春森

春森


※現パロのつもりで書いたけどカルデアでも大丈夫かもしれない



がぱ、と目の前で大口があいた。次いで、首に突き刺さる痛み。乱杭歯が、文字通り肌をブチブチと突き破る音がした。

「……ッの、クソガキ……!!」

罵倒の呻き声を漏らせば、俺の血で口を真っ赤に染めた顔がニタリと笑う。物騒だが未だあどけなさの残るその表情は、生意気で艶めかしく、組み敷かれているというのに怯えも恐怖も服従も焦りすら一切なく。ぜいぜいと息の上がった様子さえも可愛らしく。その負けん気の強さがただ、愛おしかった。

「とはいえ、仕置きは必要だな?」

痛みを堪えつつこちらもニタリと笑って、下履きを引きずり下ろす。今の今まで執拗に前戯を繰り返していたせいもあって、もう抵抗する余力はほとんど無いらしい。嫌がる素振りは見せるものの、大した時間もかけず下半身が顕になる。筋肉質な両足を肩に担ぎあげるようにして尻を浮かせ、硬くなった俺のモノをあてがうと、ようやくビク、と身体が震えた。

「お前は、手酷いのがお好みらしい、な!」

言葉と同時に一息に貫けば、色気もクソもない呻き声が上がり、血塗れの乱杭歯がギリと音を立てる。蕩けて尚、射殺すような視線がより一層俺の劣情を煽るのだが、コイツは気付いているのかいないのか。俺としてはどちらでもいいのだけれど。

歳下の、鼻たれ小僧と言って差し支えないような子供を組み敷いて、貫いて。

「槍で貫くのが得手のお前が、貫かれる側に回るのは、どんな、気分だ?」

言葉で煽って、蹂躙して。背徳感と高揚感と、満たされる支配欲と。それらの感情でゾクゾクと背筋が、肌が痺れるようで。

この時が、永遠であればいい。何度でも、何度でも。こうして肌を合わせて、噛み付きあって。ふたりで真っ赤に染まろうと。



そう言えたなら、どんなに良かったことだろう。

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