恐怖と人魚

恐怖と人魚


男は人魚の唇を奪う。

もがく人魚を黙らせるように、その口内を蹂躙する。

その行為に配慮など無く、欲望のままに。


「ん……じゅる……」


男が人魚の口内を舌で舐めていると、向こうから舌が差し出される。

それを応えるように男は舌を伸ばし、人魚のそれと絡ませる。


「ちゅ……んっ……」


水音を立てながら舌を絡め合う二人。

しばらくして男が唇を離すと、銀色の糸が伸びる。


「はぁ、はぁっ……」


人魚──ハゥフニスは蕩けた表情で息を荒げていた。


「大丈夫か?」


そんな彼女を見て男──ライヒハートは優しく声をかける。


「うん……ありがとう」


彼はそう答えたハゥフニスの頰を撫で、彼女の唇を再び奪う。


「ん……」


バードキスを繰り返してライヒハートはハゥフニスの胸に触れ、柔らかい感触を手で楽しむように揉みしだいていく。


「あんっ……」


手に力を入れる度に彼女の身体が震え、甘い声が上がる。


「かわいいな……」


ライヒハートはそう呟き、頭を下げてハゥフニスの胸へと吸い付く。


「ひゃっ……!んあっ……!!」


突然乳首を吸われ、彼女は驚きと快感の混じった声を漏らす。

そんな彼女を愛おしそうに見つめながら、彼はもう片方の胸に手を伸ばしてその先端を指先で弄ぶ。


「やあっ!だめぇっ!」


ハゥフニスの口から拒絶の言葉が漏れるが、真意を知るライヒハートは動きを止めない。

彼は舌で彼女の乳首を転がすように舐め、甘噛みし吸い上げる。


「ライヒ、まって……!」


ハゥフニスの言葉にライヒハートは動きを止め、身体を離す。


「私ばっかり気持ちよくなってる……」


「俺は構わないんだが……」


「一緒に気持ち良いことしなきゃ、ダメ」


ハゥフニスはそう言うと、彼の手を取って自らの秘部に導く。

そこは既に濡れそぼっており、彼女の興奮を示していた。


「分かったよ……」


ライヒハートの言葉に微笑むと、彼女は彼の陰茎に触れる。

既に硬さを持ったそれを優しくヒレで包み、上下に動かす。

同時にライヒハートも秘部へ指を入れ、ハゥフニスの中を搔き回していく。


「ライヒ、気持ちいい……?」


「おう、気持ちいいぜ」


そのまましばらくお互いを愛撫し続け、先に彼女の手が止まる。


「はぁ……んっ……ライヒ、そろそろ……」


ハゥフニスは潤んだ目でライヒハートを見つめ、口を開く。


「今日はどうする?」


「えっとね、私が動くから座ってて」


「あいよ」


ハゥフニスは膝立ちして座ったライヒハートの陰茎を自らの秘部にあてがうとそのまま腰を落とし、ゆっくりと挿入していく。


「んっ……全部入った……」


自分の中に彼を収めきり、ハゥフニスは息を吐く。


「動くね……」


「無理すんなよ」


ライヒハートの言葉に頷くと彼女は彼の肩に両手を置き、ゆっくりと腰を上下に動かし始めた。


「あっ……んっ……」


腰の動きが徐々に速くなり、肌のぶつかり合う音と荒くなる2人の息が部屋に響く。

彼女の中は熱くうねり、ライヒハートのそれを刺激する。


「はっ……あ……ん……!」


蕩けた表情で腰を振り続けるハゥフニス。


「んっ……ライヒっ……!」


限界が近いのか、ハゥフニスは切なげな声を上げる。


「俺もそろそろ……!」


それに応えるようにライヒハートはハゥフニスの腰を掴むと、下から激しく突き上げた。


「やぁっ、だめっ♡イッちゃう……!」


その衝撃に彼女は身体を仰け反らせ絶頂する。

それと同時に膣内が収縮し、彼の陰茎を締め付ける。それに呼応するようにライヒハートも射精した。


「ハゥフニス、俺も……!」


陰茎が力強く脈打ち、ハゥフニスの中を白く染め上げる。

それを感じながら彼女はぐりぐりと尻を押し付ける。


「ライヒの、出てる……」


「今出してんだから刺激すんな……」


ライヒハートは困ったような笑みを浮かべ、ハゥフニスの頭を撫でる。


「ライヒ、愛してる……」


「ああ、俺も愛してるぜ」


「ね、このまま寝たい……だめ?」


「お前なぁ、前もそうだっただろ」


「だって……」


ハゥフニスは頰を膨らませる。



「仕方ねぇなぁ、ほら」


「ありがとう、ライヒハート」


2人は互いに抱き合いながらベッドに倒れ込むと眠りについた。



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