新型AEF開発草案
日々出現する強力な異能やエネミーに対抗するには従来のAEFでは対応仕切れない可能性が大きくなりつつある
その最たる例が結界使用者だろう
心領結界なるものを展開されては、機体の損傷がほぼ確定する為である
また、J.NEC創立時から続く問題である「人手不足」
それらを鑑みた結果、異能者の搭乗を想定した専用機の開発への着手が決まった
要点を予めまとめておくと
・正式な第五世代AEF
・異能者専用AEF
・人体のように直感的操作が可能
・素体の「アーキタイプ」に「サーフェイス」という外装を取り付ける方式
・機体各所に異能増幅機構を搭載(異能・結界使用時は発光)
・搭乗者によって「アーキタイプ」の色が変化する(起動前は灰色)
・機体サイズは10.8m
・実戦配備が悩まれる程の運用コスト
詳細は以下に記す
1.この計画の目的は「結界使用者への明確な対応手段の確保」「機体の高性能化よる単体戦力比の強化」となる
2.異能は身体や使用武器への付与が可能な点を考え、「AEFを搭乗者の拡張身体」として仮定し能力の発揮を試みる
3.機体は従来機の物より人体へと構造を近付け、可動域確保の点も考慮し、有機素材による素体を開発
これら基礎を「アーキタイプ」と呼称
装甲や武装は搭乗者による戦闘法の差異が大きいと考えられる為、必要最低限な内臓火器以外は外付け式となっている
これら外装を「サーフェイス」と呼称
4.「アーキタイプ」は動力・伝達回路類、アクチュエータ類はほぼ人と同じく配置されており、可動域試験では人体と遜色ない動きを確認
操縦方式は新型の陽電子脳に搭乗者の脳波を投影することで、直感的な操縦が可能となっている
操作方式もこれにより搭乗者は考えるだけで良いのだが、思考補助用にアームレイカーは設置した
また機体修理コスト削減の為ナノマシンを導入した所、搭乗者による「アーキタイプ」の変色が確認されている
異能の増幅装置は一部異産を参考に設計され、まだ試験段階ということもあり、異能及び結界使用時は発光し視認性を付与してある
決して演出的要因ではない
5.「サーフェイス」は装甲武装及び補助装置であるので、「アーキタイプ」程特異な点は少ない
「アーキタイプ」の内臓兵装は近接防御機関砲と腕部格納ブレードのみなので、「サーフェイス」の装備は必須
6.動力源には当初バッテリー式の予定だったが、人工筋肉や陽電子脳の運用には不足があり、熱核融合炉とのハイブリット式を採用
コストは跳ね上がったが、既にそこらの第五世代戦闘数機分の域なので問題はない
他にも筆記点は多くあるが、それは正式な報告書へまとめることとする