悪堕ち勇者へ転職

悪堕ち勇者へ転職

わざと負けてんじゃねえよ!

【もしもアリスが勝利に必要なフラグや勇者パのメンバーを考えずに脳筋思考でアビドスへ突貫してしまった場合…或いは、勇者パがアビドス側に奇襲されても反撃をしなかった場合…アリスは確実に捕まってしまいます

案砂糖を普通にプレイしていたら、まあ突貫みたいな短絡的な事はしないでしょうし、奇襲の方はイベント戦なので特段苦戦せず撃退できるはずです

では…もしもここでわざとアリスを敗北√へ向かうよう操作してバッド√になった場合、果たしてアリスはどのような結末を辿るのか…気になるのでは?

というわけで、勇者が先走って突貫した時に辿る、[悪堕ち勇者]へと転職してしまう√を見てみよう!】

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アリス「く、うぅぅぅ…っ!」


勇者は拘束されている

睨みつけている視線の先には、悪い笑みを浮かべたサキュバス…否、浦和ハナコの姿があった

身体中から自在に動くホースを生やし、それで勇者を縛っている状況…


ハナコ「アリスちゃん、でしたね?噂はアビドスにも届いていますよ♡なんでも勇者パーティなる一団を率いて、私達に対抗しているのだとか?まだ可愛らしいのに行動力は凄いですね♡」

「貴女が、ハナコですか…?」

「ええ♡このアビドスで補習授業室長を務めさせていただいております♡」

「アリスは…勇者ですっ!生半可な拷問など効かないと思ってください!それにアリスの身体は砂糖無効のスキルが付与されています!このスキルを解除する事は不可能だと忠告しておきます…!」

「えぇ、そのお話も聞かせていただいておりますよ♡元ヴェリタスの“小鈎ハレ”ちゃんから…ね♡」

「なっ…ハレ先輩が、ですか…!?」

「今ではすっかり砂糖で満ち足りた顔を浮かべるようになって…アビドス自治区のセキュリティを、殆ど1人で請け負ってくれる立派な働き者となっていますよ♡今呼び出しますね♡」


ミレニアムを出奔して以来、一度も姿を見ていなかったハレ先輩に会える

だがハナコの口振りから察するに、彼女は悪の組織の一員となってしまっているようだった


胸の谷間から通信機を取り出したハナコは、ハレに補習授業室へ来るよう伝える

数分後、扉がノックされた

「どうぞ〜♡」

(ガラガラッ)

「ハレ…せんぱ…い…?」


アリスが見たのは──ハナコと同じような姿をしたハレだった

身体中からコードやケーブルなどの配線が伸び、うねうねと蛇の群れを纏わせているかのように蠢いている

目の下にはもう何日も…いや何ヶ月もの間寝ていないと証明しているかのような酷い隈が出来ていた

クールな雰囲気ながらも可愛げがあり、時折悪戯を企てる事もあったあのハレと同一人物なのかと疑いたくなる眼差し


ハレ「…アリス」

敵意や苛立ちを多く含んだ声でアリスの名前を呼ぶハレ

その変貌ぶりに、勇者の心は酷く軋んだ

同時に怒りが湧いてくる

大事な先輩をこんなになるまで狂わせたなんて許せない


「っ…!ハナコッ!ハレ先輩に何をしたのですか!?」

「あらあら、そんなに怒らないで下さいよアリスちゃん♡私はただ、ハレちゃんが楽になれるようちょっとした“再教育”を施しただけです♡警備室長としてアビドス全域の監視カメラやサーバー攻撃に日々対応してくれる、なくてはならない存在に生まれ変わったのですから♡」

「そんな、そんな非道な行い!アリスは絶対に許しません!くっ…!今すぐに…ハレ先輩を、みんなを助けますっ!」


勇者は勇ましく吼える

ホースの拘束を解こうともがく

だが──


「…そんな助け、要らない」

ハレのコードがアリスに伸びた

ホースの上から巻かれていく

より拘束が強くなり、もう身じろぎすら出来なくなってしまった

何より締め付けの強さはホース以上だ


「うぐっ…あぁぁっ…!」

蛇の群れに身体を締め上げられるような感覚で、勇者は呻く


「それで、このままアリスをどうするのハナコ様?」

「ふふっ…覚えていますか?♡前に共同で再教育した時にやったアレ…♡」

「っ!?♡あ、アレって…!?♡」

「はい♡あの身体が弱そうなスパイの子を快楽漬けにしたアレを、アリスちゃんにしてあげようかなと思いまして…♡」

「アレ…?い゛っ!あ゛ぁぁぁ…!ハレせんぱ…目を、覚まして、くださ…!」


ハナコが言う“アレ”とは何なのか

それを聞いたハレが興奮のあまり締め付けを強めた事で、アリスの身体は余計に軋み呻き声が大きくなる

勇者の心に不安が湧いてきた


「さて、そうと決まれば…いざ接続開始ですっ♪♡」

「はい!ハナコ様っ…!♡」

楽しそうなハナコ

嬉しそうなハレ


するとアリスを縛ってないホースの一本が、ハレに向かって伸びる

同様にハレのコードの一本が、ハナコに向かって伸びる

ホースはハレの口元に

コードはハナコの額に接続した


「ハレ先輩…ハナコ…何を、するつもりですか…っ!」

「アリスって、砂糖が全然効かないんだよね?でもさ…“砂糖を摂取したデータを脳に流し込まれる”のは流石に耐性が無いんじゃないかな?」

「え…?データを、流す…?」

「実は前に、体質の問題で一定量以上の砂糖を摂取出来ないスパイの子を捕まえたのですが…その時ハレちゃんと一緒に“特別な再教育”を施したのです♡」

「簡単に説明すると…最初に私のコードとハナコ様のホースを神経に接続する」


ハレはアリスに説明しながら、その首筋へ先端が鋭い端子を差し込んだ

「い゛ッ…!?」

痛みが首筋に走る

アリスは機械の身体なので背骨にあたる部分を刺されても問題ないが、この後にやられる内容が全く予想できなくて怯えや恐れが表情に出てきた

「では次は私ですね♡えいっ♡」

ハナコのホースの中でも先端が注射針のような細さと鋭さを持った一本がゆらりと狙いを定める

そのままハレのコードが刺さってる箇所より下の背中へ突き刺した

「うぁ゛っ…!」


首筋と背中に刺されたコードとホース

一体これから何をされるのだろう


「接続が出来たら、そのまま三人同時に砂糖を摂取するだけ。簡単でしょ?

ハナコ様…お願いします♡」

そう言ってホースを咥えたハレ

「はい♡さあアリスちゃん?貴女が口に入れただけでは味わえない可哀想な身体だとしても…快楽のみを伝える事ならば可能なのですよ♡」

「ひっ…!?いやっ!やめてくださ…」


「それ〜っ!♡」


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遂にホースから、濃度50%ものアビドスシロップが大量放出された

ハレの口内は甘ったるい砂糖シロップで満たされる

それと同時にハレの脳内をも満たされていき、一瞬でODしてもおかしくない程のトリップが始まった

ハレ「ぐむぅ゛っ!♡♡♡ん゛んぅっ!♡♡♡ごきゅ、ごきゅんっ!♡♡♡」

あの荒っぽい目つきは何処へやら、一瞬でうっとりした顔を晒しながらビクビク震えて多幸感に浸されていく

ハナコ「あぁぁん…!♡♡この感覚ぅ…自分で出しているとはいえ、何回やっても堪りませんねぇ…♡♡あ゛はははっ!♡♡♡」

色っぽい声を出しながらよがるハナコ

自身から放出したシロップやサイダーでトリップに至る事はあまり無い

何しろ自分が出しているのだ。ある程度の耐性も出来ているし、1人で楽しむ場合でも50%なんて濃度にあげたら壊れかねないのは分かる…


だがしかし

濃度50%の砂糖水を、“三人同時に”堪能するとなった場合果たしてどうなる?

コードとホースをそれぞれの中枢神経に並列接続した状態でトリップするという他では味わえない快楽…

ハレの快楽とハナコの快楽が、コードによってデータ化されて対象者の脳へ直接送り込まれるのだ

それも50%という、砂糖常習者で依存症同然の二人でさえ手を出しづらい領域の濃度



味わった瞬間全てが終わる程の破滅的な蜜の味…

それは砂糖の悦びを知る事が出来ぬ身体である勇者にとって、あまりにも危険な猛毒の甘露だった


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アリス「ひあ゛あ゛あ゛あ゛ああああああぁぁァァァァァァ──ッ゛!?♡♡♡」

突然雪崩れ込むように襲ってきた不思議な感覚

この異常な感覚を一言で表現するならば


【快楽】


間違いなく快楽です

記憶メモリがエラーを吐きます

思考アルゴリズムが麻痺状態に陥ります

言葉が出ません


膨大な量の快楽データが、アリスの脳を徹底的に破壊していくかのような状態

身体の震えが止まりません

おかしくなります



【きもちいい】

アリスの脳内メモリはそれでいっぱいになってしまいました

他のことが考えられません



しあわせ…

このしあわせなかんじはなんでしょうか

これが、さとうのまりょくとでもいうのでしょうか

アリスはハレせんぱいを

ミレニアムのひとたちを

キヴォトスを

すべてをすくうためのゆうしゃなのに…



「やら゛っ!♡らめれふっ!♡さとぅ゛なんか、ぁ゛っ!♡♡とり゛たくっ…!あ゛りまひぇ゛んっ…!♡♡♡」


きをしっかりしてたえます

…ほんとうは“たえたい”です

アリスはゆうしゃですから…!

こんなところで、まけるわけには…!




「もう手遅れです♡アリスちゃん♡」

「ん゛ぐぅぅぅっ!?♡♡♡」

ハナコが、アリスのくちにホースを…

いや

やめてください

これいじょう

ながしこまれたら


「さあ、三人でたっぷり味わいましょうね〜!♡」


ハナコまで、ホースをくわえました

まさか、そのまま…


「お゛ね゛ふぁ゛ぃ゛っ!♡♡やめひぇくだひゃ゛…!♡♡♡」

「60%、はっしゃぁ゛〜!♡♡♡♡♡」



プツン















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(この時、補習授業室から三人分の大きな嬌声が響き渡ったと親衛隊の一人が証言したそうな)

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ヒナ「ハナコ、いるかしら?」

補習授業室の扉をノックした

返事はない

しかし中から声が聞こえる

いつもの比じゃない程甘ったるい香りが漂っている


「…入るわよ」

扉を開けた

それと同時に、嗅ぐだけでもうトリップしそうなシロップの香りが漂ってくる


ハナコ「はぁ゛…♡はぁぁーっ…♡」

ハレ「ハナコさまぁ…♡すっごく幸せ、でしたぁ…♡」


恍惚とした顔で互いの身体にもたれ合うハナコとハレがいた

その向こうには


アリス「ぁ゛…♡♡♡えぅ゛…♡♡♡」

「…アリス?」


身体中を巻かれていたであろうホースやコードがアリスの周りで蟠を巻くように散乱している

その中央で倒れ伏すアリスは、見るからに砂糖でトリップしていた


しかし彼女の身体は砂糖をほぼ受け付け無いはず…

私はハナコの肩を揺すった

「ハナコ、目を覚ましなさい」

「ぁぇ…?♡♡……あっ、ヒナさん…?ご、ごめんなさい、気づかなくて…!」

「アリスを再教育出来たの?」

「えっと…あら♡成功したようですね♡途中からトリップで記憶が飛んでしまいましたが、どうやら再教育出来たみたいで何よりです♡」

「どうやったの?」

「それは…♡」





「成程、ハレと共同でやらなきゃダメなやり方だったのね?」

「はい♡ハレちゃんに後でご褒美をあげようかなと思っています♡」

「そうしてあげなさい。よくやったわ。これで大きな憂いが一つ減る…」

「とりあえずアリスちゃんのお世話は、同じ元ミレニアムでもあるハレちゃんに一任しようかと♡アリスちゃんにコード差し込んだまま断続的にトリップさせるようにすれば…きっとアリスちゃんは、アビドスの強力な味方になる事でしょうね…♡」

「彼女の強さは虚妄のサンクトゥムの時に私も見た。期待できそう」

私は微笑みをこぼす

たった一人で突貫してきた時は血迷ったのか自爆テロでもやろうとしたかと少し驚いたが…

捕縛に成功し、再教育も完遂できた


ホシノもきっと喜ぶだろう


彼女は反アビドス連合の勇者パーティを率いるリーダー…

自らを勇者と名乗った少女は、後先の事を考えずに行動した末、悪の組織の一員へ堕落(ジョブチェンジ)したのだ


相手が誰であれ、砂糖を愛するのならばそれはアビドスの仲間…家族だろう


私は、首筋にコードが刺さりっぱなしのアリスに手を伸ばす


「“元”勇者。貴女を歓迎するわ」

「えへへへ…はぁぃ…♡♡♡」

アリスは快楽で呂律回らぬまま、震える手を重ねてきた

私とハナコとハレは、彼女に優しい笑みを見せる


勇者パーティなんてくだらない

そうね…どうせならパーティのメンバーに、生まれ変わったアリスを見せてあげましょう

彼女らは一体どんな顔をするのかしら?


そんな悪辣な事を考えながら、擦り寄るアリスの頭を撫でてあげた


元勇者は、涎を垂らしながら可愛らしい笑顔を向ける

これならきっと、アビドスの一員としても楽しくやっていけそうね──

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