怪文書※地雷注意
体が機械で出来た巨大な蛇な蛇が砂原に崩れ落ちる。
「これでこのちんちくりんミニマムボディーともオサラバだ!待ってろボクの愛しのボディー!!」
赤髪の失踪しいたアビドス生徒、瀬戸ミガリ……の身体に入り込んでしまったデカグラマトン第三の預言者ビナーは、倒れた自信の本来の身体に元に走り寄っていく。
「……ミガリ」
「本当に返ってくるよね……」
走り去るビナーを背と、倒れている巨大な機械の蛇をホシノとユメは心配そうに、どこか警戒の念を込めて眺めている。
暫く蛇の体に手を当てていたミガリは、ふらりと体勢を崩し砂の上に体を倒してまう。
倒れたミガリの元へホシノとユメは駆け寄り、その後をアビドスの下級生と私が続く。
「…………えっと、ただいま」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!ミガリちゃん、ミガリちゃあん!!!!」
喜色の含まれたユメの泣き声が響き渡る。その声の中から微かに、聞こえたミガリの物も聞こえてくる。どうやら上手くいき無事元に戻ったようだ。
“……上手くいってよかったわ”
「ん、先輩達嬉しそう」
わんわん泣く抱き付く二人と困ったような笑みを浮かべる少女。
昔、妹達と三人で似たようなことを思い出してしまうため、視線を別の方向に向ける。
“…………!”
よろよろとビナーが起き上がるのが見える。
また、襲いかかるのではないかと警戒するが、そんなこちらの思いとは裏腹にビナーは一瞥もくれず弱った体で遠くへ行こうとした。
しかし、ほんの僅か離れた途端急に体が光だした。
“(自爆……!……?)”
爆発するのかと思い警戒の念を強めたが、そんなことはなく、光が消えるとビナーのいた所には可愛らしい女の子がいた。
「………は?…………は?????」
「おっ、ウチがおる……」
どうやらビナーは女の子になったようだ。
“(ドバッファローみたいなモノなのかしら……?)”
ワアワア、キャアキャアと言い合っている彼女達の元へ近づく。
私が近づいてくるのに気付き、ミガリはこちらに視線を向ける。
“……こんにちは、初めまして”
「アンタは……?」
“連邦捜査部S.C.H.A.L.E担当顧問の瀬戸天音です”
「あー……えっと、初めまして。二人から聞いてると思いますけど、瀬戸ミガリ言います。色々助けて頂いたみたいで、おおきに」
「苗字が同じやなんて、奇遇やね」