次の時代へ

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8歳差ルウタたまらんマン

二人の男が吠える……


「船長命令が聞けねェのか!!! さっさと行けェ!!! アホンダラァ!!!」


「殿はおれと白ひげのおっさんでやる!!! エースとウタはなんとしても生き延びるんだ!!! おれも後で合流する!!!」


「ルフィ!!」「…………」


家族を守るために、未来を築くために

―――


「麦わらガ〜〜ル!!! なにをつっ立ってオッチャブル!!!」


「早くするんじゃエースさん!ウタさん! 海軍も必死じゃ!」


「……エース!! 早く行こう!!ルフィならきっと合流できるよ!! 今行かないと白ひげさんの覚悟が……!!!」


「……!! わかってる!! 無駄にァしねェ!!! お前らどけェ!!!」


紅蓮の炎が、エースと白ひげを繋ぐ


「! ………!!」


「ハァ…… ハァ……」


「…… 言葉はいらねェぞ…… …… 1つ聞かせろエース…」


「…… おれが… 親父でよかったか…?」


「勿論だ……!!!」


「グラララ…」


「…… へへっ 良い親父を持てたじゃねぇか エース…!」

(おれもウタとエースを守れたなら… 死ぬにはいい日かもしれねぇなぁ…)


―――

エースを討ち取らんと戦場が沸き立ち、大将赤犬の影もにじり寄っていた…


「ハァ… ハァ… あんだけ戦ったのにすげぇ数だ…!」


「ゼェ… おぉいチビ助ェ!!」


「ん!? なんだよ白ひげのおっさん!!」


「おめェ気遣ってくれるのは嬉しいがなぁ… エースとあの娘っ子のところに行ってやれ」


「え!? もうおっさんも限界だろ…! おれはまだ…」


「お前あいつの兄貴なんだろ…… …エースを頼む」


「!!!」


「老いぼれの… 最期の願いだ……」


世界最強と言われた男の背中は、僅かだが弱々しく見えた…


「……分かった 死ぬなよ!おっさん!」



「グラララ… 無茶言いやがる…」

(良い兄貴を持ったじゃねぇか… エース…)


―――

赤犬のマグマがエースを襲い、ウタもまた限界を迎えていた


「エー…… ス……!! ……!! う……」


ホルホルの力と気力のみで立っていたウタも、膝を付いてしまう


「おいウタさん!! お前さんもう限界じゃ!!」


「ハァ… ハァ… ! あ… エースの… ビブルカード」


「よう見ちょれ…」


「……おい!! 待て!! ウタァ!!!」


「!!!」


赤犬の拳がウタを貫こうとした刹那、戦場に紅い閃光が走った


「うわああああああああ!!!」

「!!!」


「ル、ルフィ…!!」「…兄貴!!」


「エース!!! 何やってんだ!!!」


「!!!」


「生き延びるんだ!! それが白ひげのおっさんの願いだろうがァ!!」


「…すまねぇ兄貴!!」


「エースさん! わしが先導する! 早く!」


「エースゥ…」


「ウタ すまねぇ!! おれが悪かった…!! お前と兄貴と… 親父が繋いでくれた命なのに… おれはどうかしてた…!!」


「大丈夫だよ… 早く行こう…!」


「よし…」


「ルフィ!!!」


「!?」


大将赤犬がルフィの前に立つ


「今すぐそこを退いてエースとウタの首ィ差し出すんなら… お前さんだけは見逃しちゃる」


「何いってんだよサカズキの兄ちゃん… 今のおれたちは敵同士だろ!!」


「お前はァ!! 将来を期待されとった海兵じゃった!! ワシもお前さんに期待しとったんじゃ!! ワシを超える男として!!!」


「………」


「このまま殺すにゃあまりにも惜しい男なんじゃお前さんは! あの二人を差し出しゃあ今までのことは水に流しちゃる! 目ェ覚まさんかルフィ!!」


「……おれは おれの守りたいものを死んでも守り抜く!!」


「!」


「今のおれの守りたいもんは… あの二人以外いねぇよ!!!」

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