【教育支援部門:総長】/白い死刀 ゲンパク

【教育支援部門:総長】/白い死刀 ゲンパク



《概要》

 教育支援部門を取りまとめるリーダーの男性。特色の”白”を送られた【白い死刀】の名を持つ特色フィクサー。

 企業直属のフィクサーという立場であるが、元の所属はCa社ではなくその親企業であるC社であり、前歴は”爪”とフィクサーとしては異例かつ特異な出自。多くの者の推測通り実態はフィクサーの皮を被った”爪”であり、主な役割はフィクサーとしての立場に立ちつつその軽いフットワークで都市の運行を妨げるあらゆる要素の排除、そしてフィクサー協会を内部から監察し異変や”頭”の定めた条例に反する事柄が無いかを監視するC社の内部調査役である。

 元は戦闘特化の”爪”であるがフィクサーとして動く以上一流レベルの探査スキルや諜報スキルを揃えており、フィクサーとしては間違いなく特一級。”爪”としての戦闘能力は本来備わっている巨大爪型義手や血清ユニットを廃しているため若干低下してはいるが、代わりに専用武器として血清を利用することで様々な特殊効果を得ることのできる高周波ブレードと多彩なナイフを支給されており、これを用いることで並の特色級なら軽く蹴散らせるほどの戦闘能力を保持している。

 性格はかなり冷徹。元が都市のために動く”爪”であるため当然ではあるが、異物と判断した場合一切の容赦なく対象を完全排除しようとする。しかし「星」に至る可能性がある場合であってもそれが都市の循環を妨げないものであるなら、基本的にスルーする等、行動規範は”爪”時代とほぼ変わっていない。後に”ねじれ”とE.G.O.の発現により若干変化が生じたようではあるが。

 かつてはC社直属フィクサーであったが、現在はCa社にその所属を移している。経緯としてはC社の命により不審な活動をするCa社の調査に当たっていたところ、不運にも【群青の双剣】ディルムッドの暴走に巻き込まれる形で合同鎮圧を行うも、事後処理時にC社にねじれの集団による襲撃事件が発生。当時C社へと派遣されていた創始者に嵌められる形でC社から離反者と見做され、アイデンティティが崩壊したことで”ねじれ”化。左遷される形で追いやられた先であるCa社を壊滅寸前まで追い込むもギリギリで人間に戻ることが出来、損害の清算という体で本格的にCa社で活動することとなった(事実上Ca社のマッチポンプであるが、ゲンパク本人はC社に戻る気を無くしたため見ないふりをしている)。

 見た目や経歴、口調や雰囲気からして畏れられる要素しかないため社員にとっては恐怖の象徴であるが、役職上特殊な経緯で入社した者以外にとってはCa社で活動するにおいて大事な基礎を一から十まで叩き込んでくれた師のようなものであるためか隠れファンが多いらしい。一部ではツンデレ教官扱いされており、本人は当然そんな扱いにはブチギレている。

 余談であるが義体化によって味覚が常人のものとはかけ離れており、その影響で食事は顎の筋肉が衰弱しない程度にしか行わず基本は濃縮された栄養アンプルで済ませている。が、偶に【橙色の羅針盤】ラケルが頼んでもいないのに人肉料理を持ちこんでくるため最近の食生活は変化しているとかしていないとか。


《保有E.G.O.》

 発現したE.G.O.は獣のような爪がついた2本のサブアームと内側に手術道具が大量に収納されている白衣。

 能力は本来なら一つずつしか使用できない特異点技術を抽出して作られた血清を複数種類同時に、かつタイムラグ無しで使用することが可能になり、その上で指定した対象の脆弱な個所や精神的な隙を可視化するという超戦闘特化仕様。

 戦闘以外に対しての用途が皆無である代わりに極めて戦闘能力が増大するものであり、この形態になった場合のゲンパクはかつての同僚である”爪”を数人同時に相手して尚優勢を取れるスペックを獲得する。その為並のフィクサーでは相手にならず、都市の星級の脅威であろうが物理攻撃に高い耐性を持っていなければ瞬時に轢き潰されてしまうだろう。


【教育支援部門】

《概要》

 Ca社における新人教育を担当する部門であり、その他様々な教育関連の事業を請け負っている。

 Ca社に入社したばかりの者はまずこちらに配属されて基礎的な教育と訓練を受け、その際に能力と各部門への適正を細分化され、研修期間を終了したと同時に本人の希望と適正をすり合わせる形で各部門へと配属させる。いわばCa社における人材育成の要といえる部門である。

 また、各部門でのインシデント・業務改善案・例外行動を集約し、教育資料を作成することで他部門のサポートも行っており、性質上非戦闘員や他人へ教育することを得意とする者たちが多く集まる。そのトップが都市で最も暴力を象徴する元”爪”であることはなんという皮肉だろうか。

 そして社内における育児関係も一身に引き受けており、多忙なのが基本のCa社内で働く子持ち社員の支援として支援金の扶助や育児代行、更に子供への教育機関まで備えているなど至れり尽くせり。そのため子供を持つ社員や女性に人気が高く、ここで働く者がCa社にとっての縁の下の力持ちと言えるだろう。

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