海賊団所属√

※幼少ゾロはくいなと約束する前

※くいな生存&麦わらの一味√

※CPはゾロ×日和

※IFネタの派生⇒百獣√

※キャラエミュが微妙

※文才なしの駄文

※捏造設定あり

※それでも良い方のみ、お読み下さい
































ある時、家臣共から報告を受けた。

「花の都のおこぼれ町から、人がいなくなった?わしの花の都から貧乏人共がいなくなったのだから…」

美しい花の都の景観を汚す貧乏人共がいなくなって何の問題があるのだと、そう言おうとする。

しかし…。

「白舞、兎丼、希美、九里…その全てのおこぼれ町からも人がいなくなったのです」

続けられた報告に耳を疑った。

全ての土地からじゃと?!

「な、何ぃ?!何処に行ったと言うんだ!!」

行く場所など無い筈…。

そう思い、報告する家臣に問いかける。

「それが…鈴後の土地の様で」

鈴後…あぁ、冬島であまり生産性の無い土地だった。

「鈴後じゃと?鈴後と言えば、昨年カイドウに丸ごとやった…」

それに、カイドウ率いる百獣海賊団が治める土地におこぼれ町の貧乏人が流れて行くとも思えない。

百獣海賊団は、わしのワノ国以上に弱肉強食で弱い者は淘汰されるだろうに…。

「それに、その…」

「早く言わぬか!!」

口籠る家臣に苛立ち、早く報告するように命じる。

「おこぼれ町以外からも少しづつ人がいなくなっていまして…更に、鈴後の大名が、“霜月”の若き殿が戻ったと」

おこぼれ町以外からも人がいなくなるのも大問題だ。

労働力不足で支障が出れば…。

しかし、それ以上に大問題になる事柄が報告された。

「し、し、“霜月ィ”!?!?」

ワノ国の大名家の、それも刀神とまで称される人物の末裔の…家名が聞えたのだ。

「かの“霜月牛マル”の又甥であるそうです」

しかも!!

かつて服従を拒絶し、反抗して来た大名・霜月牛マルの又甥だとぉ?!

「“霜月牛マル”の又甥…まさか!フリコの孫か!!?」

又甥…そういえば、数十年前に不法出国して行った25名の中には、牛マルの姉が…霜月の大姫がいた筈…。

「恐らくは」

肯定する家臣を前にしても、身体が無意識に震えるのを止められない。

「……セ…殺せぇ!!わしに反抗する“霜月”など、殺せ!!」

「無理です!」

震えるまま、衝動のままに殺す様に命じるが、家臣は即座に否定する。

「わしに逆らうのか!」

怒りのままに家臣に叫ぶが、否定してきた家臣も青褪めて冷や汗をかいていた。

「霜月なのは、四皇カイドウ様の大看板“戦災”のワイルド様だからです!!」

青褪めたまま悲鳴の様に報告された内容に、血の気が引く。

「な、なんだと…それでは、手を出せぬではないか?!?!」

“戦災”のワイルドといえば、4つしかない大看板の1つを任せられている武闘派中の武闘派。

“火災”のキングの養い子であり、他の“疫災”のクイーンや“旱害”のジャックからも気にかけられている。

それに、あのカイドウが、自身の実子よりも優先していると噂されている男だ。

「…御意」

そうして、思い出す。

百獣海賊団の本拠地たる鬼ヶ島でワイルドと名乗る男とすれ違った時の事を。

「ま、さか…まさか、全て…」

フードに隠れて見えにくかったが。

一瞬だけフェイスベールの向こうで、酷く愉しそうに蔑む様に嗤っていた事を。

「…ぁ、あの、小童めがァァア!!!!」



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