少年と蟲惑魔たち

少年と蟲惑魔たち



 少年は同じく一糸まとわぬ姿の少女二人に手を引かれ、ベッドに誘われる。

 

 彼がまるで海にでも飛び込むかのようにその身を投げ出せば、見守っていた少女の一人が楽しそうに口元を緩めた。


 華やかな色のロングヘアを後頭部で緩く束ねるようにしている彼女はフレシアの蟲惑魔。

 人の手によって育てられた蟲惑魔である彼女はとある女性によって買われ、少年が暮らしている洋館にやって来た彼のお姉ちゃんである。


「うふふっ。弟くんってば元気ねぇ♡ さぁ、お姉ちゃんのおっぱいでちゅよぉ♡♡」


 彼女が華奢な身体を寄せておっぱいを差し出すと、少年は歓喜したようにちゅぱちゅぱと音を立てながら吸い始めた。

 フレシアは愛おしそうに微笑み、最愛の弟の後頭部をゆっくりと撫でる。


「よちよち♡ 弟くんったらお姉ちゃんのおっぱいを立派にちゅぱちゅぱできてえらいでちゅね~♡」


「あぁっ、お姉ちゃんってばズルいっ! じゃあ、セラはお兄ちゃんのおち×ちんをもぉっと元気にしてあげるね!」


 不満そうに頬をぷっくりと膨らませた彼女はセラの蟲惑魔。

 フレシアと同時にやって来たひと際幼い彼女は少年のことを初対面からお兄ちゃんと呼んで慕っている、彼の妹である。


 セラは宣言しながら少年の下半身の方に移動すると、硬さを帯びつつあった彼の肉棒にふぅぅと息を吹きかけた。

 そして大好きなお兄ちゃんの肉棒がびくんびくんと震えるのを見て満足そうに微笑む。


「んんっ、お兄ちゃぁん♥ あぁむ♥♥ れろっ、ちゅぷ……れろれろぉ♥♥ ちゅぱぁ……、れろ、ちゅぷぅ♥♥」


 セラは迷うことなく肉棒を頬張ると、その先端を撫でるように舌を這わせながら頭を微かに揺らして動かしていく。


 卑猥な水音が寝室内に響き、少年は痺れたように小さな身体を時折震わせる。


 その横顔に申し訳なさが滲み出ているように見えて、フレシアは堪らず少年の頭を抱きしめるように寄せた。


「大丈夫よぉ、弟くん♥ 弟くんは難しいことなんてなぁんにも考えなくていいの。お姉ちゃんやセラ、アティプスがずぅっと一緒にいてあげるから♥♥ だから、思うがままに気持ちよくなっていいのよぉ♥♥」


 フレシアが彼の耳元で甘く囁けば、少年がまるで応えるかのように彼女の乳首に思い切り歯を立てる。

 少女の身体を痺れるような刺激が駆け抜け、フレシアは思わず悲鳴をあげながら身体を思い切り仰け反らせた。


「つぅんっ♥♥ そう、上手にできてえらい♥ えらい♥ もっと、もぉっと素直になってそのまま赤ちゃんになっちゃいまちょうねぇ♥♥」


 少年はバブゥと答えながらセラにも負けないくらい激しい水音を立てながらフレシアのおっぱいを舐め続ける。

 持て余していた手もいつの間にかお姉ちゃんの膨らみを揉み始めていて、今度はその指が膨らみつつあった彼女の乳首を思い切り抓った。


「ひうっ♥♥ あぁっ、んんっ……赤ちゃんな弟くんもとっても素敵よぉ♥♥ でも、そろそろイきそう? うふふっ、妹の口おま×こにいっぱいぴゅうぴゅううってして気持ちよくなっちゃいましょうねぇ♥♥ がんばれ♥ がんばれ♥」


 セラの顔を上下させる動きが早くなるのに合わせ、少年はフレシアの膨らみを引っ張るように力強く吸い上げる。

 そしてセラの口内で限界まで膨らんでいた肉棒が弾け、精の奔流が彼女の喉奥に直接注ぎ込まれる。


「つううぅん♥♥ うぅっ、うぅ♥♥ こく、こくっ……こくぅ♥♥」


 セラは甲高い嬌声を微かに漏らしながら頬を膨らませて受け止め、ゆっくりと喉を鳴らしながら嚥下していく。

 そんな妹を横目に見ながら、フレシアは脱力した少年の頭をゆっくりと撫でて褒めてあげる。


「うふふっ、よちよち♥ お姉ちゃんのおっぱいをちゅぱちゅぱしながら、いっぱい射精せてえらかったでちゅよぉ♥♥」


「れろ……れろれろぉ、ずずぉ♥♥ ずずぅ、きゅぽんっ♥♥ お兄ちゃん、セラのごほーしはどうだったぁ?」


 射精後のお掃除まで終えたセラが少年に抱きついて尋ねれば、彼は最高だったよと答えて妹の頭を撫でる。


「えへへぇ♥♥ お兄ちゃん、好きぃ♥♥」


 まるで極上のスイーツを食べたかのように表情を甘く蕩けさせながら、セラは兄に抱きついて小さな身体をすりすりと擦りつける。

 一方のフレシアも最愛の弟が乳首に刻んでくれた噛み跡を愛おしそうに一瞥し、口元に手を当てながら微笑んだ。


「これは……アティプスが来るのを待つのも勿体ないかしらねぇ」


「――もういるからその心配はご無用よ。ふぅ。お待たせ、ダーリン♥♥」


 フレシアの呟きに答えながら、鮮やかな髪色のロングヘアを六つに分けるように結った少女が微笑む。

 彼女こそがアティプスの蟲惑魔。

 少年と一番最初に出会った蟲惑魔であり、そのときから彼女は少年の恋人なのである。


 そして、本来であれば今日は全員が仲良く愛し合う日だったのだ。

 しかしその直前に洋館の裏手にある山に襲撃者が現れてしまい、アティプスは迎撃に向かわざるを得なくなってしまった。


 もちろん彼女も姉妹を名乗る二人に長い間愛しい彼を独占させるつもりは更々なかったので、出来る限り速攻で撃破していた。

 その後でアティプスはいつものように身だしなみを整え直してから、寝室に姿を見せたのだった。


 少年は歓喜の声をあげながらアティプスに抱きつくとそのまま押し倒してしまう。


「あぁっ、不安にさせちゃったのね。ごめんなさい、ダーリン」


 アティプスは愛おしそうに微笑むと彼女のおっぱいに頬ずりしている少年の頭をよしよしと撫でる。


「でも、大丈夫。あたしはダーリンとずっと一緒よ。ご主人様のようにダーリンを置いていなくなったりしないし、いまはフレシアもセラもいる。だから、なぁんにも寂しくない。ダーリンは独りじゃないのよ」


 最愛の彼が首をぶんぶんと縦に振るのを見て、アティプスはゆっくりと手を伸ばす。

 そして彼の前髪を分けるように広げると、その額に口づけを軽く落とした。


「さぁ、もう大丈夫よ。だから、ここからは皆で好きをお互いに伝え合いましょう♥ フレシアやセラに伝えた分までダーリンの好きをあたしにちょうだい?」


 少年は頷くと身体を起こして寝そべったアティプスの秘裂に肉棒を挿入した。

 想像してなかった雄々しさに彼女は甲高い嬌声をあげながら、華奢な身体を一度思い切り跳ねさせる。


「お兄ちゃん、アティプスお姉ちゃんのことも大切だけどセラたちにももっと甘えていいんだよ!」


「えぇ。弟くんはもっともぉっとお姉ちゃんたちに甘えて、赤ちゃんになっていいのよぉ♥」


 セラとフレシアが少年を左右から挟み込むようにしながら、それぞれのおっぱいを彼の口元に差し出す。


 少年は本能のままにアティプスに腰を振りながらもセラのささやかな膨らみを口に含み、そしてフレシアのおっぱいを味わうように揉みしだき始めた。


「ああっ、ああぁ……っああん♥♥ ダーリンってば、ちゅぱちゅぱヘコヘコ上手な赤ちゃんになっちゃってぇ♥♥ まったくもう、誰のせいかしらぁ♥♥ ああぁん、ああっ♥♥」


「っうん♥♥ でも、アティプスもぉ……そんな弟くんも嫌いじゃないでしょぉ♥♥ ああぁん♥♥ 弟くぅん、さっき噛み噛みしてた乳首をそんなに抓られたらぁ……っああん♥♥」


「よちよち♥ セラも可愛い赤ちゃんお兄ちゃんもとっても大好きだよぉ♥♥ っあ、ひゃぁん♥♥ お兄ちゃん、今度はセラのおっぱいをつねつねしてくれるのぉ♥♥ ひぃうん、あぁっん♥♥」


 少年はセラのささやかな膨らみを一通り味わうと今度はフレシアお姉ちゃんのおっぱいを口に含み、入れ替えるように妹の膨らみを揉みしだく。

 その間にもアティプスに向かって振っている腰の速度はどんどん速まっていき、水音と重なり合うように強烈な破裂音が寝室に木霊していた。


「あぁっ、つぅ、ああぁん♥♥ そうね、そう♥♥ どんなダーリンだってあたしは大好きよぉ♥♥ だってぇ、ダーリンはあたしのダーリンなんだからぁ♥♥♥ ダーリン、ダーリンっ、好き好き大好きぃっ♥♥ だからだからぁ、このまま一緒にぃ♥♥」


 アティプスが髪を乱れさせて叫ぶのを聞きながら、少年は腰を振る速度を一気に速める。

 その瞼の裏で白ずんでいた視界が弾け、アティプスの膣内で限界まで膨らんでいた肉棒が暴発した。


「っううん、あああっ、ああっ、ああああ~~~~っっっっ!!!!!♥♥♥♥」


 アティプスが叫びながらシーツを思い切り掴み、華奢な身体を弓なり状に仰け反らせる。

 少年も姉妹の身体を力いっぱい抱きしめつつ最愛の彼女に捻じ込むように思い切り腰を押しつけ続けた。


「あぁ、ダーリン♥♥ 好き好き、大好きよぉ♥♥ もっと、もっとぉ♥♥ んんっ、ちゅぷ♥ れろれろぉ、じゅぷぅ♥♥」


 アティプスは目の端に涙を溜めながら少年の首に手を回すと、そのまま抱き寄せて唾液を交換するように口づけし始める。

 しかし、二人だけの余韻に浸っていられるものも束の間のことだった。


「アティプスお姉ちゃんだけズルぅい! お兄ちゃん、次はセラと! セラとぉ!」


「弟くん、もちろん次はお姉ちゃんの番よねぇ?♥」


 セラとフレシアが口づけし合う二人を引き剥がすように割って入る。


 それはいまではありふれた光景だったのだが、少年とアティプスは思わず顔を見合わせて微笑み合う。


 自分たちをつないでくれたあの人がいなくなって、もう二人ぼっちではない。


 そんなありふれたことが分かって、どうしようもなく嬉しかったから。

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