敬愛なる料理長、コック一同へ

皆さまお元気でお過ごしでしょうか。店の様子はどうですか。

副料理長とウェイター３人が一気に減ったことは今でも申し訳なく思っていますが、客を蹴ったり死相を言い当てたり中指を立てたりすることもなくなり、多少は治安も良くなったのでしょうか。

おれたちはいま、冬島の近くにいます。降り止まない雪や芯から冷える風が北の海を想起させて、東の海の暖かさを恋しく思います。

ローが行きたがっていた医療大国のドラム王国には無事到着しましたが、すぐあとに到着した海賊団によって騒動に巻き込まれました。またその中でサンジが友達を作ったそうで、年相応にはしゃいでいる姿を見られて感慨深いものです。ちなみにホーキンスは町のインテリア雑貨屋から小一時間離れようとせず、最後は引っ張って帰る羽目になりました。

次に向かう島はどのようなところでしょうか。海に出て冒険をすることが、次の島への想像を膨らませ仲間と語り合うことが、こんなにわくわくするとは知りませんでした。背中を押してくれた料理長、快く送ってくれたコック一同に(手法が大層荒々しかったことはさておき)とても感謝しています。

落ち着いたらまた手紙を送ります。それまでどうぞお元気で。

P.S.ローグタウンでカメラを購入したので、試しに数枚同封します。ホーキンスの後ろに影が浮かんでいるのは現像ミスだと思うので気にしないでください。

P.S.この手紙を読んだサンジが絶対に書けと言うのでさらに追記します。友達が出来たのではないそうです。

P.S.ローからも要求があったのでさらに追記します。海賊の騒動に巻き込まれたら共犯に仕立て上げられたそうですが、断じて共犯ではないそうです。