朝の一回
腕を引き抜く際に、軽く突起を指ではじくと可愛い声が漏れた。
「ば、ばか・・・」
「そっちから仕掛けたのに・・・」
朝っぱらから、と最初は言っていたが真希の可愛い声にスイッチが入った夏彦はそのまま真希に覆いかぶさった。
「ちゅ、ちゅっ・・・んむ」
軽くついばむようなキスを繰り返すと真希の方からもっととねだるように口を開ける。夏彦がそれにねっとりと深いキスで応える。
舌が絡み、ちゅく、ちゅるっと水の音が響き、荒い息がそれを繋ぐ。やがて体が密着し、着ていたバスローブもはだけて、肌の密着する割合が増えていく。
「あっ、もう・・・そこ好きだな、あんっ・・・」
「嫌いな人いるのかな?」
真希の胸に舌を這わせ、突起を舌でつつくと真希は艶っぽい声を洩らした。
夏彦は真希の腰に腕を回して抱きしめるようにしながら真希の胸を堪能し、胸に顔を埋めながら胸元にちゅっとキスを落とした。
「ん・・・、なあ」
「どうした?」
「今回はちょっと、ゆっくりしてくれよ」
「どうして?」
夏彦が不思議そうにしていると頭を叩かれる。
「また気絶するまでされたらたまんねえんだよ」
「あれは真希ちゃんが煽るから・・・」
加減しろよ、と言いながら真希は全てをゆだねるように脱力して夏彦を待つ。
そういうのが性欲を煽るのでは?という疑問が夏彦の頭に浮かんだが彼は努めて冷静に、彼女と再び一つになった。
「ん・・・あっ、これ・・・やっぱりッ・・・いい」
昨晩の激しいやり取りではなく、互いの感触を確かめるような動きに真希はシーツを掴んで震えた。