布顚姫の撮影導入
【では、プロフィール紹介から】
✕✕✕よ
ん?なに?アダルトビデオだから本名は言ったらダメ?
それじゃあ改めて、布顚姫よ
職業は……言えないけど、この溢れ出る高貴なオーラを見ればそんじょそこらの女優とは比べ物にならないくらい凄い職業だとわかるでしょ?
【なるほど、今回の撮影の出演理由は?】
面白そうだからよ
お金に困ってるとか、なにか弱みを握られてるようには見えないでしょ?
単純に興味があったから、ね
【そうだったんですね、ところで貴女にパートナーはいらっしゃいますか?】
いるわよ
関係性は世間一般でいうと上司と部下に近いのかしら?
結婚を前提にお付き合いしてるわ
【それはそれは!その人とはどこまで?】
そりゃもうラブラブよ
ベットでもそれ以外でもヤりまくりの……って、こんなこと言わせないで頂戴
【ほうほう!その方との好きなプレイは?】
誘い受けってやつ?
むっつりで自分からは手が出せないヘタレを私が誘ってあげるの
恋人だから好きすればいいのに必死で我慢する彼の顔は最高よ
でも結局我慢できなくて襲い掛かっちゃうんだけど最後は頭抱えて「またやってしまった」みたいな顔しちゃうのよ
面白いでしょ?
【ありがとうございます!逆にその方の、物足りない所はありますか?】
まず積極性がないことね
私とエッチするの好きなことバレバレなのに自分は品行方正ですみたいな態度で逃げるのはどうかと思うわよ
自分に自信がないこともどうかと思うわ
私の彼氏なんだからもっとどっしりと構えてて欲しいんだけど
たまにはカッコいいところが見たいわね
【そうでしたか、ちなみに貴女の傍に身体自慢の男性を二名ほどお呼びしていますが、その不満…彼らで満たす事が出来ますか?】
やっぱりプロだからかしら?自信に満ち溢れているわ
なんというか安定感というか安心感のようなものを感じる
正直こういう人たちには偏見があったけれど、いい意味で裏切られたわね
【それは良かった、では最後に一つ。実は今、貴女のパートナーにもこの映像を映していまして…隣の部屋に待機して貰ってるんですが…どうします?隣に移りますか?それとも…この部屋で、彼らと撮影、続けちゃいます?】
へぇ……どうしようかなあ
彼とならいつでもできるし浮気したって怒らないだろうからやってみようかしら
布顚姫ならぬ不倫姫ってやつ(笑)
なにごとも経験だっていうし折角だからヤってみるわ
「ううっ………」
シューバリエは泣いていた
理由もわからず連れてこられたかと思えばまさか恋人である布顚姫ならぬプディンセスがアダルトビデオに出演してこれから他の男とセックスしている姿は見せつられようとしている
シューバリエは考える
こうなった要因は自分が………
「ちょっと甘藍騎士(シューバリエ)、本気で落ち込まないでよ。あれは冗談だから。私があなた以外とあんなことする訳ないじゃない。ほら、元気だして」
「✕✕……」
「職種を特定できる呼び方はやめなさい……まあいいわ。確かにあなたはヘタレだけれどそれは私との関係を真剣に考えてくれてるからだってわかってる。だから私はそんなあなたが大好きよ、✕✕」
プディンセスは優しく微笑み、シューバリエを抱きしめた
「ちょっともう、そんなに泣かないの。私をずっと守ってくれるって言ってくれたあなたはどこにいってしまったの?」
「うぅ……すみません……でも……」
「はいはい、わかったよわかったわ。まったくしょうがないわねあなたは」
プディンセスはハンカチを取り出し涙を拭いてあげると、そのままキスをした
「あなたは自分が思っているよりもずっと魅力的なのよ。なんてったって私が恋人に選んだんだから。だからもっと自分に自信を持ちなさい」
「はい……努力します……」
「よろしい!じゃあ続けましょう。カメラまだ回ってる?」
【バッチリデスよ。思いっきりヤッちゃってほしいデス】
「えっ、ええ……本当に撮影するんですか?」
「だって面白そうじゃない。私たちのラブラブな姿を全世界に見せつけちゃいましょう!ほらみんなに見せてあげて、あなたのかっこいいところ」
プディンセスはシューバリエを誘うようにベットに仰向けに寝そべった
「いやでも……」
渋るシューバリエであったが陰から男優が「がんばれ」、「男を見せるチャンスだぞ」とエールを送る
(これは試練なんだ。僕が勇気を持って踏み出すための)
「わかりました。僕、頑張ります!」
「ふふっ、その調子よ」
そしてシューバリエはプディンセスに覆い被さりキスをした
こうしてシューバリエはプディンセス共に一生残る黒歴史を刻むこととなる