「故に、」に関する怪文書
UA2※注意事項※
SSではないですが補足です。
「故に、」や「よすが と えにし」読了後に見た方がいいかも。
これはすべて、あくまで筆者の妄想。「筆者が勝手に言ってた」くらいのノリで、貴方なりの受け取り方を大事にしてね。
*
まずは「故に、」の一番大きな反省を。
突貫すぎてめちゃくちゃだった!!
一部の絵の歪みやらローさんのタトゥー忘れやら挙げたらキリない!反省!
ここから先はイラストのイメージとか諸々語り。
ただのCOさんの曲、めちゃくちゃ好きで手描き的なものを作りたいと思ったんですが、匿名での投稿は難しかったので悩みまくった結果、開き直ってもうイラストめちゃくちゃ貼りまくればいいやとなりました!
本当は「ていていしんじゃえ」で作りたかったんですけど、PVの演出とこの都合上動きがあるものが描きづらくてですね。脳内補完できるよって人が多かったら描きたいなと思ってます。
おおまかな時系列としては、if世界→正史世界で正史組と合う→連れ戻された後。
とはいえ、イメージ先行の雰囲気イラストばかりです。
背景の色や文字の色が変わって見にくかったでしょう?ほんと、ごめんなさい。
背景は世界線、文字はそれぞれのキャラクターの言ってる言葉だったり思ってることだったり、あるいは「この人ならこういうだろうな」っていう思考を反映してます。
ピンク(紫っぽいですが)背景はif世界、ifドの影響が大きいことを表しています。私のイメージでは基本あの世界の色は海の青……はちょっと見ずらいので水色で、そこにifドの色が混ざったものにしようかなと思ったのですが、薄い紫や灰色はちょっと見づらかったのでボツに。
正史世界は上記に記した通り水色。実際描いてみるとあんまり枚数なかった。
文字は濃いピンク(これもまた紫っぽい)がifド、水色がifローさん、ちょっと暗い水色(明るい青とでもいうべき?)がAI、オレンジが正史ローさん、白がif旗揚げ組、赤がifルフィです。
さあ、ここまでが私の妄想を語る上での前提条件です。長いね。ここから先がほんへだよ。
*
一番初めの「穴の開いた鍋〜あるから?」と最後の「穴の開いた鍋〜あるから。」は、問いと回答のような関係になって欲しかったのでAIとifローさんに振ることは決まってました。
「どうして人間はそんなにも欠けているの?」という問いに「欠けた所を互いに補い合えるように出来てるんだよ」と返せるようになったイメージ。
ifローさんは一人の箸や靴、針の無い時計を不足しているもの・足りていないもの、転じて「役立たずである」と思っています。
同時に自己投影先でもあって、マイナス思考と自己肯定感の低さが見えるかなと思いながら割り振りました。
でも表情は穏やかな笑みなのは、散々SSで描写した通り心を殺し続けた結果です。穏やかな笑顔をめちゃくちゃ時間かけて模索しました。難しいよ、君……。
空のシャンプーと満たされたゴミをifドが正史ローさんに「どっちがいる?」と聞いてる所は、当初もうちょっとしっかり絵を描いて虚な表情で倒れているifローと血だらけのハートのツナギや折れた鬼哭の残骸、ドレスローザの建物の残骸とかにしたいなと思っていました。あまりにも作画コストが高いのと、元PVにある透明感が損なわれるなと思い、今の形に。
それに伴ってifドの正史ローへの質問が「生きながら自分の所有物になるか、それとも無様な死人の列に加わるか」から「『中身は伴わないが外見は理想的な家族』と『中身は詰まっているがそれ以外がお粗末な家族』どちらがいると思う?」というものに変わりました。
正史ローさんにとっては自己のない人形を家族と呼ぶのも理解できないし、自身を慕い尽くしてくれる部下をゴミと切り捨てるのも頭おかしいなと思っているのであの塩対応。
そもそも、その前の没案ではifドが正史ドに聞く流れだったっていう。
その時の質問イメージは今の形に近いのですが、正史ドが「どっちもいらない」というのはなんか違う気がして没になりました。
透明なifローさんはともかく、無能でも自分に忠義を誓っていた部下をいらないと打ち捨てる非人間性は正史ドにはないだろうなと。
そりゃね、自分がとことん追い詰められたら切り捨てるでしょうけど。大事なオモチャくらいの愛着はある筈なので、「捨てるしかないか……しかたない」とはなっても、「いらないや、捨てよっと」なんてあっさりはしないだろうなっていう……願望です。
「揃えば意味なす〜」からはほとんどifド。ここはもうコイツしかいないと、割と初期の振り分け時点で決まっていました。
ifローを自身の分身であると認識しているifドを、端的に表してて本当にピッタリな歌詞だなと。
「君は愛そのものだ!」「?」のやりとりは二人の認識や心のすれ違いそのものです。
ifドにとっての愛故の行動はifローにまったく伝わっていないし、ifロー自体長い発狂によって愛の形がわからなくなっているので、「?」としかならない。若様可哀想だけど自業自得なんだよなぁ。
最初のサビは、ifドからの「You and me you and me love love」押し付けイメージで描きました。「私と貴方は愛してる」っていう家族像を押し付けて理想通りにしようとしてる。
対して、ifローさんは微笑むだけで何も返していません。歌詞はAIのもの。ifローさんか、あるいはifドの記憶を読み取った時のAIの中に浮かび上がった疑問やその状況に対する理解を示しています。
また、「ユーエンミーユーエンミーラブラブ」の文字もちょっとフォント変えてます。
はじめはニコニコのifドも、状況を理解してからは強めに求めてみたり自分から近づいてみたりして。でも手に入らなかったんですね、残念。
はい、ここまで大体一番目の裏話やら妄想!
*
間奏から色が変わり、正史世界に飛びました。元PVのミクの口がテープで塞がれている絵をそのままに、そのテープの上に笑っているような口が描かれていることで無理矢理笑ってる感を出したかった……。出来てるかな?わかんない。
その次の「一人のお箸〜」の所はほんとポンコツやらかしてまして、本当は正史ローさんに問いかけてもらうつもりだったんですね。その流れで「でもさそれは違うんだ〜我儘なユウレイさ。」は正史ローさんが論破するような、諭すようなイメージを最初持ってました。
でもなんか違うなとなって、if旗揚げ組とifルフィにした時にそのことがポンと頭から抜けまして、なぜかここAIとの問答になると。
おかげで正史ローさんの出番が減りました。かなしいなぁ。
if旗揚げ組はifローさんに「生きていて欲しい・生きることを諦めないでほしい」と願いましたが、今のifローさんの自罰的な生き方を望んだ訳ではありません。そうして生きることを選んでいたのはifローさん。
じゃあその次をifルフィに割り振ったのはなぜかと言うとこれまた長くなるのですが、私は前に書いた「ともなき」の正史ルフィに筆者自身がすごくモヤモヤしてまして、そのモヤモヤに対する一つの解答のようなものが今回のifルフィです。
ifルフィは今のifローさんの生き方を受け入れるような雰囲気をイメージしました。
それは、ifローさんが罰されるべき存在だからとか恨んでるからとかではなく、ifローさん自身がそうしたいと思っていることを肯定しているからです。
ifローさんの自罰的な所に納得はしていませんが、自発的に変えるまで「トラ男、お前頑固だなー」とそばで見守るような感じで。
無色透明ifローさんは、自分だけが楽になる方法が許せず、クルーの言葉に縛られる形で生きています。
「クルーの言葉に縛られる」ことを選んで生きているのです。
そんなifローさんに「他人のせいにして生きるな!自分の意思で生きろ!」というのも大変ルフィらしいのですが、同時に、それは自分の言葉で相手を縛ることになります。盛大なブーメランが鋭角にお刺さりあそばされているんですね。
ルフィは自由な男。トラ男も大変我の強い自由な男。
他人から見れば苦しそうで可哀想なifローさんはそういう生き方を選んで頑なに貫く我儘なやつとも言えます。「バカだなー、トラ男は」と言いながら肯定してくれて、その上で救ってくれるルフィもいただろうなと思ったのです。
いつだか「わりぃ、俺死んだ」と言い残したifルフィ概念がありましたが、きっとこのifルフィさんはそれすら言わずににかりと笑って終わったのでしょう。
縛られたくないし、縛りたくない男。
それに縛られているというか、そんな男を死なせてしまった罪悪感に囚われているifローさんが描きたかった。
はぁ、ここまで長かった。解釈難しいよ、この主人公。
サビは正史世界からif世界に帰ってきて討ち入り中に壊れかけのヘルメスを見つけたようなイメージです。
AIのオリジナル衣装のデザインは脳内でざっくり作ったものを描いているので、しっかりとしたデザイン原画的なものがないのですが、ジッパーは二股で別れた後背後で何度か交差しているイメージです。
これは、それぞれが根本は同じでも異なる世界に分岐したのを表しつつ、そこを交わらせるヘルメスの力を表しています。
そんなデザインのジッパーは実際に開けることは出来ません。交わった世界、そこにヘルメスやAIは含まれていない事を表しています。
手も、もし実体があったら肩からちょっと下にある腕輪というかアームスリーブとのあの境目で取り外せるというかそんなイメージで描いてました。
AIは自由も自己もなく、ただ在るだけで個人としてカウントされない。
そんなAIが、気にかけたのがifローさん。
基準値に達していないifローさんの願いを無理矢理拾って正史世界へ飛ばしてくれたらいいなと思ってます。
使用者の精神保護目的のプログラムだったのかもしれないし、バグで個と呼ばれるものが出来たのかもしれない。
ただはっきりしているのは、彼がifローさんの回復を喜んでいることと、ifローさんがif世界に強い愛を持っていることを嬉しく思っていること。
自分の意思をはっきりと持ったifローさんを見て「ああ、よかった。本当によかった」と思っているような笑顔を目指しました。
AIに自身の思いを指摘され、クルーだけでなく麦わらの一味やドレスローザの国民等、たくさんの人を思い、また彼らにも少なからず思われていた自分に気付いて涙するifローさん。
そして、そんなifローさんの変化に壊れながらも喜ぶAIもまたifローさんを愛してくれているひとり。
愛した人達はすべて失われたけど。
それでも愛しているのを自覚した彼なら、愛されていることを自覚した彼なら、泣きながらでも相手を思って笑ってみせることができるだろうなと思いながら描いていました。
俺は幸せだよ、大丈夫って。
ここの「ユーエンミー」はYou end meで、AIにとっての最後の使用者。彼がどのような選択をしてゆくのかを最後まで心配したひとりの終わりをイメージしました。
最後のイラストは正史に残ったifローさんがベビー5とドレークと三人で歩き出したその後ろ、影が伸びているようなイメージ。
私がこの3人endが好きなのは設定的なあれそれももちろんありますが、描写時にとても収まりの良いバランスだからというのもあります。
3という数字がそもそも非常に安定した数字なのですが、ifローさんからみて、男と女。年上と年下。兄と妹。文章で表現するにもイラストにするにも左右を対比にするのに打って付けなんですね。
ここ3人は絶対に恋愛感情なしのしっかりとした家族愛になると思ってるのも一因です。
ベビー5の旦那さんはサイなので(サイベビ過激厨)。冗談です。いや、冗談ではないけど。
ifベビー5は、サイによってこれまでの自分の在り方に若干の疑問を持ったことで様々なアクションを起こした想定なので、そこへの愛がブレることがないのです。
ifドレークさんはしっかりもの気質が浮いて出てきている感じ。下二人はきゃんきゃん喧嘩するのでね。
*
長々と書いてしまった。
他にも書きたいことあったのですが一通りは書いたのでとりあえず胸にしまっておきます。下手したらSSより長いのはまずいって……。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
こんなに長くて読みにくいのを本当にありがとう。
今回は突発でAIとifローさん周りに当てはめたかったので色々端折った所が多かったです。正史世界とか麦わらの一味との絡みとかね。
次は、そのあたりを交えたものが描きたいなぁと思ってます。
以上、怪文書でした!