後悔と理由
14夜ーーー
「ん……」
いつのまにか私は眠っていたらしい。
「私は…確か……!………ああ…!ごめんね……!………ルフィ……!」
休日の朝からの言い合い、そしてその後のことが鮮明に蘇ってくる。
「ルフィ……?どこ……?謝んないと……ルフィに……ひどいことさせちゃったんだから…」
ガチャ………
「あ……」
「………ウ、タ……起き、てたのか……」
「うん…今起きたよ…」
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2人並んでベッドに座る。
「ごめんね…ルフィ…」
「は…?」
「ルフィにあんな酷いことさせちゃって…」
「何言ってんだよ……謝るのはおれの方だろ!なんでウタが謝ろうとしてるんだよ!」
だってーーー
「私がルフィの前であんな演技をしなかったら、ルフィを誘わなかったら、あんな真似はしなかったでしょ…私のせいなんだよ…私が付き合ってもいないのに変なことをしちゃったから…」
「ちがう…ちがう…!ウタのせいなんかじゃない…」
「ごめんね…ル「だからよ!」ふぃ?」
「全部おれが悪いに決まってんだろ!演技をすることになったのだって、おれが更衣室覗きの容疑者にならなかったら、する必要もなかった!ウタからの誘いだって、そうだ。………頼むよウタ……謝んないでくれ………全部おれが悪いんだから……」
「じゃあさ…本当に悪いと思ってるんだったら、なんで女子更衣室を開けようとしたのか…教えて…」
「…………わかった」
ルフィが言うには、私をよく思っていない女子たちと〇〇くんたちが女子更衣室にカメラを仕掛けようとしている話が聞こえたと言う。その標的はもちろん私であることも……。
それをなんとか止めようと話しかけたところに、〇〇くんから…ルフィが女子更衣室に入り、そこの写真を撮ってくるのなら、やめてやると言われたらしい。
その話の翌日、放課後に実行しようと思っていると、なぜか、女子更衣室の扉に手をかけるルフィらしき男の写真が学校にばら撒かれていたという。
その後は、〇〇くんを筆頭に盗撮をしようとした男女が、ルフィを責め、自分達の目的が達成できた後に、盗撮犯の濡れ衣を着せようとしたのだろう。
なぜすぐにそんな捏造写真をばら撒いたのかはわからないが、おそらく、ルフィの祖父が関係しているのだろう。ガープさんは警察の英雄だ。その人が出てきたら困るから、お粗末な捏造をしたのだろう。
「さいっっっていね…そいつら………というかなんで話してくれなかったの?」
「…………ウタが怖がるかと思って……」
「はぁ!?」
「そういう対象にされてるって知ったら、怖いんじゃないかと思って、なんとかウタに知られないようにがんばっだんだけど、げっぎょくおれがウ゛ダをぎずづけちまった…!」
泣きじゃくるルフィ。
「そんなに泣かないで…ルフィ……あんたは私を助けようとしてくれたんでしょ…?それだけで私は嬉しいよ…」
「でも゛!お゛れ!けっぎょくがまんでぎなくで!ウタを……!グス……」
「あれは私の責任でもあるから…気にしないでいいよ…むしろ無理やりだったけど、相手がルフィでよかったよ。」
それは心の底から思う。確かに痛くて怖くて……無理矢理されたけど…どうでもいい男とかにされるよりも大事な人に捧げられたのだから…その点は本当に良かった。
「さて!泣き止もうか!復讐の時間だよ!ルフィに濡れ衣を着せようとして、そして私を盗撮しようとした奴ら!絶対に許さない!」
メラメラと燃え上がる私。そこにルフィが、
「ズル…それは明日になったら解決するぞ……だから話さなかったんだ。」
「え?」
明日は話し合いの場が設けられる日。そこで解決するとルフィは断言した。
なんでだろうと思いながらも、私たちは就寝のための準備をする。
軽く食事をして、一緒にお風呂に入り、今日は同じ布団に入る。
「本当にいいのか?」
「いいって言ってるでしょ…いい加減にしないと怒るよ!」
「わ、わかった…おやすみ…ウタ…」
「うん…おやすみ…ルフィ…」
そのまま同じベッドで眠りについた。
ルフィが離れないように抱きつきながら…