『幕間 【閲注】ウタVSルフィファン!?』

『幕間 【閲注】ウタVSルフィファン!?』


ウタは動画配信をしてる。これはよく知られた事であり、ミライも同じように配信している。たまにマスト達が写ってしまう時があり、ごくたまに白い髪の角の生えた人も映る。そんな風にウタとミライがやってる中でルフィがメインに出た時が何回かあり、その中のちょっとした騒動の1回がこの話だ。



「ルフィと雑談?」

配信をやってる時に不意とファンの人に言われた。確かにルフィは世間では海賊王であり色々と言われてる。本人は全く気にしてないがミライが小さい時、ルフィと同じようなマナーの悪い食べ方をしていた時に喧嘩してそれを直す為に自分がルフィと同じように食べる荒療治をしたら自分やミライが人に笑われるのが嫌だと悟ったルフィと同じようにウタもルフィの世間一般の認識を何とかしたいと思っていた。完全には無理だがある程度くらいはと思った。まぁそれはミライの配信の時のお絵描き関係で少し改まってるしベルカントの人達もそんな偏見なんか持たずに付き合ってくれてる。

そんな中でウタは自分とルフィの雑談ならよりルフィの人となりが広まるかと思ってその案に乗ってみた。


◯◯◯

「皆お待たせ、ウタだよ~」

「ししし、今日はおれもいるぞ!」

『UTAだ〜!』『今日は海賊王もいるぞ』『この前言ってた雑談かな?』『わぁ、楽しみだ!』『ミライちゃんの配信に出てたけどUTAちゃんの配信に出るのって初めてだっけ?』『いや、何回か事故とかでならある』『けどこういう企画物って初めてだよね』『どんな話をするのか楽しみ!』

「フフフ、皆も驚いてるけど色々と頑張ろうねルフィ!」 

「おう!でも何するんだ??」

「う~ん、そうだ!私達が出会った頃の思い出でも話そう!私達いつも勝負してたね!」

「おう!」

2人はそのまま思い出話に花を咲かせ始めた。ファンの反応は様々だったが殆どが2人の思い出話を楽しく聞いていてこの配信は実に上手く行った。

だがここから少しだけ変わり始めた。

それはこの配信が終わって暫くした頃の事だった。

「皆お待たせ、ウタだよ~」

いつも通り配信を始めて皆がコメントとかを送っていく中でウタは首を傾げ始めた。

(なんかルフィへのコメントが多い?)

『UTAちゃん、ルフィ様は次はいつ出るの?』

(ルフィ・・・様?)

『声が聴きたい』『笑顔がみたい』『カッコいいよね』『確かに!』『笑顔がかわいい!』

(ルフィ様って・・・確かしらほしちゃんはそう呼んでるけどこれしらほしちゃんのコメントじゃないよね?)

ウタはルフィを様呼びしてる友達のしらほしを思い出したが明らかに彼女のコメントとは思えなかった。

(・・・まさか・・・これってルフィの女性ファン!?!?!?)

確かにルフィはカッコいいのは事実であり笑顔がかわいいのも事実。少しそれに誇らしげになりつつもまさかの存在が生まれた事にウタはどうしようかと思った。

『ルフィ様のASMRを聞いてみたい!』

(ルフィのASMR!?それは私だけの特権だよ!!)

ウタはそうすぐに反論してやろうかと思ったがコメント欄はワイワイと和やかに盛り上がっていた。ここで自分が怒気を込めて雰囲気を壊してギスギスしちゃうのもそれはそれで後々色々と後が引いたら大変だとウタは考えてしまうと反論の声が出にくくなった。どうしようかと暫く思ってると面白い妙案を思いついた。

「これなら・・・分かったよ!ルフィのASMRをやるよ生配信でね!!」

『キャ〜〜〜!!』『マジで!?』『ありがとう!!』『え!?UTAちゃん大丈夫?』『無理ならやらなくても大丈夫だよ』『そうだよ』

「フフフ、大丈夫!凄いのをやってあげるからね!!」

ウタはそう自身満々なドヤ顔を皆に向けて笑った。



◯◯◯

「皆お待たせ!ウタだよ〜!」

「ししし、皆久しぶりだなぁ!」

『キャ〜〜〜!』『ルフィ様〜〜〜!!』

色々とコメントが出てくる中でウタは黄色い声援を出してるルフィの女性ファン達のコメントを少し見た後でマイクを出した。

「今日はルフィのASMRを取るよ!その為にマイクも専用のを用意してきたからね!」

『UTAちゃんありがとう!!』

『マジでやるの!?』

『え!?でもUTAちゃんってだいぶ海賊王愛が強い方じゃ』

「おれ、よく分かってねぇんだけど何やるんだ?」

首を傾げるルフィにウタは微笑みつつ自分の耳にマイクを持ってきた。

「今日の配信はルフィが私の耳を舐めるだよ!」

『『『『『え?』』』』』

「え?そんなのやるのか??」

「うん!皆もそれを望んでるみたいだし、ルフィの耳舐めって気持ちいいもん!」

ウタはそうやると配信を見てる皆に対して舌を少し出してイタズラが見事に成功した子供のような誇らしげな笑顔を向けた。

『だ、騙された〜!!』『いや、そうだよな!!』『だよね〜!!』『そうだよねルフィ様はUTAちゃんの夫だもんね』『妾のルフィが〜!!そんな〜!!!』『で、でもまだ望みは・・・』

「(そんなの絶対にないよ)ルフィ、お願いがもう1個あるんだけど・・・」

「ん?なんだ??」

「それをやってる時に名前を呼んでくれないかな?ルフィの囁き声凄く心地よくて」

『完全に終わった〜!!』『え!?これから夫婦のイチャイチャを見るのか!?』『UTAちゃんにやられた〜!!』『妾の・・・』『あれ?コメントが途中で切れてる?』『そのコメント主は悲しみのあまり気絶しました』『どんだけだよ!?』

「それじゃ・・・きて・・・」

「おう・・・こうか?・・・ンチュ・・・レロ・・・ハム・・・ウタ、どうだ?」

「んんっ・・・良い感じ・・・もっと・・・思いっきり吸っても良いから・・・大きく聴こえるように・・・」

「分かった・・・レロ・・・チュ・・・チュルルルル・・・」

「はぁ♡・・・はぁ♡・・・良いよルフィ・・・」

「ハム・・・んんっ・・・ンムッ・・・」

「あっ♡そこ・・・良い♡」

大変2人で盛り上がってる中でコメント欄はお通夜状態に近かった。なんというかこの時の2人を見てたファン達の感情はこのコメントに集約された。

『なんか2人の情事を盗撮盗聴してる気分になって凄いいたたまれない・・・』



ー後日ー

【歌姫UTAと海賊王、生配信で情事を開始!?】

世界経済新聞で今回の事が記事になり非常にこの記事は大いに売れた。

「ママの馬鹿〜〜〜!!」

そして娘のミライの雷も落ちた。

(ふふっ、あれからルフィの女性ファンの声も落ち着いたし色々とこれから大変だと思うけどやって良かった〜!!)

「ちゃんと聞いてるのママ!?」

ウタはルフィに邪な事を企んでいた女性ファン達に勝った事に内心喜んでいた。




ー一方その頃、女ヶ島ではー

「蛇姫はまだ起きぬのか?」

「無理だよニョン婆、泡拭いて倒れてから3日経ったけどまだ魘されてる」

ニョン婆はセラにそう言われると溜息を吐きながらハンコックが気絶する羽目になった事が乗った新聞記事を見てまた溜息を吐いた。

「ミライの配信だけを見とけばよかったニョに全く・・・」

「ニョン婆、あれ気持ちいいの?」

「・・・セラにはまだ早すぎるから教えられニュ」

「えー!?」

ニョン婆は好奇心旺盛なセラの質問に答えつつもまだ早すぎるので絶対にマネしないように釘をさした。


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