愛の新時代だドン!~我が家は世界最高一家 愛しの最強ダーリンを添えて~ 登場人物全員頭ピンク&スイーツ

愛の新時代だドン!~我が家は世界最高一家 愛しの最強ダーリンを添えて~ 登場人物全員頭ピンク&スイーツ



雲一つない明るい月夜。シケなし。敵影も確認されず。クルーのうち二名は夜も仲良くケンカ中と船員の仲も極良好。今日も世界最高の我が家は異常なし!

念のため我が家自慢の世界最高の航海士にも確認してお墨付きも貰ったし、さてと。


「みんな!私はこれからダーリンとラブラブな大人の時間を過ごすからジャマしないでね!」


ルフィの腕をとってそう宣言する。とたんにフィーバータイムに突入する我が家の愛しい仲間たちを軽く流しながら、ヘンタイ度も腕も世界最高と信頼する我が家のスーパーヘンタイ船大工につくって貰った防音完備、天蓋付きクイーンベッド完備の船長室という名の二人の愛の巣(未使用)に入る。

靴を脱いでクイーンベッドに座り、ポンとひざをたたいてルフィをまねく。


「ほらルフィ!」

「なぁウタ、どうしても行かないとダメか?」


誰のせいだと思ってるの!もう直接『みんな』に会わせてアドバイスを貰わないとどうしようもないとこまできてるの!きてるったらきてるの!行きたくないのなら今すぐ私の愛を受け止めて!はやく!


「わかったよ…」


観念して私のひざに頭をのせて目をつむるルフィ。

うん!いい子いい子!

そんな素直なルフィにはご褒美に会心の出来の聖歌56番を歌ってあげよう!

ルフィを共通ウタワールドに送るため、現在1065曲まで作曲しているルフィへのラブソングのうちの56番目を歌おうとルフィの耳に顔を近づけ——


ちゅっ


…あれ?


「…ウタ。」


ごめんね?体が勝手に。


「…。」


私の体は正直だね。こんなにもルフィを求めてるなんて。それもこれもルフィが私の気持ちをのらりくらりとかわしているのがいけないんだよ?わかってる?さて、気を取り直して今度こそ。


ぽしょぽしょ…


ルフィの耳元で想いをこめてラブソングを歌いあげ、共通ウタワールドへと送ってあげた。


「たのんだよ!『私たち』…!」


スーッ…スーッ…


「……。」



ちゅっ



ちゅっ



ちゅっ






今回の集合場所に選んだ、現実世界では今も元気に経営しているだろうフーシャ村にあるマキノさんの酒場に到着する。

懐かしいな…そう小さくつぶやくルフィを横目に、いやが上にも胸は高鳴る。今から私は『私たち』の的確なアドバイスを貰って…そして今夜……

あの運命の出会いからどれほどの月日が流れただろう。今も色あせることなく、それどころか日に日に大きくなっていく、あのとき私の胸にうまれた想いがようやく報われる。

おめでとう私。ありがとう私。

次の町に着いたら夫婦としてはじめてのデートをしよう。そうだ!クリミナルの新作を一緒にチェックしに行こう。いっそのことクリミナルペアルックしよう。近い将来必要になるからクリミナルマタニティードレスも買っておこう。

アレもして、コレもして、更には(略)して、(略)(略)(略)もして、ルフィとしたかったすべてをしよう。今まで使ってあげることのできなかった愛の巣を今こそフル稼働させて、心ゆくまで私は最強!あなたと最強!するのだ。

きたる私たちの輝かしい未来にふんふん!と鼻息荒くなりそうなのを必死におさえながら、目の前に見える希望の(酒場の)扉をおごそかに開け放った。

もう私を止めることはできないよ!ふんふん!

レッツ!メロメロラブハリケーン!

カモン!めくるめくただれた日々!

ウェルカム!

愛の新時代!!!!!(どん!)


ありったけの愛を!かき集め!


あなたを!落としに!


ゆーくーのーさぁー!


げっちゅー!👉👉👉


(Vo.麦わらのUTA【Ad〇】)



みんな!おまたせー!連れてきたよー!♡♡♡

見て!ルフィ!よぉ~~~く見て!あれは未来のこの私!ううん、私たちだよ!!!

せっかく見せてくれているんだから、ムダにしちゃいけないよね!予行演習するべきじゃないかな!?というわけで、しよう!ん~~~♡♡♡


ウタ、やめろ。 ペシッ


いたっ!?😡ぷぅ!…あれ?みんな?どうして固まってるの?

あ!さては私のルフィのあまりのカッコよさにビックリしちゃった?

わかる!わかるよ!でもあげないからね!ルフィは私のだもん!

え?ちがう?……————





……



🐤 🐤 🐤 🐤 🐤










結論から言おう。なんと私のルフィは他の『みんな』のところの『ルフィ』と比べて10歳年上であることが判明し、あまりに色々とかけ離れているため手伝えることはないだろう(←的確なアドバイス)と全員から匙を投げられたのだった。

負けないっっっ!!!!!😭



おわり













オマケ『世界最高コック 麦わらの一味のサンジ特製ホイップ・チョモランマ・パンケーキおいしおいし』



「旦那、頼まれてたホイップマシマシのパンケーキ持ってきたぜ。特製のフルーツジュース付きだ。」

「ありがとなサンジ。」

「レディのためさ。しかし、今回は一体どんな理由でウタちゃんは旦那のひざに座り込んで拗ねてるんだい?」


そう。私は今盛大に拗ねている。原因はもちろん、あのウタワールドでのできごとだ。今回こそゴールインできると思っていたのに、ものの見事にすべての希望(※妄想)を打ち砕かれてしまった。

それもこれも、すべてこの男(ルフィ♡)がわるい。この男は出会ってから今まで、一日も休むことなく私の気持ちを大きく育てに育てあげて私をてんてこまいさせているというのに、まったく!一向に!これっぽっちも!応えようともしない。

私の気持ち知ってるくせに!私の気持ち知ってるくせに!ルフィ!このルフィ!

だからこうしてルフィのひざを占拠して断固抗議することにしたのだ。今回はそう簡単に許してやらないぞ。私は怒っているのだ。😡ぷぅ!


「よくわからないが旦那、今回もアンタにしか解決できないさ。」


どうせ原因は旦那にあるんだろ?とサンジくん。さっすが!わかってる~!


「…ウタ、そろそろ機嫌なおしてくれよ。」


そう言いながら私の頭をなでるルフィ。その手つきはとてもやさしい。ああ…きもちいいな…


(お、旦那!ウタちゃん笑ってるぜ!)

「本当か!?」


聞こえてるぞサンジくん。私はいま怒っているのだ。笑うなど、ましてやニヤけるなどあるはずがない。そもそも頭をなでられただけではないか。きっとサンジくんはメロリンのしすぎで目がわるくなってしまったんだね。我が家の誇る世界最高の船医に診て貰ったほうがいいね。


「ウタ!サンジがパンケーキ焼いてくれたぞ!ウタの大好きなホイップマシマシだ!ほら、あーんだ!あーん!」


…私はもう小さくないと、いったいいつになればこの男は気づくんだ。どれほど魅力的に育ったと思っているんだ。街を歩けば男の人の視線がどれだけ集まると思っているんだ。私の両手どころか全身がルフィのほうにしか向いていない今のうちに早くつかまえないと後悔するぞ!


ぱくっ


おいしーーー!!!😋


し、しまった…つい条件反射で…


「うまいか?サンジ!もう二、三枚ほど頼めるか?」

「お安い御用さ。ウタちゃん!ちょっと待ってな、追加分もとびっきりうまいヤツを焼いてくるからね。」

「ほらウタ!次だ、あーん!」


パクッ


おいしーーー!!!😊 パクッ


おいしーーー!!!😊 パクッ


おいしーーー!!!😊 パクッ


「ほら、ジュースもあるぞ!」ニカッ!


ありがとー!おいしー!😊🍹 チュー

さすがサンジくんっ!





んー!美味しかった!我が家が誇る自慢のコックは世界最高だね!😊

お腹もいっぱいになったことだし、歯も磨いたし。今日はもう眠ろうか。お風呂は起きてから!

ルフィにお姫さまだっこをねだって二人の愛の巣に連れて行って貰い、そのままぐずって抱き枕になって貰って気もちよく眠りについたのだった。































???



ふと…夜中に目が覚めた。

とても温かいものに包まれている…。

ゆっくりと視線を上げてその原因を見やる。

船窓から入る月明かりに照らされ、私を抱きしめて温もりを与えてくれながら、静かに寝息を立てているルフィの姿が目にはいる。

この人は、私に安心をあたえてくれる人。

はじめて出会った時からそうだった。

私が危ない時には必ず駆けつけてくれて助けてくれる。

いま、自分が頬をよせているこのたくましい胸板には、かつて自分を救うためについてしまった大きな傷跡がある。

このことを思うと、今すぐに首もとに抱きついてその顔にキスの雨をふらしたくなる。

ぐっとその衝動を我慢し、ひとつだけ、その胸の傷跡に静かにキスを落とす。

私の胸の奥からも、温かいものがこみあげてくる。

幼いころはわからなかった、大きくなった今はわかるもの。

一点のくもりもない信頼。安心。

そして今にもあふれだしそうな、どうしようもないほどの彼に対する愛しさと慕情。

たくさんの素晴らしいものをこの人は私に与えてくれた。

いつか私も、ルフィに同じものを与えられるようになりたい。

そして…あなたにも私を想ってほしい。私の愛しい人…

そんなルフィの胸の内に抱かれていることに心から安心して、私はもう一度眠りに落ちるのだった。

どんなときも私を守ってくれる。最強ダーリンがいる我が家はやっぱり世界最高だ。









それと、あの時の話の続きを。あれから、次は人形になったことのある『私』が、その次に海兵の『私』、最後に歌姫の『私』がそれぞれの『ルフィ』を共通ウタワールドに招いて、第一次『ルフィ』お披露目会は幕を閉じたのだった。

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