我慢するルフィと誘惑するウタ①

我慢するルフィと誘惑するウタ①


ウタル閲覧注意もの

女性優位的表現多め

ルフィのちょっとしたカウンター(主導権握るほどではない)あり


 今、私の目の前で幼馴染が眠っている。

 脱力しているその体はゴムの性質ゆえかとても運び辛かったが、どうにかこうにか椅子に座らせ、紐で椅子に固定していく。

 こんな紐ルフィなら簡単に引き千切れるだろうけど、ちょっとと力を入れた程度で解けてしまっては意味がない。

 力いっぱい抵抗しないと千切れないような、近くにか弱い人間がいたら余波に巻き込まれてしまうような。そんな塩梅で拘束する。

 一仕事終わったら正面に椅子を持ってきて、その寝顔を見つめながら目覚めるのを待つ。

「んふふっ。早く起きてね、ルフィ……」

 ぽつりと漏れたその声は、誰の耳に届くことなく中空に消えていった。

「んがっ」

 時計の音と共に無防備なルフィの寝顔を見守る事しばらく。ようやくルフィが目を覚ました。

 起き抜けでまだ思考回路が作動していないのか、心ここにあらずと言った様子でこちらを見つめてくる。

 もうちょっと寝顔を堪能したかったような、いやいや今日の目的を忘れちゃいけない。

 そんな益体も無い事を考えいると、意識がはっきりしたルフィが声をかけてきた。

「おー、おはようウタ。……で、なんでおれ縛られてんだ?」

 もっともな質問だ。ルフィの言葉に付け加えるなら、この屋には私と二人きり。その上、私はルフィの拘束を解くこともなく真正面に座っている。

「おはよう、ルフィ。よく眠れた?」

 ルフィの質問には答えず、気分はどうかと問いかける。

 質問に質問で返すのはよろしくないが、この後のことを考えれば些細な事。

「んん? あ~……なんでいつの間にか眠っちまったかはわかんねェけど、ぐっすり寝られたな!」

「そっか。なら良かった。……水、いる?」

 長時間寝てたわけではないからそこまで喉が渇いてはなさそうだけど、念のため水が入った樽ジョッキをルフィの前に差し出す。

「お、あんがとな! ……でもおれ、縛られてるから受け取れねェんだよなあ……解いてくれよコレ」

「? ルフィは強いんだから、自力で破れるでしょ?」

 ルフィは素直に礼を言ってくるが、状況が状況なのでこちらに紐を解いてくれとお願いしてくる。

 なんでそうしないのかはわかっているけれど、自分で解けばいいじゃんと突き放す。

「いやあ……そうしたいとこだけどよ、それやっちまったらウタに怪我させちまいそうだしなァ。あ、ウタでも解けねェんならちょっと部屋を出てもらえれば大丈夫だぞ」」

「ふーん。ルフィは私に怪我させたくないんだ?」

「? 当たり前だろ」

「そっか。優しいねルフィは。……そんなルフィには、ご褒美あげなきゃね」

 この状況を作り上げた犯人は私なのに、そうだとは微塵も思ってないルフィをしり目に伊豆から立ち上がる。

「ウ、ウタ……?」

 拘束を解くでもなく、部屋から出ていくでもなく、むしろ近づいていく私にようやく怪訝な表情を見せるが遅い。遅いよルフィ。

「んくっ、んゥ……」

「ウタ、なにを? ……んっ!? ングッンンッ」

 樽ジョッキの水を口に含みすかさずルフィにキスをして、驚き固まるルフィに遠慮することなく舌で割って入って水を送り届ける。

「んっ、んん……ェア……ん、じゅっ」

「んぐっ……んぐっ……ぷァ……んっ……」

 たった一口分の水だが、口を塞がれた状況では容易く溺れてしまう。そうならないためには飲み下さねばならず、ルフィは受け入れるしかない。

 そうして一滴残らず捧げた後、口内を存分に堪能するべくルフィに跨る。

 水とは違う、ルフィの体温を感じさせる暖かな粘液を舐め、擦り、丹念に味わいながら舌を絡めていく。

 ふふ。色んな歌を歌うためには滑らかな舌の動きも大事なの。それを今、ルフィのお口のためだけに使ってるんだよ? 贅沢だねえルフィは。

「んっ……ぷ。あ、ハァ、あ~……」

「っはあ……ハァ、……ハアァ~~」

 しばらくルフィの口内を堪能してから唇を離すと、そこには光を反射する小さな橋。

 ほんの少しの間だけ重力に耐え、しかし堪えきれずに途切れ落ちてゆく。

 その光景はキスに名残惜しさを感じつつも、次なる行動へと意識を向けた私の気持ちと連動しているかのようだった。

「は、あ……。ウタ、どうしたんだよ」

 水を口移しで飲まされ、さらにはディープキスとまさに息もつかせぬ展開に少々息が乱れるルフィだが、冷静さを失わずに私に問うてくる。

「どうって、別にどうもしてないよ? ただ、ルフィにちょっとしたゴホウビをあげたいなって」

 キスの途中でお尻に感じた硬くて熱いモノ。それを刺激するように腰をくねらせる。

「っあ、ちょっ。ウタ、動くなってっ!?」

「んふふ~」

 ルフィの制止に返答することなく立ち上がり、私はゆっくりと椅子へ戻る。

「ねえ、ルフィ。なんでココ、こんなになってるのかなあ?」

 脚を伸ばしてルフィのアレに触れる。いくらルフィがゴム人間だからといって、ソコを思いっきり踏みつけたり蹴り上げるのは可哀想だし、なにより私だってしたくない。

 だから足の指でくすぐるように、あるいは揉むように距離と力加減をコントロールする」

「うあっ、やめっ」

 股間を襲う刺激に身を捩って逃げようとするけれど、私を傷つけないようにと力をセーブしてるルフィではどうにもできない。

「ほんとっおま、やめ……うっ」

 力尽くという選択肢を封印している以上、ルフィは私を説得するしかない。そのためにこちらに視線を向けるも、すぐに目をそらしてしまった。

 原因は明白だ。

 私はいつもの服を着て、座った状態でルフィへと足を伸ばしている。つまり、ルフィからすれば私の服の下が見えるということ。

「やめ……? なァにルフィ? ちゃんと私の顔を見て言ってくれないと、わかんないな~」

 足に感じるルフィを弄りながらとぼけたようにはぐらかす。

「っそ、んなの。わかっ、んっ……てるだろォ……足、どけて、くれ」

 そんなイジワルな私に対し、意を決して顔を向け訴えてくるルフィ。途中でちょっとと強めに刺激したら可愛い声が漏れ出てるよ?

 まあ、ちゃんと言えたから足はどけてあげる。足は、ね。

「わかったわかった。ほら、どけてあげる」

「………………っ」

 足を少し持ち上げ、ルフィの意識を私の爪先に誘導する。そして踵の高さをそのままに自分の側へと引いていくと……当然膝を曲げる形となり、腿の動きで裾が捲れ上がる。

 そのまま椅子の上に足を乗せると、誘導された視線そのままにソコを目撃することになったルフィは、見てしまったと気付いた瞬間勢いよく顔を逸らす。

「ふふ……どうしたのルフィ? まさか、私のを見ちゃった、とか? ルフィのスケベ、エッチ、ヘンターイ」

「なっ!? い、今のはウタがっ」

 まあ、ルフィからしたらそうだよね。実際、私が見られるのを前提に視線をそう誘導したんだから、何も間違ってはいない。でもそれはそれ。

「でた、負け惜しみィ」

「うぐっ……」

 悪いけど、今日は私の目的の為に譲る気は一切ないの。呻くルフィをよそに本格的な攻めを始める。

 再度ルフィに近付き今度は膝の前に座り込む。ルフィの脚は別々に椅子の足に縛り付けているから、ちょっと手を伸ばせばすぐにでもアレを弄れる状態だ。

「っ!? ウタ、まさか。やめっ……うっ、あ、あっ……」

「……」

 ゆっくりとように腕を伸ばすと、私の意図を察したのか止めてくれと言うルフィの意見を黙殺し、ズボンの中へと手を潜り込ませて直接触る。

「うっわ、あっつ。それに……」

 ルフィとエッチな事をしている。その興奮で私の体温もいくらか上がってるはずだけれども、それでも感じる熱。

 硬いような柔らかいような、それでいて芯があると感じられる掴み心地。何度触れても不思議だ。

 ゴム人間のルフィだからなのか、男の人のアレがこうなった時の共通した要素なのかはわからないけれど、ルフィ以外のに触れる機会は今後もないのでまあいいやとその事は頭から追い出す。

 今の状況で肝心なのはどうルフィを攻めたて追い詰めるか、だ。

「っ、う……あっ、ん、ちょっ、あっ、く……」

 まずは竿の部分を包み込むように、でもほんの少しだけ指が沈み込む塩梅で扱いていく。

 けして弱くはない刺激をゆっくりと往復させてあげると、動きに合わせてルフィから声が漏れる。

 キスからの足による刺激と私の挑発。これだけでも十分に硬く大きくなっていたルフィのモノは、私が手で扱くうちにますます大きく硬くなっていった。

「わあ……すっご……」

「っ、そん、なことっ言うな、よ……ウタァ」

 見なくてもわかるその力強さに思わず感嘆の声が漏れるが、当のルフィはお気に召さない様子。

 素直じゃないなあ。手の中のルフィは嬉しいって悦んでくれてるのに。

 そんな天邪鬼なルフィにはオシオキを、素直なこの子にはゴホウビを。

「あ、まっ、そこっ、ダメだっソコ、ああッ」

「……」

 とてもとても敏感な男の子の部分。その先端を親指の腹で擦り、人差し指は括れに絡ませる。

 当然竿を扱かれるよりも鋭い刺激に襲われ、ルフィは矢も盾も堪らず語気を荒げて制止してくるが、それに返事をせず続ける。

「ちょっ、ウタ! まっ、ほんと、ソコはっ。あっ、あっ、ヤベェ……って!」

 ごめんねルフィ? 竿の部分と違った触り心地も、一擦りする度に帰ってくる反応も楽しいんだ。

 指で作った輪で括れを擦ったり、先端を包んで揉むように指を蠢かしたり。

 あの手この手で先っぽを弄り続けると、湿り気のあるものを感じる。いわゆる先走りのお汁。

 ルフィは刺激に耐えるのに必死なようで気づけない程度の微かな、けれども私の手や指には確かに感じられる程には生じていた。

 このまま続ければどんどん溢れてきて、ルフィの下着もズボンも汚れてしまう。今後の事も考えるとルフィを脱がさなくてはいけない。

 まあ、脚を椅子に縛り付けてるから完全には脱がせられないんだけど。

「う、あ……ハァ~……」

 一度ルフィのズボンから手を引き抜くと、ようやく解放されたと言わんばかりに安堵の溜息がルフィの口から吐き出される。

 その刹那の隙を狙って一息に下着もズボンもずり降ろす。

「う、あ? あ、ちょっ、ウタ、おまえなにしてんだよ!?」

 一瞬のこと過ぎてルフィは当然反応が遅れるが、すぐさま状況を理解して強めの口調で咎めてくる。

「何って、これからナニするんだよ? なんてね」

「いやそういうことじゃなくてよ! 取ってほしいのは紐でズボンとかじゃねェよ!」

「うるさーい」

「うっ、お……」

 椅子を揺らしながら抗議するルフィのソレに息を吹きかけると、その刺激に思わずといった感じで腰を引かせて大人しくなった。

 そんなルフィを見上げながら右手をかざす。

「ね。私の手や指がホラ……こんなになっちゃってるよ?」

 私の手にはルフィから溢れた快楽の先触れが付着し、室内の明かりを妖しく反射している。

 その滑りをわざとらしく音を立てながら弄ぶと、ルフィの視線はソコに釘付け。

「そんなに私の手の中に出したかった?」

「っ!? い、いやっ。そんな、事……」

 私が蠢かせいる指に目も意識も奪われているルフィは、自分が喉を鳴らしている事にも気づいていない様子。

 ルフィにとっては唐突な、私にとっては至極当然な質問にも驚いた様子で慌てて否定する。

 まあ、ルフィならそういうよねえ。そう言って、我慢するよね?

「そっ? ルフィがそういうのなら、そういう事にしといてあげる。……んっ」

「おっ、おいウタっ」

 だから挑発を続ける。

 ルフィの目の前でさんざんと見せつけたソレを、自分の口へと運ぶE。

 迎え入れる際に唇を、舌を、口の中を。それらに触れて、絡まり、吸い込まれていく指を。

 ルフィによく見えるように、見せつけるようにゆっくりとした動作で行い、丹念に舐めとっていく。

 もちろん音を立てる事も忘れない。

 指を一本一本舐め上げる際も、指を咥えてしゃぶる時も、私の唾液とルフィの先走りとが混ざったそれを啜り上げる音も、全部全部ルフィに届ける。

「ん、ちゅっ。おいし……」

「……っ!!」

 丹念に味わい過ぎたせいで、すっかりルフィの味がなくなった指を引き抜くと、ルフィが息をのむ気配がする。

 さてさてルフィは私の指フェラを見てどう思ったかな、興奮してくれたかなとそちらを見やると、なんと顔を天井に向けて回避していた!

 なんてね。そんな行動も予測してたからこそ必要以上に音を立てたんだもん。

 むしろ、見ない事で音による想像が膨らんで、そっちの方が大変だったんじゃないかなあ?

 手を離してからそれなりに時間が経ってるのにルフィのはまだまだ屹立していて、鼓動に合わせるかのように脈打っているのがその証拠だ。

「ウタ……もういいだろ。そろそろ解いてくれよォ」

「んっ? なに言ってるのルフィ?」

 これで終わりだなんて、私が終わらせるなんてちっとも思ってないくせに、終了を願うルフィの膝に手を這わせる。

「い、いやっ! だからっ、よ……」

 膝の皿周りを指でくすぐられ、声を上擦らせながらも続けるルフィ。

「もっ、もォッ、いイだっろ?」

 太腿へ延びる指に身を捩り、じわじわと己のソレに近づいてくる手に否が応にも神経を集中させ、とにかく終わりにしようと訴えてくる。

「ん。そうだね、終わりにしよっか!」

「あっ、う……おう。そうだな。終わりにしてくれるか! そんじゃ」

 そう、手で弄るのは終わり。でも、手以外でしないとは言ってないんだよねえ。

「ん、あー……んっ。ん、っぶ、んぐっ」

「っあ、お、あ……はっ、あ、やめっ、あ……うあっ……ああ゛~……」

 毎度毎度のことだけれど、ルフィのを口に含むのは一苦労。私の口のサイズに対しておっきいんだよねえ……。

 まあルフィがそれだけ私で興奮してるってことだし、なにより……その、中に入れた時すっごいし?

 ともかく! 途中でえずくことがないようにゆっくりと迎え入れる。その際に舌を絡め、唾液を塗し、先端をくすぐるたびにルフィが面白いくらいに反応する。

 その反応に気を良くしながら無理のないところまで飲み込み、その動きを止めると頭上からは気の抜けた溜息が一つ。

 それは勿論ルフィは発したもので、私の口撃がよほど強烈だったのか、それが止まったことに気が抜けてしまったようだ。

 ダメだよルフィ、油断したら。もうこれ以上奥まで咥えることはできないけれど、私が貴方を口いっぱいに頬張ってることに変わりはないんだからね?

「ふむ゛っ、んっぷァ、ぢゅ、れゥ……」

「あっ……あ? ウタ、ちょっと、やめっ、それやめっ、とまっ……うっく、ああァッ」

 惚けているルフィに現状を理解してもらうため、顔をゆっくりと前後させる。

 再開された粘液の侵略に大きく反応したルフィだけれどもう遅い。遅いよルフィ。

 今日まで何度もルフィと体を求めあい重ね合ったからか、ルフィのモノを手で感じ、足で触れ、こうして今口でご奉仕してる。

 それだけで私の心も体も興奮してしまっていて、止まる事なんでできやしない。

「フヴッ、ングッンブ、ッァ……グ、ンゥ」

「ん、ぐっ、あっ、ウタっ、やめっィぎ、それっ、やめっ、うグッ」

 高まる興奮と共に速めていくと、ルフィはすぐに息も絶え絶えとなっていた。

 とはいってても、言葉の調子からまだまだ余裕がありそうなのでそのまま続ける。

 行為に熱中するあまりこのまま一度口で受け止めちゃおうか、なんて思考が頭をよぎるが、今日こうしてルフィを縛り上げ事に及んだ目的を思い出して踏みとどまる。

「ふゔ、うっ、ぐゥ……おあ、あっ、んぎっ、イ、ア、っが」

 しばらく続けているとルフィから余裕がなくなってきた。呻くような唸るような短い言葉を発し、必死に耐えている。

 今夜の目的のためにはまだダメ。いやでも、思いっきり出させてあげたら、絶対ルフィ気持ちいいだろうなあ。

 耐えて堪えて、解き放ちたい衝動に必死に抗って。

 その先の果て、幾度も限界を超えそうになっては我慢して……そこからの解放で恍惚と呆けるルフィを見ながら、口の中に迸るルフィの気持ちよさの証を味わいたいなあ……。

 もう今夜はいいじゃない。このまま射精させて飲み込んで、そこから先は紐を解いていつも通りに愛し合おう?

 そう誘惑する私自身を振り払い冷静にその時を待つ。

 見上げる視線の先、ルフィの様子と口の中に感じる反応から限界は近い。……でも。

「ぷはッ! は、あ……ハアァ~~」

「お゛あっ、あ、イッ、ぎう……あ、がっ、あ」

 あと数十秒、あるいは十数秒も続ければルフィの我慢も終わりを迎える、というところで口を離す。

 思ったより熱中していたためか、乱れる息をゆっくりと整えながら、私以上に洗い呼吸をするルフィの様子を伺う。

「っん、ぎっ、いァ、は、ぐうっ、はっァ……」

 うんうん。私のフェラが止まっても快感はすぐには消えないから、射精を堪えるために力を緩めるわけにはいかないもんね?

「……ね、ルフィ。あのままイキたかった?」

「そんっな、ほろ、ねへ……」

 まあそうだよね。ルフィならそう言うよね。

 私とこういう事するなら、まず私をめいっぱい気持ちよくしてからで、自分は二の次ってタイプだもんね。

 大事にしてくれて、それ以上に愛してくれてるのがわかるから、そのこと自体はものすごく嬉しいよ?

 でも、今日ばかりは素直に私にイカされた方が良かったんじゃないかなあ?

 そりゃまあ寸止めしてるのは私なんだけどさ。それでも、ほんの少しだけルフィが我慢を止めれば射精してしまうような、ギリギリを攻めている。

 先にルフィがイっても何も気にすることはないのに、頑なに耐えている。

「ルフィってばほんと我慢強いよね。……だから、さ」

 だから、次もきっと耐えられるよね?

 信頼と確信と、それに隠れた小さな加虐心とで次なる一手を打つ。

「ん、しょっと」

「な、あ? ウタ、なんでっ」

「なんでって……暑いし」

 服を脱ぎ捨てた私に何故とルフィは問うてきたけど、回答は至ってシンプル。

 ……まあ、ルフィの目の前で脱ぐのって、今でも結構恥ずかしい。

 裸を見られる以上の事をこれまでに何度も、そりゃもう色々としてはいるけどそれとこれとは別。

 平静を装ってさらりと受け答えしてるけど、恥ずかしいものは恥ずかしいんだもん。しょうがないよね?

「それに」

「それに……?」

「これからスルことに邪魔になるんだもん」

「…………えっ?」

 私の言葉を聞いて理解するまで少しの間があった

 さっきの鸚鵡返しといい、ルフィの思老力はだんだん落ちてきてるみたい。いい傾向だけれど、まだダメ。

「ん……ほら、ルフィこっちもスキ、でしょ?」

「……っ。うっ、あ……そりゃあウタの、だし。……当たり前だろ」

 露わになった自分の胸を手で支え、ルフィによく見えるようにと背中を逸らす。

 柔らかに形を変えるそれに視線を釘付けにし、生唾を飲み込むルフィ。

 その音が大きく響き、バツが悪そうに視線をずらして白状する。

 ああもう、今夜は私が主導権を握ってるはずなのに、こういうところでカウンターしてくるんだから。ほんとにもう。

 いやまあ別にルフィは仕返しだとか思ってなくて、素で褒めてくれてるのはわかってるよ? だからこそ効くというか。も~……。

「ふふ、ありがと。だから、ね? ルフィの好きなこれ、で……」

「ウタ、まっ……うお、あ……」

 ルフィの脚の間により深く体を潜らせ、硬くそそり返ったソレを胸で挟み込む。

 つい先ほどお口で限界ぎりぎりまでかなり攻めたてたけれど、ほんの少し間を置いたことですっかり余裕そうになっちゃって。

 早すぎるのも困りものだけれど、こういうときは耐久高い方が大変だよねェ。

「ん、しょっと。私の胸、小さいってわけじゃないんだケド……」

「うお、あ、うあっ……あ、ハァ~~……」

「ルフィの、おっきい、から。……やっぱり、はみ出しちゃうね」

「……ォまっえ、そっ、うイ、ことっ」

 どうにかこうにか胸で包み込めないかと模索するも、元気なルフィは一向に納まってくれない。

 単純に挟み込もうにも強く屹立するその角度では難しいし、かといって引き寄せても先走りと唾液で濡れてるからすぐに抜け出ちゃうし。

 ルフィはゴム人間だから多少の無茶はきくだろうけど、乱暴に扱うのは私が嫌だし。

「んん~。暴れんボウだねえ、ルフィは」

「っだから、言うっ!? お、あっ、うぐ……」

 まあ、別に挟み込んで固定する必要はあんまりないんだけど。

 むしろ、そうしようとアレコレ試す過程の刺激がメインというか。

 自信を包み込む暖かく柔らかい双丘が、粘液に濡れて妖しくてらてらとしている様は、ルフィにとってどんな光景だろうか。

 興奮の材料であることは眼前のソレから察せられるけれども。

 それはともかく、今の体勢ではそれほど大きく動くことはできない。

 フェラの時と違い、もどかしいともいえるようなこの刺激は普段であれば気分を盛り上げる程度のものだ。

 ただ、今のルフィは既に二度も射精の寸前でお預けをされている。

 射精を導くような強烈な快感とは程遠い胸でのご奉仕にもだいぶ感じてくれてるみたいで、早くもその前兆が感じ取れた。

 手で抑え込み、挟んだ胸に感じるその脈動。ルフィの熱も相まって、なんかこう……うっとりするというか、可愛いなあ……なんて感じちゃったり。

「ゔあっ、それ、おさ、っえるの、ォ……やべェ……っ……」

 でもまだダメ。まだまだ、ダメ。

「ん」

「っは、あ……はーっ……はーっ……」

 またもや限界が近いと訴えるルフィの言葉に従うように離れる。

 だんだん間隔が短くなってきたし、あともうちょっと。

 ここで加減を誤っちゃったら元も子もないから、より慎重にならなきゃね。

「ハア゛アァ~~……ウタァ……、も、いいだろォ……」

 三度目のお預け。

 その腰に煮え滾る欲を抱えながらも、ルフィはまたもや終わりにしうと言ってくる。

 一方的に快感を与えられるよりも自分から与えたい、あるいは一緒に高めあいたいというルフィの気持ちはわかる。

 私だって普段のようにお互いを求め合って繋がりたい。でも、それだけじゃ満たされない気持ちがあるのも確かなの。

 だから、私の答えは決まっている。今夜だけは曲げられない。

「ホントに、ここで止めちゃっていいの?」

「う、あ……」

 問いかけるとルフィは言葉を詰まらせた。

 快楽を求める性欲という本能と、現状を納得できない理性とで板挟みになっているのだろう。

 そんなルフィに抱き着くようにして膝……腿?に跨る。

 この状態は当然私もすごく恥ずかしい格好なわけだけれど、この期に及んでしりごみなんてしてられない。

 少しでも隙間をなくすように体を近づけると、当然色々なところが触れて擦れあう。

「んっ。すごくカタイよ? それに、熱い……」

「んぐぐっ……」

 ルフィのアレに、私のを擦りつけるように腰をくねらせる。

 こちらの質問に返事をする余裕など全くないといった感じでルフィが呻き、必死に堪えているのがわかる。

 ああ、入れたい。入れてルフィを精一杯愛して、気持ちよくなってほしい。

 ルフィを自由にして、めいっぱい私を愛してほしい。

 でも……でも、まだダメ。もうすこし。きっとあともうちょっと。

 ともすれ当初の目的を放り投げ、感情と本能の赴くままに繋がってドロドロになるまで愛し合いたい。

 表面だけとはいえアソコに直接ルフィを感じて、意志が揺らいでしまいそうになる。でも、ダメ。

 この短い間に何度自分を叱咤しただろうか。事前にあれほど覚悟を決めたにも関わらず、決心が鈍りそうになる。

 葛藤してる間にも無意識に腰は動き、より強くルフィのを感じられるよう努めている。

 ルフィはルフィで入れてもないのに突き上げる様に腰が動いていた。あちらもまた自分の意志とは無関係の動きだろう。

「っふ、んあっ、あ……いい、いよォ、ルフィ~~」

「う、ぐ……あ、ウタ、ウタっ。ちょっと…はなれっ、っぐ、あっ」

 高まる感情に突き動かされるように強く抱きしめてより体を密着させる。全身で感じるルフィの体温はとても心地よくて。

 当然、アチラも圧迫感を覚えるくらい押し付けることになるし、耳元で聞こえる声や息遣いが快楽を増幅させる。

 「あっ、うっ、擦れて、気持ちいいっ、気持ちいいよォ」

「それ、やべっ……えってっ! んぐっお、あゔ」

 だんだんと激しくなっていく私の腰使いは、ルフィを高めるためか。あるいはどさくさに紛れて入れてしまおうと無意識に私が考えたからか。

 どちらにせよ、ギリギリのところで挿入は踏みとどまり、私もルフィも絶頂に達することなく寸でのところで離れることができた。

 ……。

 …………。

 気持ち、よかったなあ……。

 ……はっ!?。

 危ない危ない。

 このまま余韻に浸ってたら寝ちゃうところだった。気を取り直してルフィのを手で掴む。

「……」

「うっ……」

 都合四回の寸止め。

 合間合間に小休止みたいなものを挟んではいるけれど、一度も出せていないルフィの射精欲はかつてないほど高まってるハズ。

 その証拠にルフィのさきっぽから溢れていた先走りは床に何度も垂れ、小さな水溜まり……粘液溜まり? を作っている。

 これまでみたいに早く強い刺激を続けたら、あっという間に決壊して私を白く染め上げるだろう。

 だから、ゆっくり、とてもゆっくりと手を動かす。

「…………」

「うっ、あっ、あっ、う゛……はあっ、あ……」

 手は握らずに軽く触れる程度。決して力を込めず、根元から首での手前までを往復する。

 押し上げ無理やり高めて搾り取るような快楽ではなく、むしろ射精には導かず、小さく疼くような気持ちよさを意識して。

 普段のルフィからすれば耐えられるなんてことない軽い刺激に、これまでの積み重ねの成果か早くもルフィの腰が動き始めていた。

 本人はこれまで通り必死に抑えようとしているみたいだけれど、実際のところは私の手の動きに合わせてまるでピストンをするかのように動いている。

「んふふ~」

「うあ? なんだよォ、ウタァ……」

 快感を求めるかのように動く自身の腰にルフィは気付いておらず、私の含みのある笑いにも訝しむ。

 だから、教えてあげる。

「ね、ルフィ。そんなに私の手をおっかけてさ……出したい?」

「え、っあ!? な、バ、ちがっ。そんなわけっ」

「んん~? じゃあ、なあんで私の手のひらにさ~? 硬くて熱ゥいルフィのコ・レがァ~……押し付けられてるのかなあ~?」

「これはっ! その……」

「いいんだよ? 無理しなくてもさ。出したいなら、素直にいいなよ」

「うあっ、んぐゥ……お゛れはっ……! っぐううゥ」

 問答の終わりに根元をちょっとだけ強く扱き、すぐまたゆるやかな刺激に戻す。

 一瞬だけ高まった射精欲がまた遠のくことで、ルフィはますます焦らされた事だろう。

 とはいえ、そうそう長くは続けられない。

 なにせ、強靭な精神力持つルフィが自身の身体を抑えきれず、自らの意志ではないとはいえ、目先の快楽の為に体が動いてしまっているくらい切羽詰まっているのだから。

 尽きることが無いようにとめどなく漏れてくる先走りは、下手な射精よりも出ているのではないか? なんて錯覚するくらい私にも床にも塗され、なおも湧き上がってくる。

「ゔあ゛っ、あ、あっイ゛ッ、いき、っぐ、ウゥ~~」

 もはや人の声とは思えない唸り声をあげ、時折頭を振っては腰からせりあがってくる欲望を必死に振り払おうとしている。

 そんなルフィを観察しながら私は唐突に手を離す。

Report Page