梅の実の落つる時

梅の実の落つる時


泡沫に微睡むあなたは 

か弱き腕を伸ばし 

華胥の死から目覚める


契りを交わして

叶えた願いは

虚しくも

夢現に消え散った


過ぎ去りし時の怨は

積もりに積もり

雪の如く覆い被さる

嗚呼、其の絶望ときたら!



彼の面を使い、斯様なことを宣うな


そう唱えたは何時の事なりや?




夜の帳の落つる時、其れは確かにそこにあり

椿の花の落つる時、あなたはどんな未来に絶望するのだろう




陽の光が地を焼く時、其れは消え失せ

梅の実の落つる時、あなたは何の夢を見るのだろう
































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