楽園の妖精姉妹、堕ちる

楽園の妖精姉妹、堕ちる


───ハワトリアで起きた大騒動以降、モルガンは藤丸立香と顔を合わせづらくなっていた。

…その原因はモルガン達当人にある。自分達の勝手な行動で生じた負担が、巡り巡ってクロエ・フォン・アインツベルンに集中。モルガンが立香を無理矢理ホテル・ブリスティンに招待(半ば拉致)したことがきっかけとなり、クロエが編集の災害と化してしまったのだ。

それにより、なんら非がないにもかかわらず特大の黒歴史を抱える羽目になったクロエ。彼女が過ごした過去最低の夏に一番心を痛めたのは立香だった。


「オレがブリスティンで遊び呆けていた四日間、クロはずっと頑張ってた。それなのにハワトリアじゃ良いこと何もなくて……こんなのふざけてる」


鬱屈したものを抱え、ブリスティンでの思い出すら心苦しいものと認識しながらも、心を透明にする努力と空元気でサバフェスを成功させた立香。それに大弱りとなったのはA・Aとモルガンである。前者は某円卓の騎士をして「悪法」と断言されるレベルの手段を取ってクロエの負担を激増させたし、後者は立香とクロエを勝手に引き剥がしてやはり負担を激増させた。

…何より。自分達のやったことは、バーヴァン・シーを自分の欲望や勝手な理屈で虐げた妖精國の妖精と何ら変わらないものだった。ボロ雑巾のようになり、やつれきった笑顔を見せるクロエのどこが「良い夏を過ごせた」というのか。

ハワトリアのことを思い出す度心を曇らせる立香の「諸悪の根源たるBB以外の誰かを責めるのは筋違いだ。けど…」というやりきれない内心。

そしてあまりの体たらくに「それでも英霊とそのマスターかね!? 彼女一人が泥を被っている間、貴様らは何をしていた!?」とクロエの側に立ったゴルドルフの叱責を甘んじて受ける立香の姿。

それらもまた、A・Aとモルガンを大いに傷つけた。モルガンの曇った妖精眼ですら立香の昏い内心が丸わかりなのだから相当である。

───しかし、ここまではまだジャブだ。二人にとどめを刺したのは、立香とクロエが恋人関係にあるという事実であった。

A・Aもモルガンも、立香とクロエの仲が良いのは知っていた。が、相手は子供とたかを括り、恋敵とは考えていなかった。…ハワトリア最後の一週間で、カーマなども交えた愛のあるセックスに興じる姿を見るまでは。

並のそれより遥かに立派なチンポが、美少女二人の膣を耕していた。クロエには労るような優しいピストンを、カーマには愛を込めた情熱的なピストンを。…この時、A・Aとモルガンは「負けた」と思った。恋敵未満だったのは自分達だ。

…カーマが霊基第三の姿だったから、立香がロリコンという訳ではない。つまりそれは、自分達が総合的な魅力でクロエやカーマに負けているということを意味する。クロエとの関係をカーマが知っていて自分達が知らないということから推察するに、自分達は信頼度でもあの二人に負けている。


((…あぁ、だからカーマはあそこまで敵愾心を剥き出しに…。…っ…))


───クロエさんの夏を踏みにじって得た夏の思い出は、さぞ美しいんでしょうね。


立香の懇願もあってクロエのアシスタントをしていたが、それでもあの事態を回避できなかったと語るカーマにぶつけられた嫌味……否、事実だ。

…公私共に寄り添い価値観を共有できる者と、たとえ楽園出身であろうと自分勝手な妖精に過ぎない自分達。その差をまざまざと見せつけられた気分だった。

真面目に頑張ったものを嘲笑うかのように自己の快楽を優先した結果、最後にそのしっぺ返しを受ける。まるで妖精國における大半の妖精達のよう。その事実がA・Aとモルガンをさらにみじめにさせた。彼らを糾弾する資格が、自分達にはなかったのだから。

こうして、立香とその恋人達に最低の夏をプレゼントしてしまった妖精達は、すっかり意気消沈して立香に会う勇気をなくしてしまったのだ。───会っても嫌な気分にさせてしまうだけなのに、今更どの面下げて。いっそ責めてくれれば楽なのに───と。そんなランスロット卿じみたことを考える程度にはどちらも追い詰められていた。

…まあ、そうやって罪悪感を抱けるだけ妖精國の大半の妖精よりは前に進めているのだが、この状態の二人にそれが分かるはずもない。

───そうして不安定な精神状態のまま日々を過ごした楽園の妖精達は、不貞というさらなる裏切りの道へと足を踏み入れてしまうのだった。


───


アルトリア・キャスターが、A・Aとモルガンにアストルフォを紹介してきた。「アリス♥」「アストルフォ♥」とバニー同士仲睦まじい様子を見せつけてくるが、意気消沈していたモルガンはそれに対し苛つく気力すらなかった。精々、「アリスというのは名前から三文字取った愛称だろう」と考えた程度だ。

…カルデアのサーヴァント同士、全くの知らない仲という訳ではない。が、当初のモルガン達はアストルフォとそこまで親しくなかった。あくまで存在を把握しているというだけで、ほぼ初対面だったからだ。

しかし、アストルフォ相手の会話は中々に気楽で、気負うことがなかった。理性が蒸発していて裏表がないため、妖精眼が曇っていようがいまいが関係なく話しやすい。立香への申し訳無さで気を揉み続けていたモルガン達にとって、それは一種の清涼剤。仲が深まるのも当然と言えた。

───そして、アストルフォに美味しくいただかれるのもまた、当然の帰結である。


───


深夜、アストルフォの部屋。抱き潰され、アストルフォの精液に塗れたA・Aが隅で放心するベッドの上で。


「ぶ、無聊の慰めとしては上々のサイズ、ですね…♥」


アストルフォのチンポがモルガンの眼前にずいっと突きつけられる。立香のそれに劣らないチンポから放たれる雄臭が、モルガンの嗅覚を刺激して内なる雌を引きずり出していく。たまらずチンポにぱくつくと、アストルフォは気持ち良さげな声を上げた。


「ぉ、ほ…♥ …あー、その……ボクさ、ヤり始めたら止まらないし止まれないからね? そこでのびてるA・Aみたいにまんこの形完全に変えるまでヤっちゃうだろうし……ぅっ、そこイイ…♥」

「…ここまでしたのです、今更構いません…♥ お互い準備は万全でしょう? そのチンポの挿入を許可します…♥ 生ハメファックしなさい♥」


チンポから口を離したモルガンが早く早くと股を開く。それを見たアストルフォのチンポが一層勃起し、いよいよ魔槍のような威容を現していく。…サイズや長さは立香と同等。しかし形は微妙に違う。

…そして。


「ほォ゛ッ♥♥♥ ぉおおおオオッ♥♥♥ これっ、このチンポ凄いいぃッ♥♥♥ こんなの夫認定しちゃううう♥♥♥」


モルガンはA・Aに続いてアストルフォの女になった。

ハワトリアで不安から逃れるために漁った男達より、ずっとすごい。モルガンの頭は一瞬でアストルフォに占拠されてしまっていた。


「ねーモルガン♥ A・Aと一緒にボクのお嫁さんになってくれる?」

「なるっ♥ なりますッ♥♥♥ アストルフォのお嫁さんになりますっ♥♥♥ だから、私をアストルフォの妻にしてくださいいい♥♥♥」

「えへへ、嬉しいよモルガン♥ じゃあ中出しするからね? もう離さないからねっ?」

「んほぉ゛お゛おお゛おお゛ッ♥♥♥♥♥ アストルフォのザーメンキたぁあ♥♥♥ 雄として強すぎるぅうう♥♥♥」


アストルフォの質問に半ば反射で答えつつ、下品な舌出し仰け反りアクメをキメるモルガン。

…クロエとカーマによって心に空けられた穴が、焼けるように熱いアストルフォの白濁で埋まる感覚。今のモルガンにあるのはそれだけだった。


───


「…行くのですか」

「ああ」

「リツカに顔向けできない以上、アストルフォ以外にモルガン陛下を満足させてくれる男なんて流石にいないでしょー」

「…やってみなければ分からんだろう」

「「まだ不安なんだ(なのですか)」」

「…悪いか」

「そうではありませんが…。未だ反論すらできないとは重症ですね、メンタルが。私やアリスを見習っては?」

「そう思うならば止めるな。せめて泥の中で足掻くくらいはさせろ」


こうしてアストルフォのもとに居着いたアリスやA・Aと一旦別れたモルガン。彼女はその後、アレキサンダー・子ギル・パリスなどのCYB(カルデアヤリチンボーイズ)、はたまたフェルグスやイスカンダルなどに抱かれる形で男のベッドの上を転々とし、好みの相手を探し続けた。

…良く立香の好きな相手が犠牲になっていないなと思ったが、それに対する返答が「抱いても大丈夫な相手を見極める目くらいある」だった。…つまり、クロエやカーマ、はたまたアーキタイプ:アースの霊基第三などは抱くと何かしらの問題があるということだ。恐らくは立香との不和やら何やらで。

…ちなみに、アリスやA・Aはモルガン同様既にセーフゾーンである。…立香の隣に立つのはモルガン達以外だと言外に言われた気がするが、そこはまあスルーした。問題は、「モルガンは抱いてオッケーな都合の良い女」と認識されていることだ。

確かに、モルガンは誰相手でも搾り取れる名器で、なおかつチン負けする。いわば誰とでも相性の良いバーサーカービッチまんこだ。が、だからといってそれの持ち主までもが誰にでも股を開くクソビッチではない。


「私はあなた達の肉便器ではないのですよ?」


ピロートーク中、そう言ってぷんすこと頬をふくらませると、言われた相手は決まって「?」と首を傾げた。モルガン的には失礼な話である。

…ちなみに、青年期のギルガメッシュの反応はそれ抜きでどうにも煮えきらないものだった。


「声は中々悪くない(※CV石川由依でザビ子と同じ)、身体も好みの範疇(※所謂セイバー系の顔)、しかし妖精だ…。神と妖精、人を惑わせる点では変わらんからな…」


コッカケだか何だかを加えたサイズ可変チンポで容赦なく啼かせておきながらこれだったので、キレたモルガンは事後ピロートーク抜きで宝具をブッ放すこととなった。


「おのれ異聞のブリキングゥッ!!!」


───


───まあそんなこんなで。


「ボクのとこ戻ってきたの?」

「ちゅ、ちゅぶ♥ んぷっ♥ にゅぽんッ♥ …はい♥」


モルガンはアストルフォの腕の中に戻ってきたのだった。


「やはりこうなったではないですか」

「…聖剣に関わる者は皆おしゃべりだな」

「まあまあ、喧嘩しないで。ほらチンポしゃぶらせてあげるから!」

「「…っ…♥」」


やはり、日常的な付き合いまで含めてアストルフォ以上に付き合いやすい相手はいない。だから、こうしてブリスティンを模したシミュレーターに招待もしたのだ。

今はそんな再現版ブリスティンで、アストルフォに水着霊基で奉仕している最中である。パイズリで興奮させ、Pキスマークとルージュリングをべっっったりとチンポに付け、執拗なまでにマーキングする。なお、青いリップはアストルフォの為特別に冬の女王霊衣から引っ張ってきたものだ。


「しっかし、なんか嬉しいなー。これって二人がボクのこと好いてくれてるってことでしょ? こんな丹念なフェラまでしてくれるし」

「…っ♥」


二人して頭を撫でられる。モルガンとA・Aはそれだけで胸とおまんこがキュンキュンしてたまらなくなった。


「招待してくれてありがと♪ ヴィヴィアン、キャスター♥ じゃあそろそろご褒美あげるね♥♥♥」


普段は封印されているセイバー版の第二宝具、『分別なき偶像暴走(クレイジートリップ・ドライブアイドル)』によって分身するアストルフォ。…二人を骨の髄まで犯し尽くす気だ。


「あんっ♥ …もう、暴れん坊♥ ですが構いません、むしろアガります♥♥♥」

「ふふ……我が命アストルフォ♥ 私達楽園の妖精のカラダ、存分に楽しまれますよう♥♥♥」


そう言ってチンポを受け入れるモルガンとA・Aは、アリス同様アストルフォから愛称をもらっていた。…最初の名前であるヴィヴィアンの名と、A・Aが“呼びかけ”に応える時の名。それがアストルフォとの絆に使われたのだった。


「あ〜〜!! ボクのお妃様まんこピッタリフィットして気持ち良い〜♥♥♥ ヴィヴィアンのまんこ最っ高♥♥♥」

「個人的にはキャスターのまんこも負けてないかなー♥ ケツ肉エロくてそそるったらないよ♥♥ 金銀甲乙付けがたいとかこの姉妹ズル過ぎるぅぅ♥♥♥」

「えへへ♥ キャスター、ヴィヴィアン♥ ここまで来たらアリス同様マスターのとこ帰してあげないから、覚悟してねっ♥♥♥」

「できてますっ♥ 他の女と結婚する彼に私は邪魔なのでっ♥ 覚悟できてますぅっ♥♥♥」

「私もっ♥ 私もA・Aと同じ気持ちですっ♥ だから、だからっ♥ 私達のまんこ堪能してるイケメンチンポでっ♥ 私達のこといっぱい犯してくださいっ♥ おっきいキンタマに満載された遺伝子いっぱいブチまけて♥ お世継ぎ作らせてくださいぃぃぃッ♥♥♥」


…こうしてこの日、彼らは本当にカップルと化してしまったのだった。

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