月見と紅白

月見と紅白


・ゾロル

・時系列はワノ国合流後

・妄想の詰め合わせ

以上が大丈夫な方、このままどうぞ















月明かりに照らされた部屋の中、おれ達は舌を絡めて口を吸い合う

角度を変えながら何度も重なった唇が離れると、端から細い糸が垂れる

チュプチュプと音を立てながら混ざったのは、さっき飲んだ酒かあるいは…

そのまま身体を押し付けるように寄りかかり、舌先で鎖骨を撫でてくるのはおれの船長で恋人でもある男

軽く乳首を掻いてやれば、こんどは首筋を舐めてくる

短く切られた黒髪を振りながら笑うアイツの、早くも上気した顔がさらに気をそそった

「今日は、んっ、ゾロ、んちゅっ、ハァ…積極的だな~」

「ハァ…んっ、お前とこうするの、久しぶりだからな」

おれがそう言うと、ルフィはおれの喉仏に接吻した


そのまま顎先を舌で撫で、ゆっくりと合わせを開いていく

帽子を畳に置いて帯を解くと、真っ赤な六尺褌があらわになる

既にいきり勃つアイツの立派な倅が、窮屈そうに前袋を押し上げているのが見えた

「へェ、赤褌たァ気合入ってるな」

「ししっ、ゾロとのえっち、楽しみだからな」

そう言って笑うルフィに「そりゃ嬉しいな」と返し、剥き出しになった胸を吸う

それから丹念に肌を撫で、下の部分も触れていく

「あっ、んんっ、ぐっ!」

「久々の内側、かなりキツイな。初めての時みてェだ」

抜き差しする指から内肉の蠢きが伝わる

褌の上から前側も軽く触ってやると、しとどに先走りが溢れてくる

毎度の事ながらコイツがおれを求めているのだとわかり、おれも嬉しくなった


「ルフィ」

名前を呼ぶといまや声ですら感じるようで、肩がビクリと大きく跳ねる

「待たせちまって悪かったな」

「そんなこと、ねェぞ…」

引き抜いた指を一舐めしておれも一気に浴衣を脱ぐ

「ハァ…ハァ…ゾロは、白のフンドシなんだな」

「おう。なんだかめでてェかんじだな」

水分を含んだ前袋をずらせば、ぶるんと飛び出した倅が天を仰ぐ

ルフィの褌も縦みつを尻たぶに引っかけながら開けた開けた障子の方を向かせ、胡座をかいた膝に乗るよう支える

先をあてがわれた内側から、待ちわびたように疼きが伝わる

光の照らす方を見上げると、満月にはまだ足りない夜空があった

「ルフィ、今日は月がよく見えるな」

「ああ」

「あの綺麗な月によ、おれ達が繋がってるとこ見せてやろうぜ」

「ししっ、わかった!」

ルフィはおれの声に頷きながら笑い、そのまま腰を下ろした


パンパン、パンパン

「あっ、んぐっ」

「うぐっ、んっ…くぅっ」

押し殺した声の中、何度も内側を貫く

はち切れそうな玉袋が尻とぶつかり、跳ねるような水音を上げる

広げた筈の内肉は尚も蠢き、おれを咥え込んで離さねェ

ひたすらに送られる快感に震えながら、その密着した体の温もりを感じていた


おれ達がこういう関係になったのは二年前、グランドラインに入って間もない頃に初めて身体を繋げた

そこに何か劇的な事があったわけではなく、ごく自然な事のようだった気がする

それまで色事、ましてや男とそういう仲になるなんて考えてもなかったのに

だけどルフィが相手なら、男と身体を繋げるも悪くないと思える

何より、心の底から好いた相手といっしょになれることが嬉しかった

そんな事を考えていると、どこからかそよ風が吹いて頬をくすぐった


水音がより深くなり、おれは最奥を穿つように腰を入れる

布越しに倅を扱く手を重ね、ルフィの方の前袋もずらしてやる

全身の震えは、お互い限界が近いことを知らせていた

「ゾロ」

不意に呼ばれ、顔を上げる

「なんだ?」

「大好き、だ」

こちらを振り向く瞳が細められ、愛おしげに見つめてくる

おれが心から惚れた好い男の言葉

その言葉を受け入れるように、おれも笑いかける

「ルフィ…おれも、愛してる」

どちらからともなく口を吸い、笑い合う

そして、


「あっ、ぐぅ、んあああっ!!」

「んぅっ、くっ、うおああああっ!!」


月明かりの中、おれ達は互いの欲を放った



*****



「ふぅ…」

今日はもうどれほど経っただろうか

あの後、おれ達は何度も交わった

布団は汗と体液をたっぷりと吸い込んで乱れている

今夜最後の吐精を終えた倅を労うように眺めていると、すぐ隣から「ゾ…ロ…」と声がした

見ると、布団に横たわったルフィが指をこちらに伸ばしていた


「どうした?」

「きょう、おわりか?」

少し掠れた声を上げるルフィに「ああ」と頷く

「おまえ、いつも、すげェ、よなァ…」

「おう。ってかお前の方もすごそうだろ。使うとこはねェし、今は寝てるみてェだが」

そう言って軽く視線をやったアイツの下半身には、男らしく立派な竿と形のいい玉袋がある

おれを受け入れてる間は嬉しそうに揺れていたソレは、今は力なくアイツの股にぶら下がっていた

「風呂入るか?布団も替えないといけねェし」

「ゾロがだっこするなら…でも、みち…」

「サニー号はすぐそこだろ?あと運ぶのはいいが、ちゃんとケツ踏ん張っとけよ」

おれの言葉にルフィは小さく頷き手を伸ばす

親に抱っこをねだる子どものような恋人の腕に襦袢の袖を通し、他の連中を起こさないように部屋を出た


おれ達の寝泊まりしてる建物とサニー号は歩いて二分ぐらいの距離だが、ルフィはしつこいぐらいに道を修正してきた

体を洗って中のモノをかき出し、ついでに褌も洗う

湯船に浸かるとルフィも大分落ち着いてきたのか、おれの腕に寄りかかってきた

「ゾロー、お前アイツといっしょに寝たのか?」

「アイツって?」

「モモの妹だって言ってたヤツ」

「日和のことか。アイツは気付いたら勝手にいただけだ。おトコもいたしな」

「ふーん」と言うルフィは何やら不服そうだ

「なんだ?」

「なんでもねェ」

「そうか。…ルフィ、前にも言ったがおれが預けるのはお前だけだからな。身体も、心(ココ)も」

そう言って左胸を拳で軽く小突くと、一瞬間を置いてから「おう!」と笑った


「そういやゾロ、おれ達のフンドシ見てめでてェとか言ってたよな。なんでだ?」

横に置いた褌の方を見ながらルフィが尋ねてくる

「ああ、おれの故郷じゃ紅と白はおめでたい事に使われる色なんだ。結婚式とか、ガキが産まれた時とかな。逆に葬式は黒と白の組み合わせだ」

「白はどっちにも入ってるな」

「ああ。産まれて包まる産着は赤で、死んで纏う死装束は白。生と死の色だって昔教えてもらった」

「黒は?」

「黒は知らねェ」

そう言うとルフィは「なんだよー」と口を尖らせ、その後何やら考えるように目を閉じてから「決めた!」と言ってきた

「おれが海賊王になって、ゾロが大剣豪になって、その後ゾロと結婚する時コレする!」

ニカッと笑いながら目の前に掲げるのは、さっき洗ったばかりの褌だった


「それは、構わねェが…下着だから人に見せるもんじゃねェぞ?」

コイツ、なんか気に入ちまったのか?

「それでもいい!そんで、ロロノア・D・ルフィにおれはなる!!」

そう力強く宣言する恋人の姿に少しだけ気圧される

まさかコイツが結婚したら名字変わるって事を知ってたとはな

しかし、まだ海賊王にも大剣豪にもなってないうちから結婚宣言とは

もちろんおれも将来的にそうなりたいとは思ってるが、おれ達は何が起こるかわからねェ中で生きてる

第一、おれ達は目の前にデカい戦いをひかえてる

そんな状況でも「おれはいつかお前と結婚する」なんて言えるのは、コイツぐらいなものだ

 もっとも、コイツと付き合えるのもおれぐらいなものだが

まあとにかく、四皇と戦ってその後海賊王と大剣豪になって結婚するとなると相当な大事だ

「こりゃ褌締めてかからねェとな」

「なんか言ったか?」

「いんや」

おれは湯の中でこちらを振り返る恋人の手を軽く握りながら笑いかけ、濡れた黒髪に軽く口付けをした

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