子作り未遂SS
レイロゼイチャラブ派夜、寝室の柔らかな間接照明が横になるレイとロゼの白い素肌を艶めかしく照らし上げていた。部屋に広がるのは小さなリップ音、二人のキスの音。レイとロゼは同じ大きな枕に頭を乗せて、唇を付けたり離したりしていた。
レイは唇を啄みながら目をつぶるロゼの事を愛おし気な表情で眺め、彼女の耳の輪郭に沿う様に指を這わせながら髪を梳いたり、もう片方の手でくびれた腰や背中のラインを撫でて彼女の体の輪郭と存在を感じていた。
一方のロゼはレイの一物の幹を指先でそっと擽ったり、彼女の筋肉質な柔らかくも固い腹筋に手を這わせたり、太ももに自分の細い足を絡めたりしていた。
二人のフェザータッチは長く続き、やがてロゼが目を開けて少し唇を開く。すると、レイは元々近かった距離をさらに縮め、彼女と唇を合わせ、口の中へと舌を伸ばす。ぬるりとした感触がお互いの脳を蕩けさせていく。
お互いの勝手知ったる口の中を舌が行き交うと、やがてその二つは絡み合い始める。ぴちゃぴちゃと控えめな水音が響き始め、舌の表の僅かにざらつく部分と舌の裏の滑らかな部分が刺激をし始める。
もどかしい程度の快感を与えあい始めると、二人はもっと先の快感が欲しくなっていき、その深いキスは激しさを徐々に増していく。舌だけではなく、垂れたよだれで滑りの良くなった唇同士を擦り合わせたり、相手の唇を自分の唇で食みつかせていく。
そして、二人は顔だけではなく腰も近づけていき、レイの一物の先がロゼの秘部に一瞬触れる。
「っ」
二人ともが感じた僅かな快楽に一瞬体を震わせると、勢いを増したレイの一物が反り返り、ロゼの秘毛をかき分けながら彼女の腹をなぞり上げる。鈴口からあふれていた先走りがその軌跡をロゼの肌に残し、やがて消えていく。
そして、二人はお互いの腕をお互いの腰に回し体を密着させ始める。レイはロゼの体の柔らかさを自身の分身で感じ、ロゼはレイの欲望の熱さを胎の上で感じていた。
長く続いたキスがやがて終わると、二人は僅かに切らした息を整えながら見つめ合う。熱い吐息が絡み合い、熱のこもった視線を交わし合うそんな中、ロゼはレイの瞳を見据えながらゆっくりと口を開いた。
「レイ」
「何?」
穏やかな微笑みと共に、レイが枕の上で首を傾げる。
「お前との子供が欲しい」
「え?」
僅かに赤らめた顔でロゼがそんなことを言うと、レイも最初は呆けていたが見る見るうちに顔を赤らめていく。そして、そんなことを今この状況でそんなことを言う意味を理解していくと、体の芯に熱が籠って行き、ビクンと一物を震わせてしまう。
震えた一物は、ロゼの柔らかい腹を滑り心地よい快感をレイは感じてしまう。その上、先ほど言われたロゼの告白に、レイは精神をますます高ぶらせていき、更に一物を震わせていく。
「あっ!まっ……待ってぇ」
レイはそんな甘い声を上げながら、腰を思わず引いてしまい、それによって更に大きく一物の先をロゼの腹を滑らせて、彼女の茂みを敏感な部分でかき分けてしまう。レイは背筋に走る鋭い快感に、喉を震わせて嬌声を上げる。
「うぁっ!」
そしてついにレイはロゼの滑らかな肌と綺麗に整えられた茂みに、とても濃く熱い精を吐き出していってしまうのだった。男性特有の生臭い匂いと女性特有の甘い匂いがないまぜになった精臭がむわりと広がっていき、レイは蕩けた顔と吐息をロゼにまざまざと見せつけてしまう。
「変態……」
ロゼは興奮と僅かな意地悪さを混ぜ込んだ一言を、目の前の情けない表情で息をついているレイに投げかけるのだった。
「違うもん!」
これにはレイも顔真っ赤にさせながら否定の声を上げ、がばりと体を起こす。そしていまだに一切萎えていない、それどころかますます熱さと固さを増した一物をそそり立たせながら、ベッドサイドからティッシュを取り出すのだった。
レイは数枚のティッシュペーパーを取り出し、それでロゼの白い肌にぶちまけられた白濁液を拭き取ろうとする。しかし、彼女が手を伸ばそうとするその前に、ロゼは自分の指を腹に這わせて、レイの白濁液を掬い取り、それをわざとらしく出した舌で舐めとり始める。
ロゼの白い肌によく生えるルビーの舌に濃厚なレイの精液が絡めとられていく度に、僅かに彼女の舌が白くなるのはとても蠱惑的で、レイは心臓の鼓動を早めながら僅かに視線を泳がせる。
「美味しくないでしょ」
「ふふ……レイのだからな」
レイの苦し紛れの言葉にロゼは含みをもたせた笑い声をあげ、手のひらでいまだ生暖かいレイの精液を腹に広げ、嬉しそうに微笑む。そんなロゼの仕草を見たレイは生唾を飲みながらビクンと一物を震わせ、赤黒い亀頭の先の鈴口から我慢汁をとろりと吐き出す。
「誘ってるの?」
「誘ってないように見えるか?」
レイが熱い吐息交じりにそう言えば、ロゼは細くしなやかな足を広げ、その間にあるロゼのもうすでに愛液で光っている秘部を見せつける。
「レイ、来て」
そして、ロゼは指先にレイの精液が付いたまま、自分の膣口を解し始める。レイはそこまで誘惑されては、後には引けないと頷く。
「うん」
レイは手に持ったディッシュでロゼのお腹を拭いてから、ベッドサイドからコンドームの箱を取ろうと手を伸ばす。
「駄目だ」
すると、ベッドに寝転んでいたロゼはそう言いながら素早く体を起こしながらレイの伸ばされた腕の手首を掴む。
「うわっ!」
レイが驚いた声を上げたのもつかの間、慣れた手つきで下に引き倒すと、ロゼは彼女に馬乗りになる。そして、レイの熱く滾った熱棒に手を添えると、自身の濡れそぼった秘部とキスをさせ、小さな水音を鳴らしながら勢いよく挿入する。
「ぅぅっん!」
「あっ、ロゼ!」
濡れていたとはいえあまり解さずに挿入してしまったロゼは僅かに苦しそうに眉を顰め、熱くぬるりとした感触に分身が咥えられたレイは突然の快感に僅かに喘いでしまう。
「ダメだって……」
レイは快感をこらえながらロゼの腰に手を添え、彼女のことをどかそうとする。しかし、ロゼはレイに体重を乗せきり、両手を彼女の顔の横に突きがら覆いかぶって、隙間なく嵌まった凸凹をなじませるようにゆっくりと腰を前後左右に動かし始める。
「ぅ……」
ロゼの銀色の髪のカーテンの中に囚われて、至近距離で目を合わせるしかなくなってしまったレイは、腰から伝わってくるぬるぬるとした感触と一物から伝わってくるロゼの中の熱さ、そしてそこから湧きあがる多幸感についと横を向き目を背けてしまう。
一方の、徐々に膣がほぐれてきて自身もむず痒い快感を感じ始めたロゼは、頬を紅潮させながらレイの顔に手を添えてまっすぐ前を向かせようとする。
「レイ顔を見せてくれ」
「……」
愛する人の可愛らしい要求には逆らえないと、レイは快感に耐えながら真正面を向き改めてロゼと目を合わせる。エメラルド色の瞳とルビー色の瞳とが視線を混じり合わせると、お互いの陰部はさらに熱を増して、ふわふわとした現実味のない幸福感が胸に広がっていく。
しばらく目を合わせるだけで二人の接合部からは蜜があふれ出してきて、それはとろとろとレイの肌を伝ってベッドへと垂れていった。
「動かすぞ」
やがてロゼがそう言って、腰を上下に振り始める。にゅちゅぬちゅと粘度の高い音が鳴り響き、それと共に二人は嬌声をあげ始める。
「あぅっ!うぁ……っ!」
「はぁ!はぁっ!レイ……レイ!」
レイの一物をロゼの膣が優しく締め付け、彼女達の敏感なカリと膣壁とがお互いにこそぎ合い、直接的な快感が背筋を伝って脳を痺れさせていく。今までの逢瀬で勝手知ったる凸と凹のはずだったが、薄いゴムがないだけでいつも以上の快楽と幸福、そして熱すぎる愛を伝え合ってしまう。
「ロゼぇ……駄目だよぉ……」
気持ちよさで蕩けたレイは、口の端からはしたなくよだれを垂らしながらふにゃふにゃの声を上げてロゼのことを咎める。しかし、咎めているはずのレイも僅かに腰を動かしてしまっているので、説得力は皆無だった。
「いつもよりも、大きくっ、してるくせに!」
ロゼは片手でレイの手を取り、指を絡めながら腰使いを激しくさせていく。それなりに速い速度のレイ好みの抽挿であり、ロゼは僅かに息を切らしながらも必死に彼女のことをイカそうとする。
「レイ。好きだっ、好きっ!」
ロゼは半ば叫ぶように愛の言葉を紡ぎ、恋人つなぎした手に力を籠める。そんな言葉を聞いてしまったレイは目をつぶり、必死に中に出してしまわないようにこらえる事しかできなかった。
パンッパンッと愛蜜で濡れた肌同士が鳴らす音の感覚が短くなっていき、それと共に腰を振るロゼの太ももに力が入り始める。イキそうなのだ。
「レイッ……レイッ……出してっ!」
ロゼは目をつぶるレイに顔を近づけると、感極まった声で彼女に囁き、額にキスをする。キスをされたレイが目を開けると、そこには嬉しそうに目を細め、息を切らしながら必死に腰をふるロゼがいた。
再び二人が目を合わせると、ロゼは最後のピストンを始める。レイの一物が抜ける寸前まで腰を上げ、そのまま勢いよく膣の最奥まで彼女の分身を咥え込む。敏感な鈴口とポルチオがキスをして、ロゼは更に腰を押し付けて快感を増幅させていった。
「イく……っ、あぁぁっ!」
「ぐっうぅっ……」
ロゼは接合部分から愛液をプシプシと噴出させながらイき。レイは歯を食いしばって、イったせいでぐにゅぐにゅと一物を搾りとろうとしてくるロゼの膣に精液をぶちまけないように耐える。
一人だけで絶頂したロゼは息を荒くさせながらレイにしなだれかかる。そんな彼女の事をレイはそっと抱きしめて、彼女の銀色の髪を梳きながら頭を撫でる。レイの胸元で息を整え終わったロゼは顔を上げ、目をつぶって唇を差し出す。キスの申し出に否やは無いとレイは顔を近付けて触れ合うだけの軽いキスをした。
キスをした瞬間、きゅっと膣が閉まり、快感が蓄積されたままのレイはイキそうになるが、びくびくと一物を膨らませて濃い先走りをロゼの中に吐き出すだけで何とか耐える。
「出して、くれないんだな」
ロゼがそう囁き、レイの唇や頬を僅かに出した唇の先でくすぐる。レイはロゼの啄みに口角を上げると、気持ちよさそうに僅かに顎を上げる。すると、ロゼはリップ音を鳴らしながら顎のラインをたどりながら顔を下げていき、レイの首に軽く吸い付く。
レイはロゼの甘いスキンシップに、彼女の汗ばむ背中や、乱れた長髪を直しながら彼女に語り掛ける。
「こういうのは、ちゃんと話し合って決めないと」
「……そうだな」
ロゼが観念したかのようにため息交じりに顔を上げ、申し訳なさそうに眉を下げる。すると、レイは彼女の頬を両手で包み、はにかみながら笑顔で口を開く。
「まだ、大好きなロゼを独り占めしたいしね」
「っ!バカ。バカレイ」
その真っすぐな言葉に、ロゼは目を見開き、顔を真っ赤にさせて俯いてしまう。そして、殺し文句に心臓をキュンキュンとさせながら、もじもじと体を揺らしてしまう。
「あっ、やめっ、おちんちん締め付けないでよぉ!」
一方のレイはロゼの膣が急に収縮してくるという不意打ちに危うく精を吐き出しそうになり、慌てて体を起こし彼女を押しのけて一物を抜こうとする。
「と、とりあえず抜いて。もう……出る」
しかし、ロゼは両手でレイの頭を自分の胸に抱きしめ、彼女が離れていかないようにしてしまう。加えて、彼女の耳に口を寄せ、舌を這わせて誘惑し始める。
「大丈夫だ、レイ」
「っ!はぁ~~~……」
脳まで直接響くような水音とこそばゆい感触に、レイは背筋を伸ばしてロゼにしがみつき、射精してしまわないように息を吐いて耐え忍ぶ。
そんなレイの弱った様子に、ロゼは嗜虐的な笑みを浮かべながら彼女の伸びた背筋し上から下へと指でくすぐる。そして、耳たぶを甘嚙みし、真実をレイへと告げた。
「実はピルは飲んでるんだ」
「なっ!騙したのね!うぅっ!」
レイが僅かに怒気を滲ませて声を荒げるが、ロゼは僅かに腰を上下させて快楽によってレイの怒りを霧散させてしまう。
「作る流れになったら、黙って飲むのをやめる気だったんだ」
そしてそう言うと、レイに抱き着き、自分を下にするようにベッドへと寝転ぶ。一見してレイがロゼのことを押し倒しているような格好になるが、主導権を握っているのはいまだにロゼだった。
「出すのを耐えてるレイは可愛かったぞ」
「ロゼの馬鹿」
レイはそう言うと、ロゼに一度軽いキスをして、僅かに腰を動かし真っすぐロゼの中に欲望を突き入れられるよう体制を整える。
「動くね」
「来て」
ロゼは片手を自分の子宮と膣の上に添えて、レイの一物をより情熱的に飲み込むためにお腹を圧迫し始める。レイは目を細め、腰をゆっくりと引いて、柔らかいロゼの中を確かめるように角度を僅かに変えながら突き入れていく。
「んぅっ……はぁっ!レイ、いいぞっ」
ロゼは自分の膣内の敏感な所を刺激される度に愛しさと快楽が波のように押し寄せて、それに幸せそうに目を閉じる。レイはロゼが感じているのを見ると、微笑みながら彼女が好きなゆっくりとしたペースでピストンを続けようとする。
しかし、そんなレイの行為に気が付いたロゼは目を開けると、快楽に蕩けた視線をレイに槍ながら口を開く。
「私のことはいいから、一旦出せ。んっ……うぅ……我慢するな」
「うっ、ん……」
許しを貰ったレイはロゼに顔を近付け、彼女の唇を半ば強引に奪う。そして、ロゼの口内に舌を入れ、じゅると激しい音を鳴らして彼女の舌を引き出し、啜ったり甘噛みし始める。腰の動きも徐々に激しくなっていき、蜜壺から破裂するような大きな水音が鳴り響き始めた。
突然の激しい行為にロゼは目を丸くさせたが、すぐにレイの背中に手を回し、彼女が欲望を吐き出しやすいように腰を持ち上げ、足でレイの腰を絡めとる。
ロゼがレイの激しい求めを完全に受け止める姿勢になれば、レイもロゼの全てを味わうために彼女のつつましやかな胸を揉み始める。
「ん~~~っ!」
レイが膣奥のポルチオの傍を一物でトントンと叩いたり、胸を柔らかい物を丁寧に掬い上げるようにしたり、ぴんと立った乳首を優しくもみほぐす度に、ロゼは頭の中が破裂ししたような強い快感を覚える。そして、その強すぎる快感と、それほどまでに求めてくれるレイに対する愛と幸福感に耐えるように、ロゼは体中に力を込めてレイのことを引き寄せようとする。
「ぷあっ。ロゼ、出すよ!出すね!」
もちろん、愛しい人を求め続けているレイも、柔らかい肢体を我がもののように扱わせてくれる献身的なロゼに眩暈がするほどの嬉しさを感じており、キスを一旦やめれば中出しを宣言しながら更にロゼの奥へ奥へと入り込もうとする。
「レイっ!キスっしてぇ!」
ぐいぐいとポルチオ、そして子宮を押しつぶされるロゼはもうすでに絶頂し始めており、腹筋や膣を痙攣させながらレイの一物から子種を搾り取ろうと蠕動する。しかし、今以上に気持ちよくなり、レイにも気持ちよくなって欲しいため彼女の頭を引き寄せ激しくキスを求め始めた。
こぼれたよだれも気にせず二人は数瞬お互いの唇同士で貪りあうと、すぐに舌を伸ばし合いそれを絡め合う。
そして、舌から感じる少しの快感がレイの最後の一線を越えさせた。
レイは自分の腰をロゼにピッタリと押し付けると、その長く大きい一物の先を的確にロゼの子宮口にくっつける。そして、そのままぐいと押し付け離れないようにすれば、ただでさえ太い肉棒をさらに太くさせ、今までは先走りだけを吐き出していた鈴口を膨らまてそこからあまりにも濃すぎる白濁液を吐き出し始めた。
「ぐぅ!!!」
「あぁ……」
余りの快感と雄としての達成感にロゼは目の前を真っ白にさせ、ロゼも番としての幸福感に体中に力を入れてすぐにそれが抜け出ていってしまう。
今まで度々絶頂していたロゼはすぐに正気を取り戻したが、我慢し続けていたレイは一度の射精では飽き足らず、すぐさま快感に体を逸らしながら二度目の射精を始めてしまう。
「ううっ!」
「出されてるのが分かる……」
ロゼは自分の中でレイの一物が、びくり、びくりと大きくなるたびに体内に自分の物ではない熱さが注がれていくのを自覚してしまう。そして自覚してしまえば、それは快感に変換され、また軽く気をやってしまう。
「はぁ……ロゼ……」
レイの普段の倍以上も長い射精を終えると、眉を下げて口からはだらしなくよだれを垂らした、あまりにもだらしない蕩けた顔をロゼに見せてしまう。一方のロゼも似たような物で、色白の肌をほんのりと赤くさせ、瞼をとろんと半分閉じてしまっていた。
しばらくお互いにだらしない表情を見せあうと、どちらともなく正気を取り戻し、いまだにピッタリとくっついている凸凹とその間に挟まる精液と愛液をゆるゆるとなじませるように軽く出し入れする。
「んっ。まだ元気だな」
「まぁ……そりゃあ……ねぇ?」
ロゼが自分の腹に手を当て、その下にある未だに固さと大きさを保ったレイの一物に感心したような声を上げる。レイはレイで、ロゼの汗でしっとりとした肌や乳房に手を這わせながら恥ずかしそうに微笑む。
「動いていい?」
「ああ」
レイはロゼの許可を取ってからゆっくりと腰を動かし始める。先ほどの激しい物とは打って変わった優しい腰使いに、ロゼはまるでマッサージを受けた時のように体がゆっくりと熱くなっていく。それはレイも同じようで、にこにことした微笑みは絶やさない物の何かに耐えるような雰囲気があった。
「レイ、キス」
「ん」
ロゼがキスをねだれば、レイは彼女との距離をすぐにゼロにして唇を合わせる。啄むようなキスを何度もしながら、レイはロゼの膣内の彼女が好きな部分を優しく擦りつけていく。ロゼも、レイの腰使いに合わせて軽く体を捻って、レイの肉棒に優しい快楽を送りつけていく。
「気持ちぃ、いい?」
「あっ、んっ!いつもより……感じる!」
レイの問いかけに、ロゼはこくりと頷く。
「そりゃあっね!」
コンドームがないだけで、いつも以上に二人は幸福感と快感を感じ、快感が簡単に頂点へと上り詰めていってしまう。しかし、すぐに絶頂するのはもったいないと、レイは腰の動きを時々止めるような断続的な物へとしていく。
そして、レイはロゼとのキスを一旦やめると、頭を下げて彼女の首にリップ音をわざとらしく鳴らしながらキスをする。
「痕を残すのか?」
ロゼが挑発するかのような声を上げると、レイはロゼの鎖骨を甘噛みし、その鎖骨の少し下にちゅうと吸い付く。吸い付かれたロゼはぴりっとした僅かな痛痒さを感じ、痕を付けられたことを感覚で理解する。
そして、レイはそれだけでは飽き足らず一旦抽挿を完全に止めると、腰を曲げて更に下へと舌を這わせながら顔を下げていく。汗のほんの少しの塩っぽさを味わい絹のような舌触りを堪能しながら、女性の中で一番柔らかい乳房へとやがて唇と舌を触れさせる。
「ふふ……」
レイの行為に母性を感じながら笑うロゼは、彼女の金髪を一房手に取りそれを口元に持って行く。そして、今までの行為で敏感になり、今はレイからのキスをもらえないために寂しくなっている唇でキスをする。さらさらとした感触にロゼは目を閉じ、加えて胸に感じるレイの濡れた舌の感触に意識を向ける。
レイはロゼの胸の曲線を舌でなぞり、ゆっくりとその頂点へと上っていく。そして、そのまま乳頭に触れるのかと思いきや、レイは舌でその周りの乳輪をくすぐるだけくすぐり、また頂点から舌を下ろしていってしまう。
そんな焦らし行為にロゼはレイの髪から手を離すと、そのまま彼女の頭に手を置き、髪をかき分けて地肌へと指を下ろして撫で始める。レイは撫でられることのくすぐったさに身をよじると、お返しとばかりに舌を這わせていない方の乳房に手を這わせて優しくもみほぐし始める。
「レイ……」
そこまで焦らされるとロゼは我慢できなくなってしまい、レイに小さくおねだりをする。
「ちゅぅっ」
レイは乳房に吸い付きそこに赤い痕をつけることで返事をし、ロゼのピンと立った乳首にふぅと息を吹きかけてから口に含む。
「んにゅっ!」
今まで散々焦らされたロゼが体をぴくりと弾けさせ、可愛らしい嬌声を上げる。それに気を良くしたレイはロゼの固い芯を舌でふやかすように舌と唇で舐め始める。そして、先ほどまでは動きを止めていた腰の動きを再開させる。
「あっ、うんぁ、んぁっ!」
胸と肉壺を優しく刺激されるロゼは声を我慢せずに嬌声を上げる。それを聞かされるレイも鼻息を荒くさせながら、ロゼから湧き出す甘いフェロモンの虜になっていく。
しばらく甘くとろけるようなセックスを続けると、レイは顔を上げ、蕩けた表情のロゼに語り掛ける。
「うっ……。ふぅっ!ロゼ、好きにイって……いいよっ」
「やっ、やだ……レイっ、レイもぉっ!」
レイの甘い言葉に、ロゼは首を振り両腕を彼女の首に回して引き寄せる。そして、二人は荒い息を交換し合い見つめ合う。快感で潤んだ瞳を見合えば、お互いもう我慢が利かなくなり始めていることは察せられ、レイは少しだけロゼに突き入れる腰の力を強くする。
「ロゼっ、愛してる!ロゼ!」
「あんっ!レイっ!うぁっ!」
あくまでペースはゆっくりと、しかし、膣奥に到達したときは相手を求めるようにぐいと圧力を加える。そうすればロゼの膣壁はわなないてレイのことを締め付け、それでレイの肉棒はびくびくと怒張を強くして震える。
そして、甘いスローセックスの最後は、優しいキスだった。
二人とも目を閉じて唇を合わせると、レイははちみつを垂らすかのように精液を吐き出し、ロゼはそんな彼女の分身を優しくそれでいて強く離さないように締め付ける。
「うぁ……はぁ……はぁぁ~~」
脳の中心から麻薬よりも依存性がありそうな、幸せの感情があふれ、二人は大きく息をつく。
「レイ……」
ロゼが好きな人の名前を呼べば、その好きな人は、ロゼに微笑みかける。そうして、もう何度目かもわからない、キスを始める。今度は、舌を絡めた深いキスで、お互いの愛だけを確かめるように目をつぶり長くそれは続く。
ぴちゃりぴちゃりという小さな水音に二人はまた燃え上がり始め、レイは一旦口を離すとロゼの背中に手を回し、彼女の事を抱き起こす
「ロゼ」
「ん?」
ちょうど対面座位の格好になり、視線が高くなったロゼは可愛らしく首を傾げる。そんな仕草にレイは彼女の背中を撫でながら語り掛ける。
「まだ全然収まらないの」
「うん」
ロゼが視線を下に向けると、そこはあふれたレイの精液と自分が吐き出した愛液でドロドロになった接合部が見えた。自分が無理やりに挿入してから一度も離れていないそこは、初めからそうだったかのように馴染み過ぎていた。
そして、その中の欲望は熱いままで、自分の胎もまだ子種が欲しいと疼いたままだった。
「明日特に予定なかったよね?」
「……」
レイの質問にロゼは頷く。すると、レイは恥ずかしそうにロゼの胸に顔を埋めながら甘え始める。
「まだシたい」
「ああ。私も、まだレイと繋がっていたい」
ロゼも否やは無い。それどころか、レイが誘っていなかったら自分から誘うつもりだったと、彼女の頭をぎゅうっと強く抱きしめる。
レイはロゼの胸や鎖骨、肩のラインに幾つもキスマークを付けながら、嬉しそうにロゼの細い腰に回した腕に力を籠める。そして、何度言っても言い足りない言葉をまた紡ぐ。
「大好きだよ」
「私も、愛しているぞ」
ロゼも、レイの金色の頭に口付けを落としながらそう囁くのだった。
~~~~
あくる日の昼前、幸せな気分でレイがゆっくりと目を開ける。重さを感じる腕の方を見れば、同じく幸せそうに目をつぶるロゼがいた。
しばらくレイはロゼのことを見つめていたが、流石に昼を過ぎるまで寝ているのは不味いと彼女の事を僅かにゆすって起こす。
「おはよう」
「ん……おはよ」
レイの朝の挨拶にロゼが目を擦りながら返し、今日初めてのキスを軽くする。そして、しばらくベッドの中で抱きしめ合ってお互いの体温を確認すると、そろそろ起きようと二人が体を起こす。
その時、ロゼがびくりと肩を震わせて慌てた声を上げる。
「レイ!ティッシュ取ってくれ!」
「え?生理!?」
ロゼが股間に手を当てながら慌ててそういったのに、レイはすぐさまティッシュボックスをロゼに差し出す。そして、それを受け取ったロゼが股間に垂れる感触を拭き取り、確認のためにそのティッシュを目の前に持って行く。
「これは……」
それは赤色ではなく、僅かに黄みがかった白い粘着質の物だった。それを一緒に見たレイはみるみる内に顔を耳まで真っ赤にさせ、そんな彼女のことをロゼは呆れた顔で見やる。
そして、ロゼはベッドから立ち上がり、自分の膣口から吐き出されるレイの性欲を次々ティッシュで拭き取り始めた。
「まだ出てくるぞ。お前どれだけ出したんだ」
膣内からはとめどなくレイの子種があふれてきて、最初はそれなりにとろみがあるだけの物だったが、段々と粘度と濃さが増した精液へと変貌していくのだった。垂れやすい物から順番に出ているだけなのだが、如何ともしがたい淫靡な物があった。
「……10回からはちょっとわかんない……かな?」
レイが覚えている範囲の射精回数を数えれば、ロゼはため息をつく。寝室の姿見を見れば、赤いキスマークもいたるところにある事が確認できた。胸などは当たり前に複数痕があり、背中や腕、太ももは当然として、ちょうど子宮がありそうな下腹部には噛み跡すらあった。
「絶倫」
「ロ、ロゼだって全然放してくれなかったじゃん!」
ロゼがジトっとした目線をレイにやれば、彼女は腕を広げて自分の体を見せる。レイの体にも、キスマークや噛み跡、引っ掻き傷がいたるところに存在した。
昨日は生でしたからか、あまりに燃え上がりすぎたようだ。
二人共がそれを自覚すれば、どちらともなく吹き出し、笑い声を上げてしまう。
しばらく二人で笑いあって、それから、体液で燦燦たるありさまとなっていたベッドに目を向ける。
「掃除しようね」
「ああ」
シーツや枕から、本能を刺激するようなお互いの匂いが中々取れず、しばらく二人で寝るたびに悶々としたのは余談だろう。