昔と今

昔と今


「え〜と、これとこれは要らない…と…」

地球の周りを周回しているミネルバ艦内で、ヤマト隊所属のルナマリア・ホークが非番の日を利用して無重力状態の自室の掃除をしていた。

ファウンデーション事変の後、隊長のキラと総裁のラクスが3日間行方不明になったり(戻ってきた二人は何故か顔を赤らめていたが…)、ファウンデーションによる核攻撃の自作自演の証拠提出や各国への報告、出戻ってきたアグネスの弁護と報告の手伝いなど目が回る忙しさだった。

そして、出撃は相変わらずだが落ち着いた頃、ようやくシンとの関係も『進展』することができた…ここ数年で成長した自分の身体に引くんじゃないかと思ったが、シンは「温かくて気持ちいい。」と抱きついてきてくれて愛おしく抱きしめた感触は今でも忘れられない…

「ん〜…あれ?これって?」

タンスの中の衣服の整理をしていると懐かしいものが見つかった。2年前に自分が来ていたザフトの制服だ。

「うわぁ懐かしい⁉︎今見るとよく着てたわねこれ…////」

上着は普通なのだが、下のスカートは若気の至りでヒラヒラの短いスカートだった。今にして思えば周りにパンツ見られまくっただろうなと頬を赤くする。特に胸やお尻が急激に成長してからそういう目で見られてるのを意識するようになり、シンも気にしていたから自分も昔と違い気にするようになった。アグネスは相変わらず昔と同じ服装だが…

「…これ、着れるかなぁ?」

昔の服を手に持ってたルナマリアは、興味本位でふと思い立ち、服を脱ぎ下着姿になると昔を懐かしみながら着替え始めた。

だが…

「ウッ…⁉︎閉まらない⁉︎」

上着は腕を通すことができたが豊満に育ったその胸部を収められず胸のボタンを閉めることができない。そして…

「…うわぁ、これはヤバいよね…////」

スカートはなんとか履くことができたが、同じく熟れ育った臀部とパンツが丸見えでスカートの意味を成していなかった。

これではネットでたまに目に映るエッチなコスプレ画像の女だ。

「…って、こんなことしてる場合じゃないわ⁉︎早く掃除に戻らないと。」

羞恥心のあまり、ルナマリアは慌てながら着替えて掃除に戻ろうとするが…

「ウッ…スカートが引っかかって…脱げ…」

スカートが臀部に引っかかってなかなか脱げずに苦戦する。コレはデストロイ戦より厄介だ⁉︎

「ぐぬぬぬ…⁉︎」

プシュー!

「おぉ〜いルナ?借りてた本返しに…ブッ⁉︎」

「キャッ⁉︎ちょ…シン⁉︎ノックくらい…////」

突然部屋に入ってきたシンに、上着から溢れる大人胸の黒ブラをつけた豊満な乳房とスカートから丸出しの大きすぎるお尻と黒パンツを見られてしまった。

「もぉ〜⁉︎早くドア閉めて⁉︎」

「あ…うん⁉︎ごめんルナ!というか何やってんだよ?」

シンは怒られながらドアを閉め、ルナに何をしてるのか尋ねた。

「アハハ…ちょっと昔の服見つけて…ちょっと着替えるから見ないでよ!…んしょ…この…!」

ルナマリアは急いで着替えようとするが相変わらずスカートが引っかかって進まない。年頃のシンは、ついルナマリアに目を向けると、後ろを向いて動くたびに後ろからでもブルンブルンと見える大きな胸と艶かしく揺れる大きな尻が目に映る。

その瞬間、最近『男』に慣れたシンの欲望が湧き上がった。

「ルナ…!」

ギュムゥッ!

「ヒィアン⁉︎ちょっ…ちょっとシ…んひぃ⁉︎」

突然シンに抱きつかれたルナマリアは、抗議の声を上げようとするも、自分の大きな胸と尻を抱きしめ揉みしだき、腰を押し付け硬直した獣を擦り付ける子犬のような必死な顔のシンの顔を見て、母性がくすぐられた。

「…もぉ…しょうがないんだからぁ…いいわよほらシン、おいで…♡」

ルナマリアは、「よし!」と言われた子犬のように真正面から自分の胸に顔を埋めながら抱きつくシンの頭を撫でながら今日の掃除が潰れたのを感じるのだった。




ミレニアム艦内洗濯ルーム

「あ、アグネスお疲れ!」

「あらお疲れ様ルナ?あらそれって昔着てたやつじゃない?」

アグネスが洗濯物を洗っていると少し顔が熱ったルナマリアが洗濯物を持って入ってきた。

「あぁその…掃除してたら見つけたの。」

「でも、それ絶対入らないでしょ?さっさと捨てなさいよ?」

そう言われるとルナマリアは顔を赤らめながら明後日の方向を向く。

「あ…いやぁ〜その…まだ『使える』かな〜ってねアハハ…」

それを聞いた瞬間、その意味を理解したアグネスは自分の疲労感が30%ほど増えたことを感じ取る。

浮かれ顔で洗濯機に衣服を突っ込むルナマリアを見ながら、アグネスはファウンデーション後何度目になるか分からないヤマト隊長への異動願いを申告することを決めるのだった。




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