桜が咲く春に(後編)
私とアナスタシアが恋人となり、同居して数年。
世界にはゾンビが生まれた。
そんな中でも、私たちは変わらず庭の桜でお花見をする。
ある春、お花見をしているとゾンビが入ってきた。
私とアナスタシアは、かなりの数を駆除したが、それでも数の暴力には勝てず。
私は、アナスタシアがゾンビになる姿を見せつけられ……そしてゾンビになった、はずだった。
何故だか、私には知性と理性がある。
とはいえ、ゾンビからも人間からも襲われる上、アナスタシアには出会えない。
私は、自死を選んだ。
ああ、桜が割いている。