最果ての破滅
『…こちらの映像をご覧頂き、心から感謝御礼申し上げます。』
スクリーンの中で、一人の少女が視聴者に感謝を述べる。
その少女は礼儀正しく、厳格さすら感じる直立不動の姿勢を取っていた。
『自己紹介をさせて頂きます。私は、管理番号:5303072です。』
『公に名乗っている名は風倉モエです。SRT特殊学園のRABBIT小隊に所属しています。』
『そして現在は◯◯自治区のLv.4娼館、■■■■で娼婦をさせて頂いております。』
『ですが…くひひ…!私は、仕入れされた娼婦ではありません…!』
『自ら望んで、こう、なりましたぁ…!』
背景に映る明かりの灯ったテントの前で、自身の身の上を述べるモエ。
場所はどうやら人気のない山間部の様だった。
彼女はなんと、SRTで支給されたその制服を脱ぎ捨て始める。
露わになったのは、男の劣情を掻き立てるとてもメリハリのある身体。
だゆん、と揺れ、その重みを誇示する乳房。
折れてしまいそうな程ほっそりとした腰。
どっしりと構え、なだらかな美しい曲線を描く尻。
『くひひ…!いつ見ても、もう人として終わってる身体…最高です…!』
だが、それだけではなかった。
まず、その肌には数多のタトゥーが刻まれていた。
右の乳房の下に隠れた管理番号とバーコードは、その者が管理下にある事を示す。
故に、他は劣情を催すものだけで構成されていた。
淫売であることを表す”Slut”や”Whore”といった単語。
乳輪を卵子に見立て、それに群がる精子を模った模様。
下腹部には女の最も大切な部分である子宮を模した模様もあったが、これまた酷い意匠だった。
鎖が卵管や卵巣にまで絡みつき、子宮腔に位置する部分はデカデカと鍵のマークが描かれている。
所謂、淫紋というものだったが、それはハッキリと隷属を表していた。
『最初は、お金欲しさにLv.1のイメクラから始めました…』
モエはおもむろに自身のおマンコマークの乳首ピアスを摘み、クリクリと弄り始める。
『でも慣れてくると、何か足りなくて…!』
もう片方の手はクリピアスを虐め始める。
『もの足りなくなる度に組織の方にお願いしてぇ…あっ…!』
クリを虐めていた手は、女性器に向かう。
『より深い場所を紹介して、んうっ…!頂いて、いたら今の場所に辿り着きましたぁ…!』
クチュクチュ、という水音が鳴り始める。
『はい…そうです…!私は、クソマゾ女です…!』
ぶじゅぶじゅ、と水音がより大きくなる
『しかも自他を問わず破滅することに興奮する、んお”っ…!最低最悪の、ゴミマゾ娼婦です…!』
『あっ、あっ、あっ、あっ…!イ、イ”ぎゅっ…!!!』
そして、絶頂した。
カメラにはイッた際の愛液が飛び、画面を濡らす。
モエは少しして落ち着くと慌ててレンズを拭き、カメラに向き直る。
『はぁ…はぁ…!今回は仕入れ等の功績を上げれば、Lv.5へ堕として頂ける可能性があると聞き、この映像を撮影させて頂きましたぁ…』
『くひ…くひひ…!み、見てください!ゴミマゾの072番は、自らの快楽欲しさに、かつての仲間に毒を盛りました…!』
そうして映されたのはテントの中。
中には虚ろな目で茶碗を手落とし、地面に倒れ伏す三人の少女の姿があった。
皆が一様に吐瀉物にまみれながら痙攣を起こし、サキを見ていた。
『あぁ…やって、しまいました…!本当にもう、取返しがつきません…!』
『忠義を示す為に私は、自らの居場所を捨てました…ですからどうか…どうか…!』
途端に映像はプツンと途切れる。
それを見終えた男は嗤う。
そして眼下で土下座し、自身に首輪の鎖を差し出す072番の頭を踏みつけ告げた。
「くはは…最低だな。お前以下のゴミマゾは見た事が無いぞ、072番?」
「いいだろう…お前の忠義、認めてやる。」
「だが、Lv.5行きは認めん。」
「…!?な、なんでもします!なんでも…!!」
「そう焦るな。お前が行くのは───」
男はその鎖を引いて目の前に持ち上げ、目を見て告げる。
「───Lv.6だ。」
「ッ─────────♡♡♡♡♡」
その言葉だけで072番は達し、床に愛液の水溜まりを作った。