『恋する2人』

『恋する2人』


ルフィはウタからデートに誘われたので目的地の島へ向かっていた。

後ろでは仲間達がニヤニヤとしていてルフィは首を傾げつつも久しぶりにウタに会える事が嬉しかった。


〇〇〇

「ルフィ〜!!」

「ウタ〜!!」

島に着くと先に赤髪海賊団の面々とウタが待っていてルフィは堪らず飛び出てウタと対面した。お互いに笑い合っているとシャンクスがやってきた。

「ルフィ、今日はウタを頼むぞ」

「おう、任せろ!!」

「もう、シャンクスったら」

「良いか・・・くれぐれも一線は超えるなよ?」

「「???」」

「つまり・・・」

シャンクスはウタがルフィに傷物にされないように何となしに言うがルフィは何を言ってるか分からず、ウタも首を傾げていた。

シャンクスは通じないと知ると更に踏み込んだ発言をしようとしたが出来なかった。

「がっ!?」

「よし、お頭はどうも昨日の二日酔いがキツイみてぇだ・・・寝かしておく。ウタもルフィも羽目を外しすぎるなよ」

「「はーい!」」

なぜならベックマンが良からぬことを言いそうになったシャンクスの首を絞め落としたからだ。赤髪海賊団の面々はベックマンに対してグッジョブと親指を立てていた。

「ルフィ、お小遣い持った?」

「持ったぞナミ!」

「ウタ、ちゃんと財布を持ったか?」

「持ってるよ〜」

ルフィとウタはお互いの船の皆にそう言って街へ2人だけで向かった。その後ろ姿は完全に幼少の子供のような感じだった。



〇〇〇

ウタはルフィと一緒に街を歩いていた。服屋で服を見てみたり、ご飯を食べたりと2人は楽しんでいるとウタはブラブラとなっていたルフィの手を思わず掴んだ。

「ん?どうしたんだウタ?」

「えっ!?いや・・・その・・・て、手を繋ごうよ!!昔みたいに!!」

顔を真っ赤にして言うウタにルフィはその提案を受け入れて握った。

そのまま色々と回っていくとルフィはウタの手が熱いのを感じ取ってまさか熱じゃないかとウタの顔を見ると頬を染めつつも楽しんでいる笑顔を見た。

「ル、ルフィ・・・じろじろ見ないでぇ」

「わ、わりぃ」

ウタはじろじろと見てきたルフィにそう言うとルフィもすぐに見るのを止めた。そしてお互いに相手の顔や様子は見ないがより強く手を握っていると花屋が見えた。

「お花屋さんだ」

「見ていくか?」

「うん!」

2人は花屋に足を向けて花を見始めた。ルフィは花には興味がなく、食えるのか食えないのかぐらいしか考えてないが手を繋いでるウタの顔は笑っていてそれを見るとルフィも嬉しくなった。

「チューリップだ・・・すみません!!これ下さい!」

「はい、今行きます!」

ウタは店に並んでいたチューリップを見ると一輪それを買った。ルフィはウタが楽しんでる事に同じように喜んだ。




〇〇〇

2人はそのまま夕方になるまでデートしていると船の方へ歩き始めて、港まで来た。

繋いでいた手を離して向き合う2人。また暫くの間、お別れだった。

「じゃあなウタ・・・元気でいろよ」

「ルフィもね・・・ねぇ、これルフィにプレゼント!」

ウタはそう言うと先程買った一輪のチューリップをルフィに渡してきた。

「これ、ウタが買ったやつだろ?」

「そう、ルフィに合うと思ってね!貰ってくれないの?」

「くれるってんなら貰う!!ししし、大事にするからな」

ルフィはウタからチューリップを貰った。ウタは感激のあまりルフィに抱きついた。

ルフィは突然の事に固まってると我に返ったウタがルフィから離れて顔を真っ赤にさせていた。

「ま、またね!!」

「あ、あぁ・・・」

2人はそんな風にして分かれてそれぞれの船に戻った。

ルフィは花好きのロビンに一輪挿しを貰ってチューリップを見ているとロビンが微笑みながら聞きに来た。

「ルフィ・・・実は花には種類と本数によって色んな意味があるの知ってた?」

ロビンはルフィにそう聞いた。そんなことは初耳であるルフィは首を横に振るとロビンは優しく教えてくれた。

「チューリップで一輪は『あなたは運命の人』って意味よ」

「なっ!?」

ロビンにそう教えてもらったルフィは驚いた様子で一輪挿しをマジマジと見ていた。ロビンはルフィの行動に愛おしさを感じてるとウソップがやってきた。

「おいおい、ルフィ。どうしたんだ?まさかウタからハグ加えて花をプレゼントされて照れてんのか?」

ウソップは少し戯けながらルフィに聞いた。

「て、照れてねぇ!!」

ウソップ、そして近くにいたロビンはそう言うルフィに驚いた。何故なら顔が真っ赤になっていたからだ。

「あ、熱い〜・・・チョッ・・・チョッパー!!」

ルフィは自分の顔に熱が籠もってる事に戸惑っていたのかチューリップを持ったままチョッパーの所へ行った。

ロビンとウソップはその後ろ姿を見て微笑みあった。



〇〇〇

「う、うわぁぁぁぁ〜〜!!ル、ルフィとハグしちゃったよ〜!!熱い〜、ホ、ホンゴウさーん!!」

一方、ウタも自分がルフィにハグした事で顔が真っ赤になって熱かったのでホンゴウに見てもらいに行った。

そしてそんな風にゆっくりと進展していってそうなルフィとウタの関係にシャンクスは涙を流していた。



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