授乳プレイネタ R18

授乳プレイネタ R18

ヴェール様が舞台装置として便利すぎる

このごろシュライグが変だ。ルガルはおやつのジャーキーをかじりなら考える。

精霊としての主人であるマスターとシュライグが最近付き合い始めたことではない……ルガルにとってそれもまた晴天の霹靂のようなものだったが。

まあ以前からマスターはシュライグにご執心であったし、シュライグの方もマスターの傍に居たいだか何だか言っていた気がするので、そのこと自体はそこまで理解できないことではない。

それとは別の問題で、シュライグはここ最近そのマスター、そして近しい戦線のメンバーまでも避けているような気がする。あまり戦線の皆が集まる共用スペースに来なくなり、シュライグの姿を見ない日が増えている。マスターに対してはよりひどいもので声や足音が聞こえるとさりげなくその場から離れていくばかりか、マスターに呼ばれない限り近づきたがらない。マスターもシュライグを探していることが多いようだ。

シュライグはルガルたち鉄獣戦線のリーダーであるし、ルガルの個人的な友人でもある。自分にも無関係ではないと考え、ルガルはマスターに何か心当たりないか聞いてみた。ところがマスターの方も避けられている理由がわからず、困っているようだった。ルガルはマスターから、逆に理由を探るように懇願されてしまっていた。


(めんどくせぇ)

ルガルは正直なところあまり関わり合いになりたくない。どうせマスターが知らず知らずのうちにシュライグの地雷を踏んだかなんかしたんだろう。ルガルは別に犬じゃないが、犬も食わないってそういうことだ。

ルガルはさらにジャーキーに手を伸ばす。だがそれなら戦線の皆まで避けるのはおかしいことだし、もしそのような小さないさかいでなかったらどうなるだろうか。シュライグは寡黙だが真面目で誠実な奴だ。だがリーダーという役割の関係上問題を抱え込みやすい。そういう場合にはその寡黙さが仇となる。ルガルは意を決してシュライグに直接聞いてみることにした。


ルガルはシュライグの自室のドアをノックした。マスターを避けるようになってからというものの、シュライグは自室で待機していることが多かった。

「よう、シュライグ、いるのか」

返事はない。

「いないのか~?」

扉の向こうは静まり返っている。

「……ダメかぁ」

ルガルは今日はあきらめ、日を改めることとした。





ルガルが部屋の前を離れた後。

「んんっ、ふーっ、ふーっ、はぁっ」

部屋の中でシーツを噛んで息を殺していたシュライグは、耐え切れずに荒い息を漏らした。

(いつまでもこうしていてはダメだ……だが……)

シュライグはベッドから起き上がろうとする。が、

「あぅ」

直後に体を支えきれず倒れ込み、胸を押える。

(ルガルとマスターに相談するか?)

(いや、でも、こんなこと……)

シュライグは葛藤する。

(絶対引かれる……恥ずかしい……こんなの……)

シュライグはそのままシーツを被り、その日をやり過ごすことにした。





シュライグの対応は明らかにおかしい。そう思ったルガルは、さすがにマスターと相談することにした。

「やっぱどっかおかしいんじゃねえかなアイツ」

「どっかおかしいって何……体調面ってこと?」

マスターは茶をすすりながら聞き返す。ルガルは自らの推論を披露することにした。

「まずもって原因として一番先に考えられるのがあんたが……まあ浮気してアイツが拗ねたとかそういうことなんだが」

「おっと意外と信用がない」

「最近イケメンテーマ新しく組もうとしてるのは誰だ」

「俺です」

「よろしい」

ふざけている場合ではない。

「まー多分そういうことならシュライグ直接あんたに言ってると思う。それか俺に愚痴る。というかもうちょっと節度を持てよ。リーダーで遊ぶな。怒るぞ」

ルガルが荒れたシュライグに飲みに付き合わされた挙句、二人で二日酔いで苦しむ羽目になったのは一回や二回では済まない。

「まあそれはいいとして、そうじゃないなら別の問題なわけだ。……で、そこで気になるのがマスターだけじゃなくて俺たちまで避けてることなんだが……」

そこまで話した後ルガルは少し言い淀んだ。マスターが訝し気にルガルの顔を覗き込む。少しの静寂ののち、ルガルは再び口を開いた。

「まあ……言い方はあれだが……その……はつ、」

「はつ?」

ルガルの言葉が止まる。マスターには今一つピンときてはいないようだ。

「ほら…… あれだよ……」

「なに……」

「発情期……的なやつじゃ……ねえかなって俺は思うんだけどって恥ずかしいんだよ言わせんじゃねえ!」

ルガルはマスターにヘッドロックをかけながら言い切った。

獣人の感性が今一つわからないマスターにはルガルのためらいの理由がわからずきょとんとしている。

「俺さぁ……そういうの君たちなら誰にでもあるって思ってたからそんなヤバいもんだと思ってなかったんだけども」

「うるせぇ!鈍感なマスター様と!俺たちは!違うんだよ!」

ルガルは結構怒っていたが、ちゃんと理由を説明する。

「俺たちにとっちゃな、そりゃある程度のコントロールは効くがな、そういうのを利用して望まない行為をさせるやつとかまあそういうやつがいたんだよ!だからあんま近しいやつ以外に教えたりするもんじゃ無ぇの!でもアイツあんまり重い方じゃなかっ……あぁクソこの……なんでここまで説明しなきゃいけねーんだ……」

マスターはヘッドロックを耐えながらルガルはこういうところ律儀だよなぁと思う。だがそれならおかしいことが一つ。

「じゃあなんで俺に説明もなく……」

「うるせ~~~~~~知らね~~~~~」


ああそうだ、とルガルはマスターに問いかける。

「ずっと聞いてなかったけどさぁ、あんたはアイツのどういうところが気に入った?」

「顔と対象にとらない除外」

「ぶ、ん、殴、る、ぞ」

「……それ以上に真面目で、世話焼いてくれて、まあそういうとこが好きなんだけど」

「……羽根が片方ないことについては?」

「それについては俺はよくわからん。……本人は気にしてそうだから言わないけど、俺はスチームパンクが大好きなので機械の羽も好き。もちろんモフモフの羽根も好き」

「そうかよ」

「うん」

まあいいや、とルガルはマスターを開放して立ち上がった。そして、

「あいつはこうなると頑なだ。どうしてやればいいかってことだが、わかってるな?」

「こっちから近づいてやれってことだね、ルガル」

マスターはマスターキーを取り出した。





「シュライグさ~ん」

扉の外からマスターが呼んでいる。シュライグは助けを求めたい気持ちと、プライド、そして羞恥心の間で葛藤していた。声が漏れないよう咄嗟にかぶっていたシーツに噛みつく。

「シュ~ラ~イ~グ~さ~~~~~ん」

マスターはドンドンと扉を無遠慮に叩いている。……これ、俺以外にもやっているんだろうか。失礼だからやめた方がいいと関係ないことを考える。

「いないのかな?」

ああそうだ、いないから早く、早く帰ってくれ。これ以上は耐えきれない。

「う~ん、しゃーないな」

そのあとにかちゃりと鍵が開いた音がした。シュライグは混乱して叫んだ。

「まっ……待ってくれ!」

マスターはいるじゃん!と言いつつも扉を開ける手を止めた。

「やめてくれ……マスターには、見られたくない」

「見られたくない?」

「そう、だから、入ってこないでくれ」

「わかったよ」

おもいのほかあっさり引き下がったマスターに、シュライグは安堵の息を漏らす。が、さらにマスターは続けた。

「じゃあどういう状況かだけでいいから教えてほしい。そしたら帰るから」

シュライグは逡巡する。

「……嫌だ」

「みんな心配してる。そうじゃなきゃ俺だって勝手に鍵開けて入ろうとなんてしないよ」

「必要なときは応対しているだろう」

「それ以外は一切会えないじゃないか。俺だけじゃない、他の戦線のみんなにも」

「……これは、俺の問題、だから、おれが、どうにか、するべきなんだ」

「ふーんそうかい」

マスターは部屋の中に足を踏み入れ、焦るシュライグの制止も聞かずシーツを引っぺがした。

「そっちがその気ならこっちにも考えがある、ん……だ……けど……え……?」

「だから……っ見るなって……言ったじゃないか……」

シュライグは半泣きで答えた。





シュライグの部屋に押し入ったマスターは、シュライグの体、特に胸部の明らかな変化に困惑していた。

「……胸大きくなった?」

「言わないでくれよ……頼むから……」

シュライグは羞恥心からかマスターに背を向けたまま横たわり、顔を覆っている。シュライグの胸部は女性の乳房とまではいかないものの、いつもの引き締まった筋肉と違い若干の柔らかなふくらみを持っていた。乳首や乳輪はインナー越しでうっすらわかるほど肥大化している。

「……またヴェール様あたりの実験の被害にあったとかそういう?」

「そうじゃない。それなら本人に相談してる」

「だよねえ。いつから?」

「一昨日ぐらいだったか、着替えの時にやけにインナーがきつくて気付いたんだ。……それに、だんだん大きくなってる。昨日はこんなじゃなかった。と思う。」

一度バレたことで慣れたかヤケクソになったのか、シュライグは意外と冷静に受け答えをしていた。

「……ただ単に太ったとかじゃないの、このごろ食べる量増えてるじゃん」

「うるさい!そっ……そんなに食べてないだろ!と言うか形以上に影響がっあぅっ」

ベッドに横たわった状態からガバリと起き上がったシュライグは、最後まで言えずにまた倒れ込み、胸を押さえる。

「何!?何どうしたの」

「んっ……こうなるから長時間外に出たくないんだ」

シュライグは羞恥で顔を歪ませながらマスターに向き直る。マスターは黒いインナーにじんわりと広がる染みを見つけた。乳首あたりに広がるそれは場所からして母乳であるとわかる。

「……鳥類は確か雄でも素嚢乳を分泌できると聞いたことはあるけど」

「茶化すなぁ!」

シュライグは枕を投げつけた。マスターは吹っ飛んだ。





そうはいっても3日間耐えてどうにもならないものをシュライグ自身がどうにかするのは難しいと説得し、まあこういうことに詳しそうな魔術師に相談することになった。シュライグは室内というのにいつもの重装備を着込んでいる。とりあえず鉄獣と戦線と近しい魔術師と言えばドラグマだが。

「ドラグマの連中には言うなよ……絶対だぞ……」

「わかってるよ……」

多分、絶対フリではない。フルルドリスあたりに知られたら憤死しそうだなぁとマスターは思った。そういうわけで、滞在中の精霊のうち一番詳しそうな奴に当たってみることにしたのだが、

「……あのねえ、あんたらわかってないかもしれないけど、あたしたちアダルトグッズの開発者じゃなくて魔法道具専門のギルドなんだけど」

「そこを何とかお願いできませんか……」

まあ当然ウィッチクラフトの長、ヴェールに行きついた。ヴェールは呆れた顔で二人に問いかける。

「それであんたたち、このごろヤったりした?」

「ヴェール様ァ⁉そういうことを聞くのはデリカシーの欠如を疑いますよ!ほらシュライグさん泣いちゃった」

「泣いてない」

「真面目な診察よバカ。ホルモンバランスの乱れでそういう身体的特徴が出ることはままあることよ」

「あぁそういう……最初の1回?いや2回?以外はしてません」

「してないの?……でもそれ欲求不満にはなってない?」

「ヴェール様さすがに俺も怒りますよ」

「ごめんごめん……じゃあちょっときっちり診た方がいいわね……ああ別に脱がせたりしないわよそんな目で見ないで」

怯えるシュライグを光る魔法陣の上に座らせたヴェールは何やら詠唱をしている。何の知識もない二人はぼんやりそれを見守った。

「……とりあえず、対処法は見つかったわ」

しばらくしてヴェールはそう答えた。だが少し頭を抱えている。

「説明はいろいろ省くわ……要はこの前の成長薬の影響が少し残ってたみたいね。とりあえず鎮静剤をあげるからそれ飲んで頂戴。それで治らなかったらまた相談して……で、問題はそれを飲む前にいろいろ手順が必要なんだけど」

ヴェールは大きく嘆息した。





二人は風呂場に移動していた。皆風呂を済ませた後なのでこれから人が来ることはない。

シュライグはバケツを床に置き、その前に椅子を置いて座った。それに対し、マスターはシュライグの後ろに回って、膨らんだ胸部を揉みしだく。ヴェールの言っていた手順とは、体内に蓄積されてしまった母乳を絞り出すことだった。そうしなければ鎮静剤がそちらを消すほうに作用してしまい、効き目が悪くなるとのことだった。

「いっ」

シュライグは痛みで顔をしかめた。ここ3日でたまった量を絞り出さねばならない。当然乳房は張っており少し触れただけでも痛みで手を放してしまう。それだけでなく、どうしてもシュライグはじわじわと垂れるそれへの嫌悪感を隠せなかった。そのため一人で絞り出すのはむずかしく、マスターに手伝ってもらうことにしたのだが。

「マスタっ、いた、痛いっ、もうすこしっ、やさし、くっ」

少量であるが絶えず湧き出るそれはシュライグの腹や足を伝う。念のため風呂場に移動してよかった。だが、襲い来る痛みに反して出る量は少なく、まだまだ乳房は張ったままその存在を主張している。この調子で一晩で絞り切れるのだろうか。シュライグは恐怖した。マスターにも負担を強いてしまう。

「すま、ないっ、マスター」

痛みに耐えながら謝ると、気にするな、と言うように片方の手でポンポンと頭を撫でられる。

「マスタ……んっ」

それでもやはり痛いものは痛い。あと恥ずかしい。こんなものをマスターに揉ませている。シュライグは歯を食いしばり耐えようとしたが、どうしても限界が来る。

「いたっ、あっ、いったんやめてっ、くれっ」

いつもならこの程度の痛みなど問題にしないシュライグでも、マスターに知られた羞恥とマスターを巻き込んだ申し訳なさには耐えられなかった。息も絶え絶えになりながら胸を押える。ずっとこのままにするわけにはいかないが、絞り出すのも骨が折れる。

どうするかシュライグが考えていると、マスターはシュライグの前に座り、シュライグの乳首にしゃぶりついた。突然舌で舐めあげられる感覚にシュライグは思わず声をあげる。

「ひゃっ⁉マ、マスター⁉何をっ」

マスターはシュライグにかまわず膨れた乳輪ごと口に含み、乳首を勢いよく吸い上げた。

「あんっ、あっ、マスター⁉冗談はよせっ」

先ほどと違い乳首を吸われ舐められ舌で転がされ、激しく刺激される。肥大化して敏感になったそれはそのたびに快楽を拾っている。それだけではない。先ほどの先走りのような流れとは違い、吸われるたびに勢いよく乳が出ていくのがわかった。どうやら痛みも無いようで、シュライグの顔からは強張りが消える。

(いや、こっちの方が効率はいいな。痛くもない。でも……)

マスターはこちらを見上げながら乳首を吸い上げてくる。口内に乳が溜まり飲み込もうと息継ぎをすると中の乳があふれるのがシュライグにも見えた。赤ん坊に授乳するかのような体勢ながらも、シュライグは不思議と羞恥を感じることがなかった。乳首から与えられる快感にふわふわとしながらシュライグは考える。

(おれ……おれの一部が……マスターの中に……マスターの、一部に、なって……る)

シュライグはあの夜を思い出す。マスターと繋がったとき。マスターの一部が流れ込んできたとき。

(このまえは、マスターが、満たしてくれたから)

(こんどは、俺で、マスターを、満たしたい)

シュライグは自由な腕でマスターの頭を抑える。その上から、翼で優しく包み込んだ。

「マスター、もっと」

「もっと、俺を、受け入れてくれ……マスター」




しばらく片方を吸っていたマスターだったが、漸く中の乳が尽きたようで乳首から口を放した。飲み込み切れなかったものが口の端から垂れるのをシュライグは舐め取り、そのまま口づけを交わす。先ほど蹂躙されたお返しと言わんばかりに舌を絡め合わせる。先ほどまで乳首に吸い付いていたせいで若干酸欠のマスターはすぐに限界を迎え、頬は紅潮し息も絶え絶えになっている。

「なあ、マスター」

シュライグはそんなマスターを横抱きにして有無を言わさず風呂場を後にした。

「部屋に戻ろう。吸ってくれるなら零さないし別にここじゃなくてもいいだろ?」

「まだもう一方あるからな、ちゃんと全部吸い尽くしてくれよ、マスター」





自室に戻ったシュライグはマスターを抱いたままベッドに座り、吸われずに張ったままの方の乳首をマスターの口にあてがった。促されるままにマスターは先ほどと同じようにむしゃぶりつく。先ほどと同じように乳首を舌でいじられる。そうやって与えられる快楽に浸っているシュライグの表情は、次第に快楽にとろけていく。それを見たマスターは、乳首を舌でいじりつつ、乳首の先を甘噛みした。

「あっ、んっ」

弱い電撃のような快楽が走る。どうやら少しでも気持ちよくさせようとしているらしい。揉みしだいたときに痛がったのを気にしているのだろうか。

「あんっ、マスター、悪い子だなっ、噛みついてくる、なんてっ」

たしなめようとするが快感によってとろけた声では説得力も何もない。

「ちゃんと吸わない、悪い子には、お仕置きしないと、だなっ」

こちらだけ蕩けた顔を晒すのも気にくわない。シュライグはマスターのズボンと下着を引き下ろした。直そうとする手を払い、面倒なので脱がせてそのへんに放る。そして勃ち上がるマスターの逸物を握り込む。

「マスターも、気持ちよく、なろう、な」

シュライグはすでに先走りですべりの良いそれをを握りながらゆるゆると上下に動かした。手でしてやるのはシュライグにとっても初めてだったが、まあこんな状況自体がお互い初めてなので、ちょっと失敗しても大丈夫だろう。そう思って甘やかすようにしごいてやれば、マスターのそれは先走りをだらだらと垂らした。それはシュライグの手に絡み、床に垂れていく。

(結局汚してしまうか……風呂場に残った方がよかったか?)

とはいえ、結局あとで掃除すればいいし、マスターのいた跡が残るのだ。そう悪いことでもないだろう。そう思ってマスターの逸物をさらに刺激すると、マスターもシュライグにより強く吸い付いた。

「んんっ、あんっ、マスター、気持ちいいか……」

喘ぎながら問いかけるも、マスターは明らかに答えられる状況になく、何も返ってはこない。しかしマスターの逸物は刺激を懇願するように勃ち上がり硬さを増している。快楽を与えることはできているらしい。そろそろもう片方も吸い尽くされそうになっているのを感じたシュライグは、マスターを刺激する手をより速く、激しくする。しばらくすると限界だったのか、勢いよく精を吐き出した。あたりに飛び散らないようシュライグはマスターの先を手で押さえようとしたが、

「あっぁあっ、まってぇっ」

射精の瞬間にマスターは勢いよくシュライグに吸い付き、それに与えられた快感により阻止された。マスターの精液があたりに飛び散る。マスターは申し訳なさそうに謝ろうとするが、その前に唇を重ねて言わせない。そしてそのまま口づけを交わした。




「やっべ……これやっべ……甘やかされ感がヤバい……癖になりそう……」

マスターは掃除を終え着替えなおした後に口を押えつつ言った。

「……俺はもうごめんだ」

シュライグは拗ねたようにそっぽを向く。そうだよね、ごめんね!と言いながらマスターは部屋を出ていく。やはり何と言うか、体が変わる感覚というのは何度経験しても恐怖でしかない。

(あとは鎮静剤を飲むだけ……)

シュライグは一瞬ためらった。このまま放っておけばまたああいうことをしてしまう。できてしまう。

(マスターは幸せそうだった)

マスターの中に自分の欠片が入り込んでいく。シュライグにとっても存外に気分がいいものだった。

(このままでいる……ことも)

そんなことを考えた時、バァンと再度扉が開く。

「薬飲むってのに水準備するの忘れてた!から持ってきた!飲め!」

ほら飲めはよ飲めとマスターに薬を流し込まれる。口を拭いながらシュライグは問いかけた。

「マスターはいいのか……ずいぶん気持ちよさそうだったじゃないか……?」

「嫌なことさせられるわけないじゃん……あと、これに懲りたらすぐに相談してくれよ?俺だってみんなだって心配してたんだからな」

俺だって力になりたいからさ、といつものように笑うマスター。悩むのも面倒になったシュライグは、マスターを自分のベッドに引きずり込み、そのまま眠りについた。抱き枕代わりになったマスターは、疲労感からか脱出の試みも面倒になり、そのまま意識を手放した。

そして翌朝、きっちりもとに戻ったシュライグは、心配するルガル以下戦線メンバーへの説明に追われることになる。

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