朝ごはんはパンにイチゴジャムを塗って
シチュが好みなので突貫工事で調べて書きました 解釈違い勉強不足あったら御免
🍞🧶
わん
くっ
しょん
食後のコーヒーにミルクと砂糖を入れて、くるくるとかき混ぜて濁らせる。向かい合うアカイイトちゃんはおっとりと笑う。
パンサラッサの仕事ぶりはドSと評判だ。
女の子を責めてぐっちゃぐちゃに泣かせるのは、まぁね、楽しいよ?反応がいい子は大好きだし。
目の前の彼女でそういう妄想をすることも……ゼロではないけど。
イトちゃんが一糸纏わぬ姿で乱れているのはちょっと刺激が強いというか、まだそういうのは早いというか、心の準備が足りないというか、イトちゃんの前では紳士でいたいのに己の肉体は欲望のままに獣になりそうで、そんな自分から逃げたいっていうか… …
なんでこんな童貞みたいなこと考えてるんだろう?
頭の中でぐるぐる考えながらレストランを出る頃にはいい時間になってしまった。
「遅くなっちゃったね、家まで」
送るよ、と出かかった言葉をを人差し指で塞がれる。
静かな目で見つめられる。
静かな、それでいて奥底に熱を帯びて、
「今日はもうちょっと、パン君と一緒にいたいな」
逃げ切れないじゃないか
そんなことを言われたら
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ばくばくと心臓が高鳴るままにイトちゃんを連れてきてしまったのが使い慣れた寂れたラブホ「黄金旅程」だった。
無愛想な受付のおっさんがこちらを一瞥する。
やっちまった。もっと夜景が見えたりシャンパンが出てくるようなロマンティックで洒落たいいホテルあっただろ。
よりによって、寂れた雰囲気と外観とは裏腹に、大型モニターやらお姫様ルームやらはたまたウォータースライダーやらなんでもごされの知る人ぞ知る(業界の中では有名人御用達の)隠れた名店だ。
受付のおっさんに、メンバーズカードは?とか預かってるキャリーケースはどうするとか無粋なことは言わないでくれよと心の中で念じていると、なんとなく察したようだ。そのにやけ笑いやめろ。
「……宿泊で」
「あいよ。……当店は様々なお部屋を取り揃えておりますが、こちらのスタンダードルームでよろしいですか?」
いつもの本格設備の充実したSM調教ルームじゃなくていいのかよって? 馬鹿! イトちゃんに変なもの見せられっか!
「……はい、普通で」
返事をした俺はひどく仏頂面だったと思う。
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「パン君になら激しくされてもいいんだよ」
俺の下でイトちゃんが言う。
いじらしくて、かわいくて、きゅんとして、なんだか泣きそうになる
目眩くスピード感、激しくぶつけ合う熱さは、好きだけどさ、
壊さないように、大切にしたいんだ
一番好きな君だけは
なのに
熱い視線に絡みとられ
逃げ切るか、差し切られるかの
真剣勝負の時間にも似ている
こんなにも好きなのに
好きだからやさしくしたいのに
運命の相手はあなただと言ってくれるの?
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午前5時。
コーヒーカップの中で砂糖とミルクをゆっくりとかき混ぜるように、混ざり合って溶けあって、抱きしめあって、シーツの海の中で、俺たちは眠りについた。
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あとがき
多分この子達数回は健全なデートをしてる
イトちゃん側は普段ドSだと評判の男に優しくされるのは好みのタイプじゃないのかな?って悩んだりしてほしい
でもなんだかんだ愛されているのは伝わっていて今回勝負を仕掛けた感じだと思う
勝負下着は青ベースで小さい緑のリボンがついていてほしい(勝負服の色)
いや王道に清楚な白に赤リボンがいいか(勝負服の色)
リボンは解けるやつでおなしゃす
でも紳士対応パン君は別々にシャワー浴びてバスローブ着ちゃって結局その日は勝負下着見せそびれていてほしい