性知識皆無目隠しウタ
ss「う~っ…!んん~っ…!」
「………」
「動けっ…!んっ…!ふんっ……!」
「………」
ウタとルフィは部屋で二人腕相撲をしていた。
12年前にも行った勝負。当時は二人とも子供だったため力の差は対してなかったが、今は違う。
ましてやルフィは四皇と呼ばれるほどの力の持ち主で、ウタが両手を使ってもルフィの右腕はビクともしなかった。
しかし心は別だった。
どうにかして対戦相手の右手を動かそうと体をくねらせるウタだったが、ゆさゆさと動く尻や胸、力を入れてる時の喘ぎ声などはルフィの心を揺れ動かしていた。
流されぬよう右手を倒さないことに全神経を注ぐ。
「(っ!そうだ!)……あ!ルフィ見て!あんなところに山盛りのお肉が!」
「え!?どこだ!?」ビターン!
「ぎゃあああ!?振り向きながら力入れるなー!」
「あ、わりぃ。痛かったか?」
気を紛らわせる物の存在に嬉々として反応したが、ただのウタの作戦?だった。
咄嗟に力が入りウタの右手の甲は完全に地面に着いた。
「平気だけど、うぅぅ~~余所見したところ狙ったのにな~」
「もう腕相撲なんかじゃ負けねぇぞ!」
「昔は勝ってたのに~!くやし~!」
「……っ!おいウタ、あんまり足上げるとその……」
「なに?」
ウタが激しく足をじたばたと動かす度に短いスカートの奥がちらちらと見え隠れしていた。
その仕草が男の心をドギマギさせる。
「み、見えちまうだろ……スカートの中……」
「ん?パンツ?ルフィ、私のパンツが見たいの?」
「い、いや、別にそういうわけじゃ……」
ウタは首を傾げながら立ち上がりスカートの端に手をかけると──
「いいよ!はい!」
「……!??」
そのまま自身でスカートを臍が見える位置まで捲り上げた。
突然の行動に心臓が止まりかけた。
「いつもは白いパンツ履いてるけど、今日は薄いピンクだよ~!かわいいでしょ~?」
下着を見せつけるウタの表情は恥じらう様子は無く、どこか自慢気な顔をしていた。
これまで数多くの無自覚攻撃に耐えてきた屈強な精神もついにひびが入る。
「…………なぁウタ」
「な~に?」
「今から少し、おれの言うこと聞いてくれるか?」
「え?……う~ん」
腕組みをしてしばらく唸るウタだったが腰に手を当てて答える。
「まぁ腕相撲負けちゃったしね。いいよ」
「じゃ、じゃあ……これしてくれ」
「ん?なにこれ目隠し?何で?」
ウタにアイマスクを手渡した。
これから自分の行為の一部始終は何も見ないでいてほしい。
せめてもの苦肉の策であるが、当然ウタは疑問に思う。
ルフィも別の方に思考が持っていかれ言い訳を何も考えていなかったため、思いついた即興の言い訳で誤魔化す。
「あ……その……ウタは目隠ししててもかわいいからだ」
「え?//か、かわいいだなんて…//そんな…//急に変なこと言わないでよ~//」
「ウ、ウタはいつだってかわいいぞ」
「もう~//そんなに褒めても何も出ないぞ~?//しょうがないからしてあげる♡」
照れくさそうにもじもじするウタ。
ルフィの「かわいい」の一言で随分上機嫌になったウタはウキウキしながら目隠しをする。
ウタが目隠ししたのを確認すると、ズボンと下着をずり降ろす。
(すまねぇウタ……お前を気付つけないためにも、こうするしか……)
そしてなるべく部屋が汚れないようタオルや雑巾を用意する。
「目隠ししたよ~。」
ナニモミエナイーと言ってる幼馴染の前で隆起した下半身を露出させる。
既にこの時点で取り返しのつかない事をしてしまいそうな衝動に駆られる。
心臓が異常なBPMで動いて胸が苦しい。
起きている現実に頭がおかしくなりそうだった。
「で、何すればいいの?」
「と、とりあえず……またパンツ見せて……ほしい……」
「は~い♪」
「…………っ!」
ルフィの提案に一切躊躇うことなく再び短いスカートをぺらんと捲り上げるウタ。
目に映る先ほどと同じ光景。
「ルフィもこのパンツ好き?」
「あ、あぁ似合ってる……」
「えへ~//」
スカートをヒラヒラさせるウタ。
似合ってると言われたのが嬉しかったのか、その場でくるりと回って全体を見せつけるような仕草を取る。
「ハァ……ふぅ…………」
「もう少し濃いピンクとかも履いてみようかな~。水色とかもありかな~」
「ハァ……ハァ……じゃあ今度は、手と膝着いて後ろ向いてくれ」
「え~っと、こう?」
ウタはルフィの指示に従い手と膝をつき四つん這いになる。
突き出された桃尻に下着が若干食い込んでいるが、本人は気にしていないのか直すつもりはないらしい。
「そう……そんな感じ──」
「こう?」
「……っ!??」
四つん這いになったウタはあろうことかその豊満な尻をふりふりと振り始めた。
淫靡に振られる尻は傍から見れば行為を誘っているものとしか見えないだろう。
ルフィは思い出す。自分の目の前にいる女性がこれまで自身の劣情をどれほど逆撫でしてきたか。
そして今一度思い知った。無自覚で尻を振るような性欲を搔き立てるモンスターであることを。
「この格好なんかワンちゃんみたいだね。わんわん~♪尻尾ふりふり~♪」
「あ、あぁ……」
「尻尾ふりふり~♪お尻ふりふり~♪」
「(とりあえず…!とりあえず一回…!)うっ……ふぅ………ふぅ………」
豊満なボディが行う幼い仕草に我慢の限界を迎え、溜まっていたものが勢いよく外へと放出された。
ようやく発散出来た快感に思わず声が漏れる。
「ルフィ?どうしたの?」
「な、なんでもない………(ダメだ……一回じゃ全然治まらねぇ…)」
案の定ルフィのそれは大きく健在だった。
ウタへの要求は次第にエスカレートしていく。
「ウタ……その……」
「ん~?」
「ふ、服脱いでくんねぇか……?」
「服脱げばいいの?わかった~」
「ふぅ……ふぅ……」
深呼吸をし無自覚なウタを傷つけないよう自我を保つことに努める。
だが、ウタが次にとる行動に肝を冷やすこととなる。
「じゃあ一旦目隠し外して──」
「わあ待て待て待て!!」
「ど、どうしたの…?」
目隠しに手をかけたウタを慌てて制止する。
いくら知識がないとはいえ今の自分の状態を見られるわけにはいかない。
「あぁ、わりぃ…目隠しはその……できれば最後まで外さねぇでくれるか?」
「?…なんで?」
「なんでもだ。た、頼む……」
「………もしかしてルフィ」
「……っ!」
ウタの声のトーンが一段低くなった。
流石に怪しまれたか。生唾を飲み込み必死に言い訳を頭の中で巡らせる。
「これって何かの特訓!?」
「へ……?」
声色を上げ拳をぐっと握りしめるウタ。
目隠しをしていてもその目はきらきらと輝いてるような気がした。
思わぬ発言に力ない返事が出てしまったが──
「ま、まぁそんな感じだ…………」
「やっぱり!よ~し!何かわからないけど頑張るぞ~!」
一先ず誤魔化せたことにほっと溜息を吐く。
リボンを解きボタンを外して「んしょっ」と服を脱ぎ始めるウタ。
太ももが見え、薄いピンク色の下着が見え、臍が見え、"ブラジャーが見えることは無く"ウタは首元に引っかかった服を脱ぎきると空気が抜けたような声を漏らした。
「ぷはぁ!」
「おいウタ……ブラは……?」
ウタはブラジャーを身に着けていなかった。
豊満でたわわな乳房が、重力に負けじとピンと張っている。
淡いピンク色の先端はぷりっと出っ張って、まるで蝶を呼びよせる花の蜜が如く吸い付きたくなる衝動を掻き立てる。
乳房の持ち主が両手で下からぐいっとぶら下がってるそれを持ち上げる。
「あ~これ?何か最近ブラがきつくなってきちゃったんだよね~。だから最近してないよ」
「そ、そうか………パンケーキの食いすぎじゃねぇか?」
「なっ!?失礼だなー!パンツとかいつもの服はきつくないもん!だから別に!ふ、太ったわけじゃないし!」
気を紛らわすようあえてデリカシーのない発言をしたが、結果的には逆効果だった。
怒って激しく体を動かすウタに合わせて、支えられていない胸もゆさゆさと揺れる。
その光景は。雄にとっては余りに刺激が強いもので。
「ぐっ……!?わ、わりぃわりぃ………うぅっ……」
「?……ルフィ大丈夫?」
下半身に電流のような衝撃が走り、鉄のように硬化し反りあがっていた。
苦しそうな声を聞いてウタが心配するように手を膝について前屈みになると、それに合わせて二つの果実もぶらんと垂れて下を向く。
ピンと伸びた両腕にぎゅっと挟まれた胸が、普段見る事のない谷間をこれでもかと言わんばかりに強調する。
「へ、平気だ……そ、それよりウタ…その、その場で飛んでみてくれ……」
「飛ぶ?ジャンプすればいいの?」
軽くぴょんと跳ね上がり両足が地面から離れ一瞬宙に浮き、やがて着地と同時に胸の塊がぶるるんと揺れ動く。
その揺れ具合が弾力と柔らかさを物語る。
「そんな感じで……続けてくれ…………ハァ……ハァ……」
「ピョンピョ~ン♪」
治めることに必死なルフィを余所にウタはどこか楽しそうに飛び跳ねる。
その場で跳ねる度に激しく揺れる二つの物体。
足から響く着地音が、その物体が揺れるときの効果音のように聞こえてきた時、体の奥底から二回目の快楽が押し寄せてきた。
「うぐっ……うぅ……出る……!」
「出る?何が?」
「うっ……ハァ……ハァ……な、何でもない……」
立て続けに二回も放出したためか、突発的な脱力感におそわれる。
(まだ治まる気配がねぇ……)
体から力が抜けるような感覚がするが、握りしめているモノだけは例外だった。
まるで自分の気力が一点に集まっているかのようだ。
「ルフィ息荒いよ?大丈夫?」
ウタは拳をぎゅっと握ったまま両肘を曲げて胸を寄せるようなポーズをしていた。
寄せられた胸によって出来た谷間が虚無を包み込んでいる。
あの間に挟まれたらどれ程気持ちの良い事だろうか。
そんな淫猥な考えが浮かぶが、ウタを傷つけてるわけにはいかないためすぐに頭の中から振り払った。
ウタ「ん、ぴょんぴょんしてたら食い込んできちゃった」
ウタは下着の食い込みを直していた。
引っ張られた布地が戻り、肌と接触した際の音が肉付きの良さを示す。
(ウタ……すまねぇ……)
「今度はその……パンツ脱いでくれ……」
「パンツ?パンツが欲しいの?」
「い、嫌なら全然──」
「いいよ!ちょっと待っててね~」
恥じらいや戸惑いなど一切なく、ウタはパンツに親指をかけシュルシュルと下へと下ろし、片足ずつ上げて拾い上げた。
目の前の女性はついに首から下に何も身に着けていない姿になった。
くしゃっと握られた下着が差し出される。
「はい!パンツ!」
「っ……ごめんな……ほんとにごめん」
「いいよそんなに謝らないでも。あ!でもちゃんと返してよね?」
「あぁわかってる」
受け取ったパンツは熱がほんのりと温かく残っていた。
先程まで局部を守っていた布生地は、違う局部を包み込んだ。
程よく温められたそれは想像以上に気持ちのいい快感を生み出した。
これ以上ない罪悪感と背徳感が襲うが、返ってそれらが扱く腕を加速させていた。
「ん~、パンツ履いてないとお股がスース―して変な感じする~」
剥き出しになった局部が否が応でも目を引く。
膨らんだバスト、大きく張ったヒップ、スラっと長く健康的な太もも。
それでいてウエストは上下の膨らみを繋いでいるとは思えないほど細く引き締められており、その極端なスタイルが劣情を掻き立てる。
「んげっ、もしかしてお尻ちょっとおっきくなってる?やっぱりちょっと食べすぎかな…?」
身体の持ち主は自分が目の前の男の慰み物なってることは露知らず、無防備に体をくねくねと動かしている。
そして体を捻った際に目隠ししていたのが原因か、足を引っかけて「うわっ!」っと声と同時にドシンと尻もちをついてしまった。
「いったたた~!」
「おいウタ!だいじょ──」
ルフィの目はある一点に釘付けとなった。
尻もちをついたウタの姿勢は、膝を立てたまま足を開き両掌を地面について体重をかけるような姿勢を取っていた。
M字に開脚された足。その中心。眼球が飛び出しそうなくらいに目を見開く。
ほんの数メートル先、毛で隠れてすらいない真っ新で純真な女性器が丸見えになっていた。
恐らく風呂で体を洗う時以外は触れられたことすらないであろう秘部は、穢れのない綺麗な色をしていた。
その気になればこのまま押し倒して無理矢理なんてこともできる。
が、超えてはいけない一線を前にぎりぎりで踏みとどまり、ギュッと目を瞑って堪える。
「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ…」
「ルフィほんとに大丈夫?一回チョッパーに診てもらった方がいいんじゃ?」
「大丈夫だ……本当に……大丈夫………もうすぐ……もうすぐイくから……うっ……!」
「いく?」
「うぐっ………!うぅっ………!」
「ルフィ何か今日変だよ?」
「ハァ……ハァ……そ、そんなことない。いつもと同じだ」
「そう……?」
三度発射される快感。桃色の布地に白いシミが生まれた。
量も濃さも全く衰える様子は無く、隆起しっぱなしのそれは未だに元気な状態のままだった。
が、流石にこの状況もそろそろ終わりにしなければいけない。
仲間の誰かに今の状況を目撃されるわけにはいかない。
そして何より、いくら自覚がないとはいえウタにこれ以上淫らな行為をさせるのは心苦しかった。
覚悟を決め、最も気持ちが昂る方法。
それでいて過去の経験に基づきなるべく彼女を傷つけない手段を取る。
(ウタすまねぇ……これで最後だから)
心の中でもう何度呟いたかもわからない謝罪。
じりじりと視界がふさがれてるウタに近づく。
罪悪感と背徳感に苛まれながらも、ついにその手は──
「わ!びっくりした!」
二つの果実の片方を鷲掴みにした。
「も~//急におっぱい触るなんてルフィのえっち~♡」
果実の主は多少身じろぎしたが特に抵抗することもなく、胸を触り続ける目の前の男を揶揄うような態度をし始めた。
いっそのこと抵抗してくれた方がやや強引な形で楽な道に進めたのかもしれない。
しかし彼女はむしろ自分が今されている行為を受け入れてくるのだ。
「私のおっぱいどう?柔らかい?」
「あぁ、すげぇ気持ちいい……」
指が力を入れる度に肉塊へと沈んでいき、ある程度の深さまで達すると今度は奥底から押し返すような感覚が伝わる。
全神経が指先に集中し、手の平全体が引力で引っ張られているかのようにウタの胸に密着して、離そうとしない。
まるで自分の身体が、手が、本能が掴んでる物を離したくないと叫んでるように。
柔らかくて…
柔らかくて……
柔らかくて………
それでいてしっかりとした弾力もあって。
そしてなによりとても温かい。
「えへへ~//ルフィに揉まれてると…//ん…♡私もなんか気持ちよくなってきちゃうよ//」
「ハァ……ハァ……」
「んん……♡はぁ…♡なんかこれ…いいね//悪い事しちゃってるみたい…//」
無自覚な台詞、喘ぎ声、仕草。その一つ一つが劣情を煽る。
自身のそれを慰める手はここに来て最高潮を迎えていた。
胸を揉む指先から伝わるは今までにない快感と感触。
そこから来る刺激で脳が未知の成分を分泌しそれが脳内に充満していく。
最早理性や倫理観などとうに消し飛び、ただひたすらに自分の欲を満たすことで精一杯だった。
思わず手に力が入り、掴まれてる物をは力強く揉みつぶされぐにゅっと変形する。
「んあぁっ…♡」
「……っ!わ、わりぃ!痛かったか…?」
「う、ううん。ちょっとビックリしちゃっただけ。気にせず触ってていいよ♡」
あれだけ力が入れば痛みも少しはあったであろうに、ウタは変わらず嫌がるようなそぶりを微塵も見せることはなかった。
我慢してるのか本当に痛くなかったのか。
もし前者なら自分はまた彼女に痛い思いをさせてしまうかもしれない。
そうしないためには、自分の下半身の昂りを何としても早く治めるしかなかった。
そして四度目の迫りくる
(これで最後……これで最後だ……)
体の奥底から昇り体外へと放出されたそれは、最後の最後で一番の快感が押し寄せてきた。
突如全身から精気が抜け落ちた感覚に陥り、足が生まれたての小鹿のように震える。
あまりの衝撃に危うく腰が抜け倒れそうになったが、手元にある"掴んでいた柔らかくて大きい物"のおかげで何とか踏ん張ることができた。
「わっ!おっぱいぎゅ~ってされちゃってる//」
「ふぅ………はぁ……」
呼吸を整え落ち着きを取り戻し、乳房を名残惜しそうに掴みっぱなしにしてる手を離した。
「ん?おっぱいもういいの?」
「あ、あぁもう大丈夫だ。あと、もう服着ていいぞ」
「は~い。えーっと、服どこかな?どこかな?……あ、ブラ見っけ」
足元を手探りで服を探すウタを余所に自分の様子を確認する。
満足したのか、疲れ果てたように萎れていた。
「……それよりルフィ。何かさっきから変な臭いしない?」
「!?」
「なんだろうこの臭い。サンジさんが何か作ってるのかな?でも嗅いだことない臭いだし……」
「ウ、ウタ。気にしなくていいぞ。何も気にすんな」
「え?う、うん」
ウタの発言に肝を冷やしたが、臭いの正体を知らないことはわかりきっていたので強気で言いくるめて誤魔化す。
体が鉛のように重く感じるが、ウタが服を着終わる前に後始末をしなくてはいけない。
ウタが普段着を着ている間に大量に射出された物を受け止めた雑巾を処理する。
もちろんずっと握りしめていたウタの下着もである。
「ルフィ。もう目隠し取っていい?」
「も、もう少しだけ待ってくれ」
「そういえばこれって何の特訓だったの?」
「い、いつか話す……いつか……(よし、もう大丈夫だな)……ウタわりぃな、もう目隠し外していいぞ」
「わ!お部屋眩しい~!ずっと目隠ししてたせいかな?」
目を激しくパチパチさせるウタにルフィはクローゼットの引き出しから女性ものの下着を取り出す。
「それとこれ……パンツは新しいの履いてくれ」
「え?なんで?」
「いや、その……ちょっと汚れちまって……」
「えー!?ちゃんと返してって言ったのに~!」
「す、すまねぇ……ちゃんと洗って返すから」
「むー!」
ウタは先程まで履いていた下着が気に入っていたのか、頬を膨らませご立腹な様子。
これが食べ物のソースなどの汚れなら笑い話にしてたものだが、今回ばかりはそうもいかない。
後ろめたい気持ちに思わず頭が下がる。
「それと、今日の事は誰にも言わないでくれるか?二人だけの秘密にしててくれ」
「え?なんで?」
「頼む!」
「え~っと……う~ん、わかった。ルフィがそういうなら…」
「すまねぇ、ありがとう」
申し出の意図が解らず首を傾げるが、珍しく頭を下げる幼馴染の様子に渋々承諾したウタは──
「あ!でもその代わりに~……」
「?」
口角を吊り上げ目をじっと細めてじりじりとルフィに近づくウタ。
まるでその表情は悪戯を思いついた子供の様で。
「思いっきりぎゅう~ってして!」
「おわっ!?」
「えへ~//ルフィもほら!ぎゅう~ってして!ぎゅう~!」
「お、おう………」
両手を広げて思い切り抱き着いてくるウタにルフィは渋々背中に手を回して抱き寄せる。
先程まで自慰の対象にしていた人物と抱きしめ合う事になり、ルフィは何とも言えない気持ちになっていた。
「えへへ~//ルフィってやっぱりあったかいね//こうしてるとすっごく落ち着く…」
ウタにとっては自身が知ってる中でこれが最も愛情を表現する方法なのだろう。
ウタはこれまで何度もハグを要求してきたが、キスを迫ったことは一度も無かった。
キスをすれば子供ができると思っているのか、キスはまだしたい段階ではないのか、それとも…そもそもキスという行為そのものを知らないのか。
本人に直接聞く勇気はなかった。
「ずっとずーっとこうしていられたらいいな~!私今すっごい幸せ//」
(……いつまでこれが続くんだ?)
(……いつまで俺は耐えられるんだ?)
様々な疲労がどっと押し寄せ、その日は食事を終えると朝まで熟睡だった。
普段抑えられていた欲を解放できたからか、その日の目覚めはとても心地良いものだった。
なお、その隣で寝ていたウタ(裸)に理性を吹き飛ばされかけたのはまた別のお話。