尊直←師直からの設定で、なんちゃってかんのうのじょうらん再UP
今までの設定で、なんちゃってかんのうのじょうらんをしたらこんな感じの始まりかなかな〜と。
その知らせは、朧に沈んでいた直義の意識の中に届いた。
兄の与える快楽に、寵愛に逃避していた心に、すっと浸透した。
政務とは切り離され失脚し、兄との愛欲に溺れ、寵をねだり独占し、淫らで醜悪な姿を晒している直義のもとにも、その知らせは届いた。いや、だから届いてしまったのかもしれない。
知らぬままなら、ずっと朧に沈んだ意識の中で、兄から与えられる快楽に、甘やかす優しいその手に溺れて、兄に奉仕する悦びの中を生きられたかもしれない。
だがその知らせは直義の耳に届いてしまい、直義はただ驚愕に、悲しみに、憤りに意識を覚醒させ、大きく目を開いた、
なぜ…
なぜ、自分が政務から引けば、守られたのではなかったのか。
なぜ、命は取らないと、約束したではないか。
なぜ。
自分はこのような、浅ましい体となったのは、そのためでは無かったのか。
なぜ、なぜ、
守られなかった約束は、逃避する直義の意識を無理矢理覚醒させる。
兄が裏切った。
直義の忠誠も献身も、無理矢理その腕の中に封じ込めた兄が、それと引き換えの約束を破った。
甘やかな、閨のはかりごととはいえ、それでも信じていたのに。
信じて優しい、優しいその声に、その手の齎す快楽に身を委ねて溺れていたのに。
着衣は乱れ、裸同然の体を起こして,直義は呆然と兄を見上げた。
兄に抱かれ続けている体は重く気怠く、直義は両手を床について、上機嫌に直義のもとへと戻ってきた兄を見つめる。
兄は全裸に白の単を肩に掛けただけの姿だった。
直義に耽溺するようになってから、兄はいつもこのような姿だ。抱き合うには不要だと、鍛えられた逞しい肉体を晒している。もともと常人とは羞恥の観念が違う事もあり、平然と裸で過ごしていた。
「…どうして」
兄を見上げる表情にいつもの甘えがなく、尊氏は片眉を上げて直義を見た。
いつも快楽をねだり蕩けたように潤んだ瞳は、愕然と見開かれ尊氏を見つめる。
「どうした?直義」
優しい、甘やかすような声で尋ねかけると、尊氏は半身を起こした直義の傍らに胡座をかいた。
直義はその膝に手を掛け、身を乗り出して問い詰める。
「…どうして!上杉重能を…畠山直宗を…!どうして!」
瞳に涙を浮かべて詰る直義の言葉に、尊氏は眉を顰めて訝しんだ。
「…誰から聞いた?」
「誰でも…!そんな事どうでも良い!どうして、どうして…!私を支えてくれていた…、こうなってはもう命まで奪う必要はなかったはずなのに、どうして!」
涙ながらに問い詰める直義に、尊氏は頭を掻いて気まずいと言わんばかりに軽く顔を逸らした。
「…師直が勝手にやったのだ。我だって憤っている」
そう言うと、このような関係となる前の、兄の右腕として政務に励んでいた頃の実直な顔をして泣いている直義を見つめた。
「師直の勝手な行動だ。我からも厳しく叱りつけておく」
それでいいだろうと面倒臭そうに溜息を吐く尊氏に、直義は首を横に振った。
「兄上は征夷大将軍ではありませんか!」
それなのに…!
尚も言い募ろうとした直義に、尊氏が不快そうに目をすがめた。
「直義」
常とは違う冷たい声に、直義はびくりと体を震わせた。
「しつこいぞ」
尊氏の手が直義の顎を掴む。
「もういいだろう」
覗き込む尊氏は顔は冷たく無表情だった。
「あにうえ」
震える声で兄を呼ぶ直義の顎を掴んだまま、尊氏は直義の瞳を見つめながら深くくちづけた。
怯え縮こまる直義をじっと見下ろしながら、くちづけに答えることのできない直義の口内を尊氏の舌が蹂躙する。
ゆっくりと唇が離されても、直義は竦んだまま動けずにいた。
こわい…。
兄の瞳の中に、直義を罰する怒りが見える。
忘れてしまっていた。
直義には明るく陽気で頼もしい、優しい兄であったけれど、それと同時にとても怖く残酷な人であった事を。
可愛がられ、甘やかされ、淫らな熱に溶かされる。そんな日々の繰り返しで忘れてしまっていた。
本当はとても恐ろしい人なのに。
「あにうえ、あにうえ、こわい…」
幼子のように震え、ぽろぽろと涙を零す直義に、尊氏は小さく苦笑した。
優しく頭を撫で、直義の体を腕の中に囲い込む。まだ怯え竦む直義の耳に唇を寄せて囁いた。
「きつく言い過ぎたか」
自分に怯えを齎らすものに縋りつき、直義は肩口にイヤイヤするように額を擦り寄せた。
「やさしく、やさしくしてください。やさしく…」
あにうえはさいてー
ただよしはめんへらか
もろなおはなまえだけしかでてこない
直義がダラァと精液漬けになってた方が3人とも幸せなのでもういいんじゃないかと思った。