死に損ない転生者の暗躍記
「3号を自分に売ってください!」
「お姉様~、お迎えに参りましたわ~!」
とある酒場にて一人の青年が勇気を振り絞って声を上げた。しかし、それと時を同じくして酒場へと乱入してきた者がいた。
「……は?」
「ホム!?」
「な、何だ!?」
「何、あれ……」
「おっぱいだ。おっぱいが来たぞ!」
「……あれは本当におっぱいなのか?」
「なんだか3号ちゃんに似てない?」
「……【最大級(マキシマム)】!!」
「今まで見たことがない大きさのおっぱい。……100万点!」
「……お前は歪みないな」
酒場にいた面々は驚きの表情で酒場に乱入してきた彼女を見上げた。なぜならメイド服を着た黒髪紫瞳の彼女は身長200cm、バスト180cmという規格外の姿をしていたからだ。
「……お姉様~、見つけましたわ~♪」
周囲が困惑する中、その原因である彼女は周囲を見渡すと一人の少女を発見した。その少女は彼女に似た顔つきをしており彼女と同じメイド服を着ていたがその背丈や胸囲は子供ほどしかなかった。
「ホム、ちょっとまっ……うわっ⁉」
少女を発見した彼女はすぐさま少女へと駆け出し、少女の制止も聞かずにそのまま抱き着いた。
「ちょっとホム! 久しぶりなのは分かるけどちょっとは説明してよ!」
「お姉様~♪」
ホムと呼ばれた彼女は確保した少女に抱き着きながら悦に至っていた。
「どうしてホムがここに……それにさっきクロースルさん……」
一方で抱き着かれた少女は周囲同様状況に全くついていけず困惑するしかなかった。
この混沌とした状況について。話は一ヶ月ほど前まで遡る___