悪の組織×公開XX

悪の組織×公開XX



スレからいろんな概念をお借りした悪のオリ組織が出てくる

ポケモンリーグやブルベ学園の体制などの捏造度高め

スグ→アオ←カキ

ばかばかしい設定やツッコミどころ多数

あまりスグリカキツバタのかっこいいシーンがない

R18本番なしキャラ崩壊倫理観崩壊その他もろもろ何でも許せる人向け

長文注意







カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュ……世界各地の地図とともに、そこで興った組織や悪事とその壊滅までの顛末をまとめた資料が薄暗い部屋のテーブルに広げられていた。それらを囲むように座った面々は、顔を見合わせてニヤリと笑った。

「彼らの失敗は全て、思わぬ強敵となるトレーナーが現れたことだ」

「我々がパルデア地方を手中に収めるために取る行動は一つ」

「……最初に一番の強敵となりうるトレーナーを手に入れてしまうこと」

窓のない部屋で、たった一つの明かりの下にとある少女の写真が差し出される。右側の髪だけを三つ編みにした特徴的な髪形の少女は、ピクニック中だったのだろうか、写真の中でパルデア地方では見覚えのないポケモン達と戯れながら笑っていた。






最近アオイがリーグ部に顔を見せない。リーグ部だけではない。食堂でも購買でもテラリウムドームでも見かけない。寮の彼女の部屋を訪ねても返事がない。留守にしているのだ。

机の上にはアオイと交換したポケモンの入ったモンスターボールが置かれている。それを見つめながら、スグリとカキツバタは同時にため息をついた。スグリは以前からずっとアオイに焦がれていたし、カキツバタはスグリ更生計画にアオイを巻き込んでから徐々にその魅力に惹かれていた。アオイがリーグ部に毎日のように来ていた頃は互いにどちらが先に勝負するか、どちらが先にアオイの予定をデートで埋めるか火花が散るほど牽制し合っていたのだが、その本人が来なくなっては二人の意気も落ちる。

そこへ、電話をしていたゼイユの声が響いた。

「は?……アオイと連絡がつかない?」

スグリはゼイユがスマホロトムで話していたやり取りに目を見開いた。思わず身を乗り出してそちらを見ると、姉も狼狽えた様子で電話相手のネモに問い返している。

「てっきりブルベ学園にいると思った……?こっちにはしばらく来てないわよ。あたし達だっててっきりアオイはパルデアにいると……!」

「ネモ!どういうこと!?」

ゼイユの通話にリーグ部の皆も注意を向ける。スグリは我慢できずに電話口に食ってかかった。

『わたしもアオイの邪魔しちゃいけないって思ってたけど最近特別講師にも呼んでくれないし……それで久しぶりに電話したけどアオイ、繋がらなくて』

ネモの話では、ペパーやボタンからの連絡にも反応がなかったことでクラベルに報告が行き、今はオモダカ率いるポケモンリーグでは調査が行われているらしい。しかし調査班のボタンによればアオイのスマホロトムは僻地で主のいない状態で見つかり、本人の行方は分からないままであるという。

「もっと早く連絡しなさいよ!」

「アオイ……アオイに何か……?」

あの強いアオイに一体何があったのか。普段からエリアゼロに潜り込むなど無茶をやっていることを知っていたスグリは最悪の事態に考えが及んで蒼白となる。そこに、スグリの肩を叩く者がいた。カキツバタである。

「オモダカさんからの招集依頼が来てるぜぃ。オイラとスグリとゼイユにだ」

「このタイミングでオモダカさんから……ってことは」

「アオイを見つけるのにオイラ達の力を貸してくれってさ」

カキツバタは自身のスマホロトムを見せてスグリに内容を確認させる。スグリは真剣な目で、すぐさま「行く」と答えた。

「あたしだって行くわ。カキツバタ、あんたまさかこんな時にパスしないでしょうね」

「期待を裏切って悪ぃけど、もう全員行くって返事しちまった」

カキツバタもいつものヘラヘラした表情ではない。アオイの身に何かが起こっている。それもパルデアリーグの精鋭たちだけでも解決しきれない何かが。



「アオイのことだから無茶した拍子にスマホロトム落としてどっか行った可能性も考えた。けどパルデアの各地やブルベ学園の監視カメラからアオイっぽい映像はこの数週間検出されてない。SNSの目撃情報もちょうどそこで途絶えてる」

リーグ部の会議室で大きな複数のスクリーンに映し出される情報によってボタンから説明を受けるスグリ、カキツバタにゼイユ。ボタンが次に映したのは、パルデアで起こった事件のニュース記事だった。

「同じ時期からパルデアでポケモンや金品を奪い取る連中が現れた。同じ組織名を名乗ってるみたい」

「そいつらがアオイを……?」

「まだわからん。けど可能性はある。ネモや四天王達が逐一カチコミに行って情報集めてくれた結果、こいつらの複数の拠点に見当がついた。……今度は手分けして、そこにカチコんでもらいたい」

スクリーンにはアジトと思われる四箇所の映像が映し出された。スグリ達はその映像にじっと目を向ける。

「そこでオイラ達の出番ってわけだねぃ」

「そういうこと」

「すぐに行くベ!」

「ちょっとスグ!」

「待っ……戦力のこととかトップに相談……っ!」

ゼイユとボタンが止めるのも聞かず会議室を飛び出そうとするスグリの前に、扉が開いて聞いていたかのようにオモダカが現れた。そして今にも飛び出そうとするスグリの肩に手を置き、余裕を崩さず冷静に指示を出す。

「スグリさんは同じ雨天候を得意とするカキツバタさんと組んで調査に当たってください。サポートを得意とするゼイユさんはこれから戻ってくるチャンピオンネモの補佐をお願いします。ただし無理はしないこと。何かしらの情報が得られればすぐに私とボタンさんへ連絡を」

「特にスグリはスマホロトム持ってないし、これ、通信用スマホ渡しとく」

スグリは頷いてスマホを受け取ると、いつもは鬱陶しがっているカキツバタへ呼びかけた。

「カキツバタ!早く行くベ!」

「はいよ。そう来なくちゃ」

カキツバタもいつになく機敏に動き、走って行くスグリの後を追う。

二人が去った後で、ゼイユが気まずそうにオモダカの顔を見た。

「あの……あの二人、アオイのこと好きだから……頭に血が上っちゃってるかも」

「そうですか……冷静な世話役をつけるべきでしたね」

オモダカは目を閉じ、珍しく思案する表情を見せた。



「スグリ、攻めに行く拠点だけどよ」

「アオイがいるなら……あそこだと思う」

「だよねぃ」

カキツバタはボタンからデータを貰っていた拠点の映像と場所をスマホロトムに映してスグリに確認する。どれも人気のない廃屋のような見た目であったが、そのうちの一つに二人の目は留まっていた。

「おにさま……オーガポンのつたこんぼうの跡がある……ここで、アオイがおにさまと一緒に戦ったんだと思う」

特徴的なねじられたツタの跡が廃屋横の岩に付いていた。アオイしか連れていないオーガポンの専用技の跡に、アオイと何度もバトルをした二人はすぐに気がついた。おそらくネモも遅からず気づくだろうが、他のアジトを潰してからこちらへの援軍がいつになるかは分からない。だが二人は他でもないアオイの危機にそんなものを待つ余裕はなかった。

ボタンに現状分かっていることと、この拠点にカチコむことを連絡して、二人はアジトの入り口へ降り立った。

「! お前ら誰だ!どうしてここに!」

「不審者だ!追い払え!」

スグリとカキツバタがカイリューから降りるなり、怪しい格好の二人組に見つかった。しかしスグリもカキツバタも何の動揺もしない。

「さっそくお出ましなすった」

「早く片付けちまうべ」

二人がポケモンを繰り出してから勝負はものの数十秒でついた。見張り役を縛り上げ、二人は廃屋の中に隠されていた階段を降りていく。

その地下には地上部からは想像もつかない広大な研究施設のような場所が広がっていた。そしてそこには見張りの奴らと同じ格好をした奴がうようよと。

「わやじゃ……」

「まさか怖じ気づいてないだろうねぃ元チャンピオン」

「んなわけねえべ」

軽口をかわした後、二人は施設にはびこる悪の組織の討伐にかかる。なんとか団とかいう名乗りもろくに聞かず、スグリとカキツバタは絶妙のコンビネーションで戦いを制して行った。



「……」

「アオイ!」

したっぱ団員達を倒した奥の通路で、アカデミー制服にいつものみつあみのアオイの姿が見えた。何も言わず駆け出すアオイを追ってスグリとカキツバタの二人はどんどん狭くなる通路を追っていく。

「アオイ!何で逃げんだ!」

「スグリ……ちっと様子がおかしいぜぃ」

違和感を覚えながら進んだ先の小部屋で、アオイは見知らぬ男の隣に駆け寄った。

「な……誰だ?」

「スグリくんにカキツバタくんだね」

「……アンタがこの組織の偉いさんかぃ?」

「そう睨まずとも、もっとこちらへ来ないか」

怪しい。二人の勘は足を小部屋に踏み入れさせなかった。しかし正体の分からぬ男は二人を煽るようにアオイに手を伸ばした。

「アオイ……!?」

二人の目の前には信じられない光景が広がった。アオイが抱き寄せられるまま男にしがみつき、ねっとりしたキスをしたのだ。舌を絡ませ合う様子も唾液の淫猥な音も意に介さず、アオイは男と深く口付け合う。アオイはおそらく操られているのだ。その姿に、二人はカッとなった。

「アオイから離れるべ!」

「カイリュー、しんそ……!」

その時、ゴッと鈍い音がして、二人は後頭部に打撃をくらった。隠れていたしたっぱがいたのかもしれない。意識が遠のく中で、二人は怪しい男の隣にいたアオイが変身を解いてゾロアークに戻るのを目にした。アオイに気を取られて周囲に警戒が行かないようはめられたのだ。



「う……アオイ……」

「スグリも目が覚めたかぃ」

「ここは……?」

二人が目覚めると、組織の奴らに取り上げられたのだろうが手持ちのポケモン達もいなかった。もちろん荷物やスマホもない。しかし二人は拘束されているわけでもなく、ビジネスホテルのような閑散とした部屋に閉じ込められているだけだった。部屋には大きなモニターがかかっているが、何も映っていない。

「ポケモンっこ達も取られちまった……どうすれば」

「扉も何回か体当たりで開けようとしたけどびくともしなかったぜ」

二人が思いあぐねていると、ぱっとモニターが映った。そこには先ほどゾロアークの変身したアオイとのキスを見せつけてきた男が足を組んで不敵に笑っていた。

『目覚めたようだね』

「……オイラ達をどうする気でぃ」

『私としては君たちのような優秀なトレーナーが我が団に協力してくれれば嬉しいが』

「そんなことするわけないべ!」

『そう言うだろうと思ったよ』

ぱっと画面が切り替わり、二人は目を見開く。そこにはアカデミー制服のアオイが虚ろな表情でどこかのベッドに腰かけている姿が映っていた。

「アオイ!」

「……オイラ達が何か協力すりゃあアオイを解放してくれるとか?」

『いや、こちらも君たちを信用していないのでね。我が団の計画の一環に使わせて貰いたい』

画面にはアオイが映ったまま、男の声が流れる。二人は何とか状況を打破できないか、神経を研ぎ澄まして聞いていた。

『将来我が団には優秀なトレーナーが大量に必要だ。そのためには優秀なトレーナーの材料がいる』

「……アオイ?」

「スグリ、気にすんな。どうせまたゾロアークだ」

画面のアオイがおもむろに動き出した。ベッドによじ上り、二人に背を向ける形で何かしている。

『かつてカントーにいた組織は最強のポケモンを作るため幻のポケモンの遺伝子研究を行ったという』

「あっ、アオイ!?」

画面のアオイがネクタイを外してシャツを脱いだ。

スグリが赤面して目を塞ごうとするが、今の状況で情報をシャットアウトするわけにもいかず指のすき間からその姿を見続ける。

アオイは後ろ手にブラジャーを外し、ハーフパンツから足を抜き、三つ編みを揺らしながらどんどん衣服をはだけていく。

『我が団は最強のトレーナーの遺伝子が欲しい。それを増やして最強のトレーナー軍団を作るのだ』

『んっ、はぁ……っ』

アオイの頬が僅かに染まる。そしてアオイは画面に向けて裸の足を開き、その中央を細い小さな手でいじり始めた。

「あ、アオイに何させるんだべ!」

『君たちがアオイくんと特に親しいことは知っている。こちらとしては強いトレーナーが集まってくれて好都合だ』

「……ふざけたこと考えるねぃ」

『私はいたって真剣だよ。君たちの遺伝子を掛け合わせればどんな強いトレーナーが生まれるか興味深い』

プツッと音がして、男の声は切れた。ただ二人の眼前には助けに来た相手であり恋慕ってきた少女の痴態が映されるのみ。

「か、カキツバタ……どういうことだべ?」

「オイラ達がアオイを見て射精しちまうのを待ってんだってよ」

「え、ええ!?」

「ふざけた話だよねぃ」

勝手な計画とやらのためにアオイの姿をこんなことに使われ、スグリもカキツバタも腸が煮えくりかえる。しかしこの部屋に閉じ込められてしまった以上、二人は組織の手のひらの上にあった。

「カキツバタ……援軍が来るまで」

「待つしかないねぃ。目の毒になる映像は消せねえけど」

カキツバタがモニター周りの電源を探すが、壁に埋め込まれているのか見当たらない。相手の手のひらの上で踊るくらいならいっそ画面を破壊しようかとも話し合い出したとき、画面の向こうから声がした。

『す、スグリ……カキツバタ……?』

「……アオイ?」

見れば画面のアオイは秘部をいじりながらも、どこか身をよじって画面に映らないように動こうとしている。スグリとカキツバタは思わず画面のアオイに見入った。

『あっ、やっ……見ないで……っ身体が、勝手に……っ』

ゾロアークであればここまで人語を話すことはない。画面に映っているアオイは本物だと二人は確信した。

「アオイ……!ごめん、俺達捕まっちまったけど……きっと援軍が来てくれるから」

『そ、そうなんだね……あ、んんっ……み、見ないで……後ろ向いて……』

「あ、う、うん!」

スグリとカキツバタは言われるがまま後ろを向く。しかし二人はアオイと相互通信ができていることがわかり、モニターを壊すわけにはいかなくなった。もしかしたらどちらかの部屋で何か脱出の機会が起こるかもしれない。その時に情報を共有できるのは願ってもないことだった。

それはつまり、身体が言うことを聞かず乱れてしまっているアオイの声を聞き続けなければならないことを意味した。

「アオイよう、ちっとそのー……会話以外の声も抑えてくれっと助かんだけど……」

『ご、ごめ……ふぁあっ!!』

「あ、アオイ!?」

「ど、どうした!」

アオイの悲鳴じみた声に思わず振りかえると、そこにはピンク色の秘部を痙攣させてシーツに小さな水たまりを作っているアオイの姿があった。スグリとカキツバタに見られていることを知り、アオイの顔がますます赤くなる。そんな煽情的な絵面に、男達は思わず唾を飲んだ。

『ご、ごめん……声、出ちゃって……』

「いや!俺こそごめん!ほらカキツバタも後ろ向くベ!」

「お、おう」

恥じらいながらその裸身を晒すアオイの姿態はスグリとカキツバタ両方の雄の本能を刺激する。しかし組織の男の言っていた通りになるのも悔しく、何よりこんな目に遭っているアオイで抜くことなど彼女の前では憚られた。

「アオイ……あいつらに、今までもこんなことされてた?」

『う、ううん……今までは、ずっとこの部屋に閉じ込められて……んっ、たまに、研究所みたいなところに連れて行かれて……ん、ぁっ……』

「……アオイ、どこに捕まってるか分かるか?」

『んっ、分かんない……ほとんどこの部屋に閉じ込められてて……ん、くぅっ……』

会話から情報を集めようとするも、時折交じるアオイの艶めいた声に心臓が高鳴ってしまう。かと言って黙っていてもアオイの押し殺した嬌声が響いて、先ほど見て焼きついた映像が脳内にありありと浮かんでしまう。二人は敵の思惑に乗らず時間を稼ぐにはどうしたらよいか考えるも八方塞がりの状態だった。

「カキツバタ……ここ、トイレもない」

「……知ってらあ」

事情を知らない第三者が見ればいかにばかばかしい状況だろうか。まだ多感な年頃の二人にとってこの甘い責め苦は想像以上に厳しいものだった。

『ん、んんっ……!』

「う、アオイ……っ」

「スグリ、堪えどころだぜぃ」

「分かってる……っ!」

スグリはじっとしていてはかえってアオイの声に意識が行ってしまうと、ふらりとモニターから映らない位置へ行った。かなり苦しくなった股間に触れまいと意識を振り絞り、苦し紛れに壁を強く叩く。すると。

『ん……っ』

「……!」

アオイのモニターから微かに反響音がした。スグリとカキツバタは顔を見合わせる。推測が間違っていなければ、今二人が閉じ込められている部屋とアオイのいる部屋はそう遠くない場所にあるということになるのだ。

「カキツバタ……二人で思いっきり力を込めれば……!」

「……いや、もっと確実にアオイのところへ行けるかもしれねえ」

カキツバタは小声でそう言った後、わざとらしく大げさな身振りでモニターを振り返った。

『あっ、カキツバタ……見ちゃ、いや……っ』

「悪いねぃ、オイラもう我慢の限界でさぁ」

「か、カキツバタ?」

「アオイとヤれるんなら優秀なトレーナーを作る計画とやら大いに参加したい気分だねぃ」

『ぁ、そ、そんなこと……カキツバタ、お願い、正気になって……あっ……!』

「カキツバタ!アオイになんてこと……!」

「できねぇなら舌でも噛み切っちまうかねぃ!」

壁からジーッと機械音が響いた。アオイの映った大きなモニターが壁の中へ収納されて行き、ぽっかり空いた穴の向こうにはモニターに映っていたのと同じ姿のアオイがいた。

「アオイ……!」

「スグリ、カキツバタ……っ!」

「本気でオイラ達を殺さないで計画とやらに使うつもりなんだねぃ、あいつら」

スグリとカキツバタはモニターだった部分の穴からアオイの部屋へと移る。そして未だ身体を操られているらしいアオイにシーツをかけてやり、その身を隠した。

しかし状況が良くなったわけではない。

「カキツバタ……ごめん、我慢できなくなった振りだったんだね……」

「いや、我慢が限界なのは本当でねえ……どうすっかねぃ」

「アオイ、もう少し待っててな……」

情欲をそそらせるアオイから気を逸らそうとスグリもカキツバタもアオイ側の部屋の中を物色する。しかし敵の用意した部屋にそう都合の良い物はなかった。

「やっぱりオモダカさん達を待つしか……え?」

スグリが背後から近づいてきた影に振り向く。そこにはアオイが半裸のまま立っていた。

「アオイ……っ?」

「ごめ……身体が、勝手に……っ!」

アオイががばりと腕を回してスグリに抱きつき、その白い肢体を寄せてくる。スグリは操られているとは言えアオイの予想外の行動とその柔らかな感触に真っ赤になって固まった。

「……っ!」

「首から下が、言うこと、聞かなくて……っ」

アオイがスグリにくっついたままその身体をかがめて行き、スグリのハーフパンツに手をかける。スグリもアオイにこんな状態の自分を見せるわけにはいかないと抵抗するが、それより強い力でアオイの手によって下半身を露わにされた。

「あっ……」

「あ、アオイ、ごめん……!

アオイは操られてんのに……俺、最低だ……!」

好きな少女の自慰を見て限界まで昂ぶったそこがアオイの目に晒され、スグリは恥ずかしさやら情けなさからで謝る。しかし、アオイの手は止まらなかった。

「あっ、やっ……!」

「あ、アオイ……!」

「ご、ごめん!スグリ……!」

アオイの身体がスグリの前に跪き、いきり立ったそれをさらに柔らかな手で扱き出した。

いつも見てきた勇ましくモンスターボールやテラスタルオーブを扱う華奢な手が、自身の最も欲望に弱い部分を刺激する。スグリはもう我慢の限界に達していた。

「お、おいスグリ、あいつらの思惑に乗るなよ……!」

「んなこと、言ったって……っ!」

「あ……っ、スグリ……っ」

スグリの先端からは先走りの汁が零れる。

組織の奴らは強いトレーナーの遺伝子を集めるつもりだと言っていた。ここで負けて出してしまっては、良からぬ研究に使われてしまう恐れがある。

頭では分かっていても、生理現象をこれ以上理性で止めるのは難しい。スグリが苦々しくそう思った瞬間、驚くべきことが起きた。

「んむっ……!」

「あっ、アオ……っ!」

アオイがスグリのモノをその小さな口で咥え込んだのだ。その視覚と触覚両方の衝撃からスグリは精を吐いてしまう。だが、アオイはそれを健気に口で受け止め、こくんと細い喉を鳴らして嚥下した。

「あ、アオイ……何で……首から上は、操られてないんじゃ……」

「ご、ごめん……スグリも嫌だったと思うけど……あの人達の思い通りにさせちゃいけないって思って……つい」

「お、俺は嫌なんかじゃ……!」

憧れの少女が自分の精液を飲んでくれたことに、スグリは感動と興奮がないまぜになってまた局部が熱くなる。

アオイは、その様子を前屈みで見ていたカキツバタの方に振り向き、赤い顔を向けた。

「か、カキツバタも……嫌じゃなかったら」

「い、嫌なんざ……それよりキョーダイに負担かけちまうわけにゃ……」

「こんな状況だもん……なんとか一緒に乗り越えないと」

「あ、アオイ……」

アオイが今度はカキツバタの下半身に近づき、おずおずとジャージを下げる。大きくそそり立ったそれをアオイのつぶらな瞳に映されると、カキツバタは無意識に期待が胸をはやらせた。

「こ、こう……?」

「っ……すまねえ、助けに来たはずが、こんなことさせちまって」

「気にしないで。元は私が油断して捕まっちゃったから皆に迷惑かけて……」

「迷惑なんて思ってねえよ……っ」

アオイのたどたどしい手つきがカキツバタのもどかしさに拍車をかける。脈打ってさらなる刺激を求めるソレを、アオイは控えめに口に含んだ。

「っアオイ……出すぜぃ」

「んっ、ぁっ……!」

溜められていた精液がアオイの口内に発射される。アオイは眉をハの字に困らせながらも、なんとか飲み下してくれた。

助けに来た相手にこんなことをさせてしまっているのに、カキツバタもスグリもその淫靡な情景に心ならずもまた興奮を新たにしてしまう。

「あ、スグリ……もう一回した方がいい?」

「う……、あ、アオイ、ごめん……!」

「謝らなくていいよ……」

スグリのモノがまた大きくなっているのを見つけて、アオイがまたスグリのモノを咥える。スグリが罪悪感を感じないようにだろうか、今度は優しく手と舌を使ってスグリを快感に導く。

「うっ、あっ……!」

「んっ、スグリも……ほんとは私なんか嫌だよね……」

「そ、そんなこと!俺、アオイにされてるからこんな……!」

「いいよ、無理しなくて……」

「違う……俺、アオイのこと……ずっと好きで……うっ」

「んむっ……!」

アオイへの思いとともに、二回目の精を吐露する。アオイはそれをこくんと飲み干してから、スグリに負けず赤い顔でスグリを見つめた。

「そ、そんな風に思ってくれてたの……?」

「う、うん。だから……ここから出られたら、俺と」

「ちょっとそれは待ってもらおうかぃ」

「……カキツバタ?」

「アオイ、オイラじゃダメかねぃ」

「え……?」

「オイラもアオイへの気持ちじゃ負けるつもりねえよ」

「か、カキツバタも……?」

二人の親しい友人からこんな異常な状況下で告白を受け、アオイの顔は耳まで真っ赤になる。その顔の熱さを隠すようにアオイが両手で顔を覆ったのを見て、スグリは違和感に気づいた。

「あれ……アオイ、首から下は操られてるんじゃ」

「え……?あれ、いつの間にか動く……」

その時、ビーッ!と警戒音のような音が響いてガチャリと部屋の扉の鍵が開いた。

「ポケモンリーグや!動くな!」

後ろでドカドカと人やポケモンが踏み入る音がする中で、三人のいる部屋のドアが静かに開かれた。そこにはボタンを引き連れたオモダカがドラパルトとともに立っていた。

「お二人に出発後からドラメシヤの偵察を付けたので場所が分かりました。お二人の活躍で団員が減っていたので思ったより早く来られましたよ。……何があったのかはプライバシーを守った上で後日聞かせていただきますね」

半裸の状態のアオイを囲んで男二人が局部を露出させているという光景に出くわしても眉一つ動かさずオモダカは微笑む。その後ろでボタンが「何やってるん!早く服着ろし!」と目を逸らして叫んだ。

スグリとカキツバタは慌ててズボンを上げ、アオイも急いで散らばった制服を身に着ける。

結局いいところは見せられなかったと悔やむ二人に、アオイは後ろからそっと袖を引っ張った。

「あのね……二人が助けに来てくれたの、すごく嬉しかった」

「アオイ……」

「それに……その……あんなことあったけど……私も、スグリとカキツバタなら、嫌じゃなかったから……」

「……!」

そう言われると、カキツバタのモノを扱いだした時から手つきが強制されているというには手慣れていなかった。つまりアオイ自らの意思で二人にあんなことを実行したのだと思い至り、スグリとカキツバタはまた唾を飲む。

「……今度は、我慢しなくていいからね?」

恥ずかしそうに微笑むアオイに、スグリは言葉を探して真っ赤になり、カキツバタはニヤニヤしてアオイの肩を抱き寄せた。

「そいじゃ、帰ったらオイラと楽しいこといっぱいしようねぃ」

「か、カキツバタ!アオイは俺と……!」

三人の元に、少し進展した日常が戻ってきたのだった。


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