果たすべき事 前編
『愛と情熱と妖精の国 ドレスローザ』
今現在この国ではドフラミンゴファミリーと麦わらのルフィを中心とした闘技場の戦士達が戦っていた
そのドレスローザの王宮内
とある一人の少女がその顔を歪めていた
「若様に申し訳ないわ・・・この国中の全員もう一度オモチャにしてあげる!!」
彼女の名は『シュガー』
ドフラミンゴファミリーの特別幹部にして
触れた生き物を問答無用にオモチャに変える『ホビホビの実』の能力者である
この能力の恐ろしい所は
オモチャに変えられた生き物は
『自分を知っているもの達の記憶から完全に消え去る』というものだ
この能力のお陰でドフラミンゴはドレスローザを支配下に置けたのである
しかしそんな支配も麦わらの一味の一人で ある狙撃手『ゴッド・ウソップ』によって シュガーが気絶しホビホビの呪いが解けた ことにより終わりを迎えた
そんな気絶していたシュガーだったが
『チユチユの実』というとある妖精姫の力で意識を取り戻り
自分の主人であるドフラミンゴの計画を ぶち壊した者達へ復讐するために動き出していた
「まずは憎きあの長鼻!! そしてその仲間達!!」
そう吐き捨て目的の場所へ歩き始めたシュガーだったが ここである『歌』が聞こえたので歩きを止める
「・・・・・何?・・・これは・・・歌?」
今やどこもかしこも戦場のドレスローザでよもや歌を歌っているとは一体何処のどいつだろうか?
(でも・・・どうして・・・?何故か聞き覚えがあるような・・・?)
そうシュガーはこの歌に聞き覚えがあった
歌そのものもそうだがこの歌を歌う声にも 聞き覚えがある
今まで忘れ去られていた記憶
いつだったか・・・その昔とある調査で潜入した『音楽の島エレジア』で聞いた事があるのだ 歌っていたのは確か・・・
「・・・・・・・・」
初対面でも遠慮なく話かけてきて
その歌声は幼い容姿から想像もできないほどすごくて
同じように海賊船に乗っているって知って シンパシーを感じて
初めてできた年の近い友達で
甘いものが大好きで
かなり負けず嫌いで
離ればなれになりたくなくて
わたしが初めてオモチャにした・・・
今わたしの目の前にいる彼女だった
「・・・・・・・・・・・・・・ウタ」
『あなたウタっていうの・・・よろしく』
わたしが彼女の名前を呼ぶと
「・・・・・・・・・・・・・・シュガー」
『よろしくね!シュガー!』
彼女もわたしの名前を呼んだ
「久し振りね・・・ウタ・・・どうして ここにいるのかは知らないけど・・・ そこを退いて欲しいのだけど」
「久し振りね・・・シュガー・・・悪いけどここは退けない・・・ 貴女が何をしようとしているのかは知っているわ・・・ だからここから先へは進ませない!!」
「・・・・・そう・・・じゃあ・・・・・
死になさい」
そう言いきった瞬間シュガーの姿が消え ウタの目の前に現れる
そしてそのままウタの体に手を触れる
「またオモチャにしてあげる・・・ 今度はちゃんとした契約を言い渡すわ・・・自分で火をつけるようにね」
しかしシュガーが体に触れたというのに ウタの体に変化はなかった
「・・・!?
何でオモチャにならないの!?」
シュガーが困惑の声をあげる
彼女の能力であるホビホビの力は まさに悪魔の力だ
その体に触れればどんな生き物だろうと どんな能力があろうとオモチャに変わる
まさに反則のような力なのだが・・・ 何事にも例外がある・・・そう例えば
『その能力が効かないようになる』
という概念を自分自身に与えれば・・・
「わたしに貴方の能力は効かないよ・・・ そういう風に作ったから」
「作った・・・!?貴方一体何を・・・」
そこでシュガーが気づく
何て事はない彼女もまた自分と同じ『能力』を持っているからだ
「・・・・・貴方も能力者だったのね」
「そう わたしは『ウタウタの実』の能力者わたしの歌を聞いた生き物はわたしが作った理想の世界『ウタワールド』に連れてこられる」
「わたしの能力が効かないのもそのウタウタの力ってわけ・・・」
「ウタワールド内ではわたしはどんなことでもできる・・・
だから
『自分自身をオモチャに変わらない自分に 変える』
そう作り上げたの」
なんとまぁ反則的な能力だ
シュガーは自身の能力を棚に上げて そんな事を思った
だがある事に気づく
「理想の世界ねぇ・・・
何だかとてもちぐはぐな世界なのね」
「・・・・・・・」
そうシュガーが溢す
確かに周りの景色は変わっている
王宮内だったはずなのに桃色の空が見え 下は透き通る水面なっており
その上に立つシュガーの顔が反射している
だがそこかしこの王宮内の瓦礫や壁床などが見え隠れしておりシュガーのいう通り
ちぐはぐな世界となっていた
(やっぱり・・・まだ完全に能力が発動できていない・・・)
そうウタの能力である『ウタウタの実』の力で作り上げたウタワールドは本人の想像力によって変わる
しかしウタは12年間人形になっており 能力の使用も12年振りなのだ
ずっと夢を見れず現実の世界で生きてきた ウタには理想の世界を想像するにはまだ少し早かった
むしろシュガーの能力が効かないようにするだけでもかなりの想像力が必要だった事だろう
しかも12年振りに能力を使った影響か 自分の想像力のせいか
はたまた自分の側にいつの間にかいた 『ムジカ』の力かわからないがどうやら ウタワールドの影響が現実世界にも侵食しているようだ・・・・・
ウタワールドと現実が混ざり合い混沌と なっているのだ
(でも・・・決めたんだ!
シュガーに対抗できる力を持つわたしが シュガーを倒す!)
そう考えるとウタはシュガーにその力を 振るう
その瞬間シュガーの体に変化が起こる
その肉体は瞬く間に成長しスタイル抜群の 年相応の姿へと変わる
「!?貴方・・・これはなんの真似?」
「流石に子ども相手に戦うのは気が引ける からね・・・
これで問題無く貴方を倒せる!」
それを聞いたシュガーは一瞬呆けた顔をするが次の瞬間笑い出す
「あはははは!!貴女が?わたしを? 倒すですって?あはははははははは!!」
そして一通り笑ったシュガーは次の瞬間 憤怒の表情に変わる
「ふざけないで!!12年間オモチャだったあんたがわたしに勝てると本当に思っているの!?」
その気迫に一瞬怯みそうになるがウタは 負けじと啖呵を切る
「勝つよ!わたしは麦わらの一味の一人 『ウタ』!!覚悟しなさい!!シュガー!!」
それを聞きシュガーもまた彼女を ドフラミンゴの邪魔をする敵と認識する
「じゃあ見せてあげる・・・ ホビホビの真の力を!!」
そう叫んだシュガーは
『自分自身に手を当てる』
「!?」
「何を驚いているの?悪魔の実の能力の本質は能力者自身にその影響を与える!!」
するとさっきまで美しい女性だったシュガーは姿を人形に変える
その姿はウタに見覚えがある
自分自身が12年間変わっていた綿人形と 同じ姿だったからだ
違うのは人形の特徴がシュガーを模したものだということ
だが最大の違いはその大きさだ
人形時代のウタはせいぜいチョッパーよりも少し小さい程度だったが
人形になったシュガーは余りにも巨大だったかつてリトルガーデンにて見た巨人族にも引けを取らない大きさだ
「玩具少女戦闘形態!!!!!」
(ホビシュガー・メタモルフォーゼ)
「あはは・・・
ちょっと反則じゃないかな?」
そんなウタの溢した言葉に巨大な人形の拳を振り下ろして返事を返すのだった
『ドレスローザ 王の台地』
そこでは元ドフラミンゴファミリーにて ドレスローザの元国王 リク王の娘である ヴィオラが王宮内の様子を見ていた
彼女は『ギロギロの実』の能力者であり
その能力は周囲の景色を見る事ができ ドレスローザ内の様々な情報を得られる事が出来る
「・・・!?誰かがシュガーと戦っている!!」
「えーーー!?シュガーは気絶していたん じゃねーのかよ!?」
そう驚くのは麦わらの一味の狙撃手
必殺『顔面ビックリ箱』でシュガーを 気絶させオモチャ達を人間に戻したウソップである
「それに戦っているって・・・
一体誰が・・・?まさかルフィが!?」
「それは・・・わからない 見たことがない女の子よ・・・能力のようなものでシュガーと戦っていているわ」
「能力者の女・・・? !!まさか・・・ おい!!そいつって髪が赤色と白色で輪っかみたいな髪型をしていないか!?」
「・・・?ええ・・・しているけど・・・」
「やっぱり・・・『ウタ』だ!!
『ウタ』が戦っているんだ!!」
「ウタ・・・?」
「ウソップ殿!ウタ殿は人形の筈では!?」
ウソップにそんな疑問を問うのは パンクハザードから同行している 侍の錦えもんだ
「違う!ウタは人間だったんだ!シュガーに12年間人形にされていたんだ!!」
「なんと・・・!」
「嘘・・・12年もオモチャのままだった なんて・・・」
ヴィオラも絶句する
彼女の義兄であるキュロスでさえオモチャになっていたのは10年なのだ
それを自分より幼い女の子が受けていたの だと思うと最早言葉では言い表せれない だろう
「クッソ~!おい!ウタはシュガーと戦っているんだな!?」
「えっ!?ええ!」
「だったら・・・」
そう言うとウソップはパチンコの照準を王宮に向ける
「ウタを援護する!あいつはまだ人形から 元に戻ったばかりなんだ!いくら子供の シュガー相手だとしても荷が重すぎる!」
「残念だけどそれは無理よ!」
「なんだと!?」
ウソップがウタを援護しようとするがそれをヴィオラが止める
「今シュガーとウタちゃんの周りには空間を隔離したような壁があるの!わたしは能力で中の様子が見れるけど 恐らく外部からの 攻撃は届かない!」
「そんな・・・!?
ちくしょう・・・俺は何も出来ないのか・・・!!」
悔しがるウソップ 彼が出来るのはただ一つウタの・・・麦わらの一味の仲間の勝利を信じる事だけだ
『ドレスローザ王宮内』
ウタワールド内部では激しい戦闘が繰り広げられていた
巨大な人形になったシュガーが腕を振り下ろしウタを攻撃する
それを躱し負けじとウタも応戦する
音符の戦士達を出しシュガーに攻撃させるがシュガーが腕を振り払うだけで消える
「効かないわよ!そんなもの!!」
「だったら!!」
ならばと五線譜を出してシュガーを拘束 しようとするが力任せに壊される
「ハァ・・・ハァ・・・滅茶苦茶だね・・・その力・・・」
「その言葉そっくりそのまま返すわ・・・ 何なのよその能力・・・出来る事が多すぎるわよ」
巨大な人形になり暴れまわるシュガーに対し多種多様な攻撃を仕掛けるウタ
戦いは膠着状態になっていた
だがそれでも決定的な差がある
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
いくら強力な能力だとしても生き物ならば 体力というものがある
ウタはまだ人形から戻ったばかりである為 能力による体力の消費が激しいのだ
それとは逆にシュガーも動き続けているとはいえ能力の錬度が違う為体力の消費はそこまでではない
12年間能力が使えなかった少女と
12年間能力を使い続けた少女
そのような差が出来てしまうのも無理は なかった
「・・・ねぇウタ?」
すると人形状態のシュガーがウタに 話しかける
少しでも体力を回復させたいウタはシュガーが次に話す言葉を待つ
「ウタ・・・若様の元にこない?」
「えっ・・・・・」
シュガーが話したのはまさかの提案
ドフラミンゴファミリーへの勧誘だった
「貴方のそのウタウタの力はかなりの力を 持っている・・・究極の悪魔の実といっても過言じゃない・・・
だったらその力を最も相応しい御方の為に 使うべきじゃないかしら」
「・・・・・・・・・・・」
「麦わらもローもそしてその仲間達もみんな若様に負ける・・・そしてドレスローザの 国民全員も消える・・・
貴方も運命を共にする事になるの・・・ だけどねウタ・・・貴女が若様の元に来るのだったら生かしてあげられる」
人形であるシュガーの表情は読み取る事は 出来ない
ウタを勧誘するのは本当にドフラミンゴの 役に立つからだろうか?はたまた自分の失態をウタを引き込む事で帳消しする為だろうか?それとも・・・・・
「大丈夫!きっと若様ならまた新しい国を 見つけて王になるわ!そしたら美味しいものも可愛い服も 貴女が大好きな歌だって 好きなだけ楽しめる!理想の国がそこにあるの!」
「・・・・・・・・・・・」
「若様には私からいってあげる! 若様は優しいからきっと許してくれるわ! だからねウタ私と「勝つよ」・・・・・・・え?」
「ルフィはドフラミンゴに絶対に勝つ!!」
それを聞いたシュガーは先ほどの子供のような声色から一転 体を震えさせ激しい激情に駆られた声をあげる
「ふざけんな!!あの男が若様を倒すですって!?あり得もしないことを言いやがって!!」
巨大なシュガー人形がウタを襲うがウタは それを躱す
「素直に頷けばいいのに下らない事を・・・アイツと若様の何が違うっていうのよ!!」
「ルフィは・・・誰かを犠牲にする夢なんて絶対認めない!!」
「!?」
シュガーがその声に反応すると力強い意志を宿した目をしたウタがいた
「ルフィは・・・『誰かを騙したり』『誰かの下につく事もない』・・・そして・・・『誰かを傷つけたり』『誰かを悲しませたり』もしない!!」
「・・・!?
なにを・・・若様だって・・・」
動揺し動きが止まっているシュガーに対し 音符を周りに出現させ攻撃体制に入る
「ルフィは海賊王になって新時代をつくる男!!だからきっとドフラミンゴをぶっ飛ばしてドレスローザを解放する!!」
その宣言と共に周りの音符をシュガーにぶつけ攻撃する 音符はシュガーに着弾したと 同時に爆発を起こす
「・・・・・・・・・・・・うるさい」
煙の中から現れたシュガーがそう呟くと次の瞬間ウタに突撃する
「うるさい!!うるさい!!うるさい!! ウルサァァァァァァァァァァイ!!!!!」
先ほどよりも激しい猛攻を シュガーが繰り出す ウタは躱すのが精一杯だが その表情は余裕が見えていた
「若様に逆らうというのなら・・・私と共に来ないのなら・・・今ここで消えなさい!!!」
そう言うと共にシュガーはその巨大な人形の足でウタを踏み潰す
「消えろ!!消えろ!!消えろ!!消えろ!!消えろぉぉぉぉぉ!!」
何度も何度も人形の足で踏み潰す
それはまるで思い出したくもない思い出の ものを踏み壊すように
「ハァ・・・ハァ・・・」
一頻り踏み潰したシュガーは正気に戻った のか落ち着きを取り戻し
ウタがいた場所には目も向けず次の行動に 移ろうとする
「とんだ時間をくったわ・・・早く麦わらの奴の所に行かなきゃ・・・」
そうして元に戻ろうするとあることに気づく
さっき何度も踏み潰したウタがいた場所に 人影が動いたのだ
そこにいたのは服がボロボロになりながらもダメージを受けていないウタだった
「なっ・・・!?どうして・・・!?」
何故生きているのか?という疑問を持つ シュガーに対しその答えを決めゼリフと共に放つ
「効かないねぇ・・・ゴムだから?」
「なっ・・・ふざけるなぁ!!」
その言葉に怒ったシュガーが突っ込んでくるがウタはいつの間にか持っていた三本の刀を口と両手に持ちそのまま走る
「三刀流・・・奥義!!」
「・・・!?」
「鬼!!斬り!!」
自身の仲間であり同じ一味
最古参の三刀流の剣士と同じ技を出し 巨大人形であるシュガーを斬る
「・・・・・なっ・・・・・!?」
斬られたシュガーは人形なので血は出ないがその代わりに綿が周りに飛び散る
(今のは・・・海賊狩りの・・・何であの子が・・・!?)
驚愕するシュガーだったがその驚きはまだ 終わらない
「鼻唄三丁・・・矢筈斬り!!」
今度は賑やかな骸骨の音楽家の技で シュガーの足を斬る
足を斬られたシュガーはバランスを崩すが そこに更なる追撃を加える
「必殺・・・緑星!!衝撃狼草!!」
「・・・・・!!」
狙撃手にして自分を人形から人間に戻して くれた恩人の技でシュガーを攻撃し彼女の 巨体を倒す
(どういうこと・・・・・あの子の能力は歌に関係あるものじゃ無かったの・・・・・?)
疑問が尽きないシュガーにウタが答えを出す
「最初に言ったでしょ・・・ このウタワールドの中なら私はどんなことも出来るって!
覚悟しなさいシュガー!今貴方が相手して いるのは私だけじゃない・・・
麦わらのルフィの・・・私の仲間達よ!!」
「・・・!何よそれ・・・舐めるなぁ!!」
それでもシュガーの闘志は消えずウタに 向かってくる
それをウタは仲間達の技で迎え撃つ
「百花繚乱!」
とても賢く一味のお姉さん的ポジションな 考古学者の技によって生えた無数の手が 巨大人形の動きを止めるとそこに飛び込み
「刻蹄 桜!!」
心優しい医者であるトナカイの技で シュガーの顔に桜の花びらの跡が出来る
「鬱陶しい!!」
人形の拳がくるがそれを軽やかに躱すと 今度は一風変わった武器を出し攻撃する
「孔雀一連スラッシャー!!」
今は船に乗っていないが仲間の一人である 国のお姫様の愛用の武器がシュガーの額に 刺さる
「こんな技効く筈がないでしょ!!」
そうシュガーは言うがこれは次の攻撃の布石である
シュガーの頭上に出来ている黒い雲が その証拠だ
「天候は雷!金属の所持にはご注意ください!サンダーボルト=テンポ!!」
ミカンが大好きな美しい航海士の真似をするウタの言葉と同時にシュガーに刺さった 孔雀スラッシャーに引かれた雷が落ちる
雷の直撃を受けたシュガーは煙を出しながらも何とか持ち直す
だが既にウタが片足を赤く発光させシュガーの目の前に現れる
「悪魔風脚・・・一級挽き肉!!」
綺麗な料理を作ってくれるコックの技で シュガーを仰け反らせる
しかし意地からなのか倒れたりはせず ウタを殴ろうと攻撃を仕掛けてくる
「空中なら逃げられない!!終わりよ!!」
絶体絶命のウタだがまだ彼女の目は 死んでいない
まだ自分には帰るべき場所である船を 修理する頼れるサイボーグ船大工の技がある
「フランキ~~~ニップルライト!!」
その瞬間ウタが光りその光を受けたシュガーの視界が見えなくなる
「目が・・・!?」
シュガーはウタが突然光った為視界を奪われ次の攻撃に備える事が出来ない
そんなシュガーの前ではウタが手に炎を宿していた
「力を貸してね・・・・・『二人とも』!!」
そう言うウタの後ろの炎が
笑みを浮かべるオレンジハットの男の姿と
笑みを浮かべるシルクハットの男の姿
に変わったように見えた
「・・・!?」
ようやく視界が戻ったシュガーだったが 既にウタの攻撃準備は終わっていた
「火拳!!!!!」
その言葉と共に出た炎は巨大な人形である シュガーの全身を包み込んだ
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??!?」
人形にとって炎は最も避けねばならない 弱点だ
それに直撃したシュガーはその巨体を 燃やしながら音を立てて倒れていった
『ドレスローザ 王の台地』
「・・・!!
ウタちゃんがシュガーを倒したわ!!」
ウタワールド内を能力で見ていたヴィオラはシュガーが炎に包まれて倒れていった瞬間を見てそう叫んだ
「本当か!?よっしゃぁぁぁぁぁ!! 流石はウタだ!!
麦わらの一味最古参は伊達じゃないぜ!!」
そんなウソップが錦えもんと このドレスローザ内にて助けられたカン十郎と一緒に喜び合っていると
王宮内を見ていたヴィオラががまるで 信じられないものを見るかのような表情に 変わる
「・・・!?・・・そんな・・・嘘!?」
「・・・?おいどうしたんだよ?もうシュガーは倒せたんだろ?」
「いえ・・・まだよ・・・まだシュガーは倒せていない!!」
「!?」
To be continued・・・