悪夢
気がついたら真っ暗なところにひとりで立っていた
だれもいない
何を、していたんだっけ……?あぁ、そうだ見回りして、それであの二人にあって…?
あ、そうだ。もう瀞霊廷にかえらないと
こんなところに居ていられない。早く帰ろう
ここは暗いし、寒いから
走る、走る
走って走って走って走って走って…それでも終わりが見えない。
不安だったから走りながら色んな人の名前を叫んだ。
白哉ちゃん、ルキアちゃん、七緒ちゃん、阿近ちゃん、マユリちゃん、射場ちゃん、弓親ちゃん
勇音ちゃん、雛森ちゃん
やまじい、浮竹、京楽
他にも仲良くしてくれてる人達の名前を叫ぶ。五番隊のみんなや瀞霊廷にいる仲のいい人たちを叫ぶ
それでも、だれもこない。返事もない
「ねぇ鬼氷!!アンタはいないの!?」
自分の斬魄刀ですら、返事がない。
焦りから足を止めてしまう。こわい、一人ぼっちだ
真っ暗で、誰もいなくて……
寂しい、つらい、いやだ、どうして?なんで?
なんで誰も来てくれないのだろうか
………あぁ、でも。それも仕方ないのかもしれない
書類はできないし、書類仕事はやりたくなくてよくサボってしまう
五席という立場で権力もそこそこはあるのに、その責任を背負うのが怖い
それに自分のやるべき事だと思ったら、いけないことでもしてしまう性格なのも駄目だろう。
ルキアちゃんの処刑の時だって、本当なら旅禍である石田ちゃんたちを捕えなきゃ行けなかったのにアタシは逆にあの二人側についた。
瀞霊廷を裏切ったと言われても、それで石を投げられても仕方ないくらいのことはしたと自覚している。
………だから、アタシのことなんて
誰も、要らないのかもしれない