定義付け
※親愛ロー×ルフィ子時のお話
※他の方が書いたSSの要素があります
※サニー号の甲板にて
「20手前の妹と一緒に寝るもんなのか?」
ゾロの純粋な疑問は、思いの外心に刺さった。
「は?いきなり何を…」
「いや、お前よくルフィのこと妹みたいなモンだって言ってるだろ。子供の頃ならともかく、大人になっても一緒に寝るのは普通なのかと思ってな」
俺には妹なんていないからわからなくてよ、などと言うゾロの言葉を聴きながら考える。
妹が…ラミが今も生きていたとして、ルフィと同じような扱いをするだろうか?
手を繋ぐ、ハグなどのスキンシップ。自分からはやらないが、特に拒むこともないだろうなとは思う。
煙草の煙を吹き掛ける。これは絶対にやらない。意味を理解したのもあるが、副流煙事態体に悪いものだ。ルフィにだって二度とやらない。さすがに反省している。
ベッドで一緒に寝る。あり得ないと思ってしまった。もし妹からそんな提案をされたら、兄離れしろと諭す自分が容易に想像できる。
だとしたら【妹みたいな存在】と定義した相手と何度も同衾している自分は何なんだ?
「………お前らだって麦わら屋と寝たことくらいあるだろ」
「雑魚寝はしょっちゅうだが、ベッドで一対一はねえな」
苦し紛れの言葉はバッサリと切り捨てられた。流石は海賊狩り、容赦がない。
ローはルフィへの思いを【妹みたいな存在】に向ける【親愛】と定義付けてきた。
しかし予想外の所からその定義はぶち壊される。
本来【 】の中に入るのは何なのか……
ローは頭を抱え深い深いため息をはく。
答えはまだ出そうにない。
To be continued.