幸せの受け皿

幸せの受け皿

某一級呪術師



あー…俺が呪術師になった理由?

うーん…そんなに面白くないけど聞きたいなら



俺には年が離れたいとこがいた 名前は優恵 優恵さんって呼んでた

俺が生まれた時には高校生で可愛がってもらってた ちなみに俺の初恋


んで俺が7歳くらいの頃優恵さんは結婚することになった

お相手はエリート一家の長男で顔も年収も良く優しそうな人だった

結婚式に俺の家族もお呼ばれされて、慣れないスーツを着て行った

あの式はすごく印象に残ってる…なにせ最高の式だったからな

飯は美味しかったし出し物もすごく凝ってた覚えがある

みんな大盛り上がりだった

お相手の家族も人当たりのいい人ばかりで母に話しかけて来てくれたし、俺の面倒も見てもらっていた

まぁ…すごくいい人達だったよ…けど…




優恵さんの結婚相手の男の“ゆがみ”を指摘する勇気はなかったみたいだが




優恵さんの結婚相手は典型的な男尊女卑のクソDV野郎だった

お相手の家はエリート企業って言っただろ?

だからでかい家に4世帯くらい一緒に住んでた

その家の一部屋に鉄格子と拘束具を作って優恵さんを閉じ込め、毎日と言っていいほど殴っていたらしい 住んでいた家族は関与しないようにしていた


結婚式から…一年くらい経った夏休みに自由研究でお相手の家に一人で行ったんだ

母からあっちに連絡を入れて行ったから大丈夫だと思ったんだが…

どうやら当のDV野郎は俺が来ることを知らなかったらしい ちょうど殴ってる時に来たから焦ったんだろうな…

…当たりどころが悪かった…優恵さんはその時死んだ

俺はそんな事知らずに家に上がらせてもらって昼食を一緒に食べていた

素知らぬ顔でDV野郎が食卓に来たその時だった 何処からか爆発音のような音がしたんだ…みんな驚いて焦っていると…大型の呪霊が来たんだ 体が溶けているような見た目だったかな?


これがきっかけで俺は呪霊が見えるようになった

え?呪霊が来てからはどうなったかって?…分からないんだ記憶がないから

気絶していたんだろう 俺が意識を取り戻すとそこは病院だった

その後、「窓」が来てあの後どうなったのか話してもらった…

一家は全員死亡した…DV野郎だけは失血死 それ以外は食いちぎられて即死だ

あの呪霊は優恵さんが呪霊化したものだとも知った…恨んでたのかなあの野郎のことや見ないふりしていた家族を…

…なんで俺が「窓」から話を聞けたのか…それは俺がその時覚醒したんだ…術式にな

優恵さんは祓えなかったが生き残る事はできた…呪霊という存在を知った俺は

もう優恵さんみたいな呪霊が出ないようにしようと呪術師を目指したんだよ

実際には俺一人じゃどうしようもなくて…ただ呪霊を祓ってるだけだけどな…ハハ…


…話が長くなったな ラーメンでも奢ろうか?

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