小僧は彼女が欲しい!

小僧は彼女が欲しい!


※ほぼアホ
※ちょっと頭よわよわな小僧が泣かされて終わる
※伏黒と釘崎の巻き込み事故:あり



特に任務も入っていない最後のコマの授業終わり。なんとなく三人でそのままダラダラしていた教室に虎杖の切実な叫び声が響き渡った。


「彼女が欲しい!!!!!」

「うるっさいわね!!いきなり大声出すな!!!」

「両方うるせぇ」


反射的に叫び返した釘崎が自分を親指で示し言葉を続ける。


「そもそも順番を守りなさい、私が彼氏作る方が先よ!私の後ろを歩けつったでしょーが!!」

「それ虎杖には言ってたか…?おい、どうしたいきなり。あんまそこら辺ガツガツしてなかっただろ」


頭を抱え天井に向かってシャウトしていた虎杖が、今度は机に額を打ちつけて呻き声を上げ始める。


「取り返しがつかなくなる前に童貞を捨てたい…」

「おうこらデリカシー捨てたのか。女子の前でそんなこと言ってるうちは出来ないわよ」

「でもそういう目的で付き合うのは相手の子に失礼じゃん…そんなことはしたくない…」

「まあそうだな」

「自然な感じで恋を始めたい…日常の何気ない幸せを一緒に拾い集めたい…いつだって同じ空の下で繋がっていたい…」

「J-POPの歌詞みたいなこと言い始めたわね」

「よくわかんねぇけど限界っぽいな」


伏黒と釘崎が「あんまり思い詰めるなよ」「元気出しなさい。ただし順番は守れ」と言って缶コーヒーとチロルチョコをくれた。優しい。

なお、小僧が童貞を急ぎ捨てたい理由は宿儺Pにより粛々と進められている後ろの開発が原因である。ぶっちゃけ気持ちよく感じている自分が怖いので、本格的にやばいことになる前にそういう経験をしておきたかった。ただプロのお姉さんは流石にちょっとハードルが高い。

順調に無様エロで心が折れかけている小僧、これには宿儺Pもにっこり。可哀想だね。



おいでませ生得領域。

流れ作業のようにキンッで全裸に剥かれ下履きをくつろげた宿儺に押し倒された段階で、ようやく状況に頭が追いついた虎杖が本日2回目の切実な叫び声を上げた。


「イヤーーーッ!!!!!」

「喧しい。生娘のような声を出すな」

「自分でも言いたくないけど生娘なんだよ!できればずっと生娘のままでいたい!ディルドはノーカンでお願いします!!」

「うるさ。…まあ落ち着け。聞こえていたぞ、女を抱きたいのだろう?」

「うん!」


童貞より先に処女を捨てたくないあまりに良い子のお返事をしてしまったが、宿儺が虎杖にとってプラスになる行動をしたことは一切ない。これから先もおそらく皆無だ。


「俺は女なぞ平安の世に飽きるほど抱いたからなぁ。手解きしてやろうという話だ」

「え、マジ?…アッ!オマエのケツに突っ込むとか死んでもごめんだけど!?」

「は?そんなわけないが?」

「うっわ焦った…じゃあ俺なんで服剥かれたん?そんでなんでオマエはチンコ丸出しなんだよ」

「だから、手解きだ」


そう言うなり宿儺が腰を落としお互いのちんぽをぴったりと触れ合わせてきた。

この場所での抵抗は無意味だと散々教え込まれた体は動いてくれないが、嫌悪感と直接的な刺激で虎杖の全身に鳥肌が立つ。


「ひぃっ!?♡」

「お゛っ♡無様に射精する時やオナホに夢中になっている時の、オマエのヘコヘコとした情けない腰振りでは女を満足などさせられん♡ケヒッ♡俺が雄の腰使いを教えてやるから、その身体で覚えろ♡」

「へ?♡」



「んお゛♡ほお゛っ♡クソ、小僧♡この雑魚ちんぽめ♡せっかく俺が雄ピストンを教示しているのに♡すぐにイきそうだ♡ぐぅ♡おぉお゛っ♡」

「あっ♡や、やだ♡んひぃ♡やめろってぇ♡ピストンとめてっ♡ちんぽつらい♡んぅ♡」


ゆるゆると慣らすように始まった兜合わせでの擬似ピストンは、時間が経つにつれ雌を孕ませようとする激しいものに変わっていった。擦り合わされるちんぽはお互いの出した先走りでぐちゅぐちゅと聞くに耐えない下品な水音を立てている。

敏感な部分に絶えず刺激を受け、急激に射精感が背筋を駆け上がってきた。


「いぐぅ♡でるっ♡いくいくっ♡いっちゃうっ♡お゛ひぃ~~~っ♡」

「おお゛~~~…っ♡でるでる…♡子種汁ムダ撃ちする…♡んお゛っ♡」


ほとんど同時に射精し、ぶち撒けられた二人分の精液が腹筋の溝に沿って流れ落ちていく。

虎杖が射精後の気怠さに浸っていると、ふと自分の身体の異変に気づいた。


(なんで…♡嘘だろ♡アナルの奥♡結腸♡きゅんきゅんしてる♡)


擬似ピストンで身体を揺さぶられて、今までの無様の数々でバカになった脳が錯覚を起こしたらしい。腹の奥に溜まった快感によって腹筋が勝手に収縮する。


「はっ♡はひっ♡ふー…っ♡ふー…っ♡」

「どうした、腹が疼くのか♡よしよし♡慰めてやろうな♡」


身悶える様子に目をつけた宿儺が、腹筋の上から結腸を目掛けて親指を押し込んできた。そこでの快楽を教え込まれた優秀な身体はたったそれだけのことで背を反らしビクビクと感じてしまう。


「お゛っ♡お゛っ♡おお゛っ♡」

「腹を押すたびに鳴くなぁ♡音の出る玩具のようだ♡ケツマンコに触れられもせず、擬似ピストンで雄子宮を疼かせおって♡そんな有様で女を満足させらるわけがない♡いい加減理解しろ、オマエは女を抱けん♡…なんだ、泣いているのか?」

「う、ううぅ~~~…!やだ、ひぐっ、だける♡ぅ、うえぇ、おれぇ、彼女つくって、えっちして…あ゛っ!?♡ほぉおお゛~~~っ♡」


一際強く腹を押されて、中の疼きが最高潮になる。甘イキもしてしまったかもしれない。


「お゛~~~っ♡お゛~~~…っ♡」

「よし、甘やかしはここまでだ♡あとは自分でなんとかしろ♡」



瞬きをすると見慣れた天井が見える。生得領域から自室に戻されたようだった。

ようやく解放されたことに安堵しようとして、宿儺の最後の言葉と腹の奥に渦巻き続ける熱を思い出す。


「う゛、ぐすっ、いやだ、たりないぃ~~~…っ」


あの呪いが自分に何をさせたいかは明確だ。

ベッドの下の段ボール箱から使い込まれたディルドを取り出し、こんなものに頼らなければいけない現実に涙が溢れてくる。


小僧に彼女ができるのは、まだ随分と先のようだった。

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