『接待 群青の双剣』
Part17 - 4-82ディルムッド「ふぅ……今日は珍しく穏やかだな……平穏、いいことだ」
職員「あ、ディルムッドさん!こんにちは!」
ディルムッド「こんにちは。えっと……君はこの区画のスタッフ?見ない顔だけど……」
職員「はい!先日こちらに配属になりました、■■■■と言います!」
ディルムッド「え?今なんて?」
職員?「どうかしましたか先輩?」
ディルムッド「い、いや……なんでもない。疲れてるのかな、僕……」
職■「ところで先輩、今少し困ったことがあって、協力してほしいんです!実は欲しい資料を得るためにに上位クリアランスの職員のサインが必要で……こちらの紙にサインを頂けませんか?」
ディルムッド「え、っと……そういうのは僕じゃなくてもっと別の人に頼んだ方がいいと思うけど」
職■■「お願いします!先輩だけが頼りなんです!」
ディルムッド「わ、わかった。……ほら、書いたよ。どうぞ。資料の中には一部の職員以外が見たら即刻記憶処理されるのもあるから気をつけ…………」
■■■■「いってらっしゃい、私の英雄」
ディルムッド「…………またかよ、クソ……」
…………
ディルムッド「…………………結局こうなるのか」
アンジェラ「歓迎いたします、ゲストの方」
ディルムッド「すみません、署名のキャンセルって今から図書館でも出来ますか?僕、完全に不本意な形で名前を書かされたんですけど……」
アンジェラ「申し訳ありませんが、名前を書いた時点で『合意』と見なす契約となっていますので」
ディルムッド「……図書館から送られる招待状っていうのは貴女が送っていると聞いた。あんな形で配るということは、貴女も"アレ"に関与しているのか?」
アンジェラ「……お言葉ですがゲストの方、私は今回"招待状を送っていません"」
ディルムッド「それはジョークですか?」
アンジェラ「自分が作ってもいない招待状で図書館に来られた私の方が文句を言いたいのだけれど?貴方、一体何に取り憑かれているの?」
ディルムッド「…………………俺も知りたいよ、畜生……あー、因みに本は用意されてる?特に俺が欲しい本はないと思うんだけど」
アンジェラ「…………貴方が署名した瞬間、"試練の本"と書かれた本が突然出てきたわ」
ディルムッド「(言葉にできない放送禁止用語の乱舞)」
アンジェラ「はぁ……あなたの本が見つかりま───」
ローラン「アンジェラ!緊急事態だ!」
アンジェラ「ローラン?何かあったの?」
ローラン「図書館中の幻想体の本から中身が一斉に実体化して各階層で暴れてる!お陰でみんな大混乱になってるんだよ!接待なんてしてる場合じゃ……やべっ、こっちにも来た」
終末鳥「■■■■■■■■■■■■────!!!!!」
白夜「謌代′菴ソ蠕偵■縺。繧医?∫岼隕壹a繧医?ゅ◎縺励※謌代r霑弱∴繧九?縺?縲」
????「管理人!管理人!」
アンジェラ「嘘でしょ……」
ディルムッド「……結局いつも通りの一日が始まる」
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アンジェラ「……疲れたわ」
ローラン「俺もだよ」
アンジェラ「まさか途中まで共闘していた群青が気絶した直後いきなり暴走し始めて幻想体と平行しながら鎮圧する羽目になった時は本当に頭が痛くなったけど……いきなりE.G.O.に目覚めて大暴れし始めたんだか、もう何が何だか」
ローラン「この前戦った過去の赤い霧……或いはリウ協会1課の部長並みかそれ以上か。E.G.O.っていうのはつくづく飛んでもない性能だな」
アンジェラ「前にも言ったけど、E.G.O.の性能も区々よ。だけど、これ程のものはそうお目にかかれないでしょうね」
ローラン「……自分の利己的な部分に向き合って、それを受け入れながら尚も進み続ける意思、か」
アンジェラ「羨ましいの?」
ローラン「いいや。俺には一生できそうにないなと、そう思っただけだよ」