御披露目、大看板

御披露目、大看板

ここだけゾロがルナーリア族Part2の145

※閲覧注意

※【ここだけゾロがルナーリア族】のスレより

※ゾローリアの更にIFネタ

※ファンタジスタした幼少ゾロがキングに拾われ百獣海賊団所属√

※幼少ゾロはくいなと約束する前

※くいな生存&麦わらの一味√

※CPはゾロ×日和

※IFネタの派生⇒百獣√

※キャラエミュが微妙

※文才なしの駄文

※捏造設定あり

※それでも良い方のみ、お読み下さい









「嘘だろ!?」

驚く船員達の声が響く。

「何でこんな所に百獣海賊団がッ!!」

そうだ、ここは偉大なる航路だが新世界じゃない。

「クソッ!」

船員が破れかぶれになり百獣海賊団へと突撃しようとする。

しかし、違和感が…そうか!!

「いや、待てッ!何で、何で囲うだけで襲って来ない?!」

そうだ、百獣海賊団の奴等は我等を遠巻きで囲うだけで、手を出して来ない。

「…本当だ」

船員達にも困惑が広がる。

「何が…」

…まるで、軍隊のような…。

「……囲い終わりました!!」

そんな風に奴等は誰かに報告をしている。

「…ご苦労、手は出すな」

奥から出て来たのは、ワノ国の着物と袴とかいう真っ黒な服を着ていた。

そして、目深にマントのフードを被っていて、口元もフェイスベールで見えにくい…声からしたら随分と若造といえる様な男だった。

「御意」

百獣海賊団の奴等は文句の1つも無く、その男に従っていた。

「テメェ、誰だ?!」

百獣海賊団の奴だとは思うが、何者かわからずに誰何する。

「…この中に、強い者はいるか?」

オレの誰何には答えずに、男は逆に質問してくる。

「答えろ!!」

それに苛立ち、強く言うと。

「はぁ…聞いたのは良いが、強い者はいなさそうだな」

男は溜息をつき、信じられない事を口にした。

「なん、だと…?」

思わず固まってしまう。

今、この男は何と言った?

「まぁ、今日はカイドウさんの命をこなす事が重要だしな」

まるで何とも無いような口調に、オレも、船員達も殺気立つ。

「お前等!殺るぞ!!」

オレは億超えの賞金首で、船員にも数千万の賞金首が幾人もいるのに…それなのに、強い者がいないだと!?

「…一刀で良いか」

男は右腰に差していた二振りの刀の内、一振りを抜いた。




通報を受けて現場に行くと、そこは地獄のような有り様だった。

多くの人間が折り重なる様に赤く染まる大地に伏し、手足や内臓などが大量の血液と共に飛び散っている。

「なっ…これは……」

そんな光景に周りの同僚達と絶句していると、死体の向こう側から声をかけられる。

「…随分と遅かったな、海兵共」

まるで煽るような物言いの、顔が判らない男。

血に染まっている刀を手にした、その男の後ろには何人もの人間達が立っていて…。

その様がまるで、我等海軍の将校とその部下の姿に重なって。

「貴様かぁ!この惨状を作り出したのは!!」

隣の正義感の強い同僚が声を荒げる。

その声に、正気に戻る。

そうだ…こいつ等は殺人の犯人達だ。

「惨状、惨状なぁ…知らないのか?この塵芥共も海賊だ。それも、億超えの」

僅かに透けて見えるフェイスベールの向こうで、男はまるで魔獣の様な笑みを浮かべる。

男の言葉に息を詰める。

「…っ!!」

何も言えない自分とは違い、同僚はまた声を張り上げた。

「貴様っ!!何者だ!!」

その言葉に、男の後ろに立っていた人間が声を上げる。

「この方はッ!…我等が百獣海賊団の4つ目の災害!!“戦災”のワイルド様だ!!!口を慎め!!」

慕っている上司を貶された様な、不快感を露わにするその言葉を聞いて、一瞬何を言われたのか理解したくなかった。

「…ま、さか…大看板なのか?!」

同僚の言葉には先程までの勢いはなくて。

「大看板は3人では!??」

つい、そんな言葉が自分の口からこぼれる。

「つい先日、正式に任命されたばかりなもんで」

自分の呟きが聞こえたのか、肩を竦める様に男は言った。

「そん、な…バカな」

誰の口から出たのかは判らないが、その場に来ていた全ての同僚達が思う言葉が聞こえる。

「改めて…おれは、百獣海賊団の大看板が一人“ワイルド”だ。よろしくするつもりはないが…まぁ、そういうことだ」

ニヤリと笑う男の顔がフードの下に僅かだが見えた。

まるで冬に輝く鈍色の月の様な、鋭い目をしていて…。

 ブワッ

何かが広がる様な感覚を感じたところで、、、、





弱すぎるな。

刀についた血を払い鞘に戻しながら、覇王色の覇気によって気絶している海兵共を見下ろす。

世界政府の狗共だから、どうでもいいが。

何事も無かったかのように後ろに控えている、カイドウさんがおれにくれた〝侍達〟を見て、口を開く。

「カイドウさんの命は済んだ。帰還する」

「御意!!」

即座に帰還の準備をしだす姿に1つ頷き、踵を返す。

早く帰って、カイドウさんとキングに報告しよう……ついでにクイーンのバカとズッコケジャックにも。

数日も経たずに、どの海にも広がると。




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WANTED


百獣海賊団

 大看板


“戦災”WILD


Β1,111,000,000−


DEAD OR ALIVE


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