新たな王下七武海
王下七武海といえば、もう一つ大きな動きがあった
つい先日、また一人、新たな七武海が政府に迎えられた
いや、正確には迎え入れさせられたというべきか
というのもこの新たな七武海となった海賊がとんでもない男で、天竜人へ納める天上金を輸送していた船を襲い、それを餌に政府を脅迫、その地位に納まったというのだ
まさに前代未聞、神をも恐れぬ所業とはこのことか
…いや、ある意味では堕ちた神による復讐と、そう捉えることもできるかもしれない
その海賊、名をドンキホーテ・ドフラミンゴ
そう、以前私が提供した情報をもとに行われ、そして失敗したオペオペの実の秘密取引、その現場であるルーベック島の近海にて目撃された悪名高き海賊“ドンキホーテ海賊団”の船長だ
また、彼にはもう一つ秘密がある
およそ20年前、天竜人でありながらその地位を自ら捨て、一家で下界へと降りた異端の天竜人がいた
その名も、ドンキホーテ・ホーミング
そう、何を隠そうドフラミンゴの実の父親であり、つまり彼は元天竜人なのだ
それが今では海賊に堕ち、天上金を乗せた船を襲撃したというのだから、なんとも因果な話である
まぁそんなことは、今は正直どうでもいい
問題は、あの北の海で様々な闇取引や構想の裏で暗躍していたというドンキホーテ海賊団が、王下七武海というある種の錦の御旗を得たという事だ
正直、悪い予感しかしない
もとより元天竜人であることを利用し中枢にもコネクションをもつという噂もある
これで政府の意向を堂々と使える立場になれば、今後どのような動きをするのか、何をなすのかもわからない
いや、ともすれば、すでに動き出しているのかも
…願わくば、あまり後始末が面倒になるような大事は、極力起こさないでほしいものだ