妄想で人生2周目の師直三兄弟(全員記憶あり)

妄想で人生2周目の師直三兄弟(全員記憶あり)



NLあり。師直嫁の性格と外見は捏造妄想です。

妄想で人生2周目の師直三兄弟(全員記憶あり)

2周目に何故か師直の長男として生まれてきた直義を妄想した。



人生2回目の師直の息子として転生する記憶なし直義。

記憶持ち2回目だけど尊氏の弟に直義がいなくって、どういうわけだと訝しんでるところに長男誕生。



知らせを受けて取り敢えず師泰含めて会いに行く師直

(昔だから嫁はそれには怒らなかったけど、旦那だけで来い。義弟は後にしろこの野郎。こちとら産んだばかりで滅茶苦茶しんどいんだよ馬鹿野郎と心の中で罵詈雑言)

産まれたてのおくるみに包まれた直義を家人から、元気な男の子ですよ〜と抱っこするように手渡されてでっかい両手に乗っけたまま動けない師直


(御舎弟だ…これは、御舎弟たな…)


執事の家系は、一族全員がガタイが良くて筋骨隆々で猛獣(猛虎)みたいな圧があるのに、手のひらにのる(師直の手が馬鹿でかいだけ)小ささの産まれたての直義に衝撃を受ける。

産毛ふわふわな茶トラの仔猫が、猛獣の虎に囲まれて弱々しくぴゃあぴゃあ鳴いているようにしか師直の目には見えてない。

「兄者、そんなふうに乗っけてたら危ないだろ。ちゃんと抱っこしてやれよ」

尊氏に尽くしてばかりで子育てなんかしてなかったから仕方ねぇけどよ〜と思いながら(前回師直残念パパ)師泰か横から言えば、師直が

「…師泰、力をいれたらコレは、死ねぞ」

「あ?どんだけ力入れるつもりだよ?普通に抱っこする分には死ぬわけ…」

師泰も師直の両手に乗っけられたままの赤ん坊が直義だと気づいて黙り込んで凝視。

「…死ぬぜ、兄者」

「死ぬだろう」

師泰の目にも産まれたばかりのふわふわ茶トラの仔猫にしか見えなかった模様。


師直師泰から発してる圧が怖くて赤ん坊直義が大泣き。

「アンタ何さっきからうまれたばっかの赤ん坊に不吉な事言ってんだい!そんな抱き方するから赤ん坊が怖がってんじゃないか!」

(嫁は同じ地元の骨太ガッチリな曲がった事が大嫌いな気のいい元ヤン系。師直が猛虎なら嫁はピューマ)

「兄者、そーっと下ろせ、そーっと」

師直、恭しくそっとぴゃあぴゃあ鳴いてる直義を嫁に差し出すようにして下ろす。

師直、師泰の目にはもう赤ん坊直義がもぞもぞふやふや動いている産毛ふわふわの茶トラの仔猫にしか見えてない模様。

「なんだいアンタは。赤ん坊も抱かないのかい父親の癖に。…ああでも良く泣く子だねこの子は。アンタらが来るまでは良い子にしてたってのに、この家にゃ珍しく神経質な、疳が強いの子なのかねえ」

「…泣いてなかったのか」

「おっぱい飲んで良く寝てたさね。でもまぁアンタとアタシの子供とは思えないくらい綺麗な顔した子だね、この子は。まだ猿みたいに真っ赤でクシャクシャだけど将来きっといい顔に育つよ。まあ親の贔屓目かもしれないけど」

「綺麗な…」

「ちょっと小さく産まれてきちまったけど、おっぱいよく飲んで元気だし、お陰で初産も楽に済んだような気がするよ。親孝行な子さね」

「…小さい」

「アンタさっきから何ブツブツ言ってんのさね。こちとら産んだばかりで疲れてんだよ。さっさと行っとくれ」

「待て、目を離したら死ぬのではないか?側に居た方が…」

「アンタ、赤ん坊がほっといたら勝手に育つとでも思ってんのかい⁈舐めてんじゃないよこの野郎!側にいられたらこっちが苛つくんだよ!早く消えとくれ!」

(嫁がルガル期突入)

「ぴゃあぴゃあ」

「ああよしよし、大きな声出してごめんよ。おっぱい飲むかね?」

「ぴゃ…」

授乳されている直義をじっと見つめり師直。嫁にジト目で見られシッシと師泰ともども追い払われる。




「…あんなにか弱くては、死ぬ」

「御舎弟良くぞ生きてたなぁ。あんなにぴゃあぴゃあ弱々しく泣いて、ちゃんと育つか?大丈夫か?」

猛獣の中に、目も開かない産まれたての茶トラの仔猫が放り込まれたので、今までなけなしでしかなかった師直師泰の庇護欲と父性愛が爆上がりして凄い事になった。

「ぴゃあぴゃあとしか鳴いてなかった」

「にゃーって鳴かねえのな、直義様」

「いや、兄者たち。直義様人間だからね。ちゃんと人間の赤ん坊の泣き声だったからね。猫じゃないから」

影の薄い重茂が此処でようやく突っ込んだ。

「御舎弟の時は脆弱だとしか思わなかったが。…我が子となれば…」

「御舎弟はひ弱で頼りなかったが、甥っ子となればな…。あんなちっちゃいんだぜ」

「これくらいだったか」

「これくらいだったぜ」

二人の手が表現するサイズがメチャ手乗り仔猫サイズ。

「いや、兄者たち。直義様、普通サイズの赤ん坊だったから。人間だったから、仔猫じゃないってば」



そうして師直は1週間、不眠で直義を見守る事になる。


寝ないで仕事をこなしても完璧執事。

流石に疲労からクマが凄い事になって、記憶あり少年尊氏に心配されるも、

「…赤ん坊が生まれまして」

「ああ、そうだったな師直。おめでとう」

「ありがとうございます若君」

「夜泣きで眠れてないということか。暫くこちらで寝起きしてはどうだ?」

(子育て舐めてらっしゃるの系父親、尊氏)

「いえ、弱い子で…いつ死ぬかと思うと目が離せず。申し訳ございません」

「そんなに弱い子だったのか。そうだったか?」

一周目の記憶を思い出して首傾げる。

「…此度はそのようで。」

「そうか。では気にかけてやると良い。………直義はどこに居るのか。早く逢いたい」


尊氏、まさか師直の息子に生まれているとは思わずセーフ!

師直は自分達兄弟の死後、直義が死亡。尊氏による毒殺の噂があったと重茂から聞いているので出来れば絶対尊氏には会わせたくないマンの超過保護パパになった。我が子メチャ可愛い。ふやふやした産毛の仔猫超可愛い。

ちなみに部屋の壁に背中を貼り付けて真っ暗な中で直義(と嫁)を見守っている師直は嫁に大不評だった。気が散る苛つく。


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