女神の夫なりし者
ある日、マイルーム。
立香はいつものように訓練を終わらせ、報告書も書き終わり、あとはサーヴァント達との……己の妻達との逢瀬の時まで暇をしていたのだが。
「邪魔をするぞ、伝達者よ」
「カーリー?どうしたの?」
そんな折、マイルームにやってきたのはつい最近、召喚されたばかりのサーヴァント、カーリーであった。
立香の問いに彼女は少し、困ったような……いや、まるで逢瀬の時を待たされた妻達のように、何処か不機嫌そうな、待ち望んでいるような雰囲気を醸し出していた。
「……少し、気になることがあってな。時間は取らせぬ、汝の時間、女神(われ)に捧げよ」
「まぁ、少しくらいなら構わないけど……」
どうせ妻達が集まるまでもう少しかかるし。
その言葉を聞いた彼女は嬉しそうに、口角を上げると。
「ならば服を脱げ、全てとは、言わん。半裸と、なれ」
「服を?」
突然の申し出に一瞬戸惑うも、これでも立香は多くの妻を持ち、毎日のようにその全ての相手をしてきた性豪である。
恥ずかしがる様子もなく、言われるがままに上着とズボンを脱いで半裸の姿を晒す。
幾つもの特異点や異聞帯を攻略してきたことで自然と鍛えられた肉体美、鍛錬を重ねたことで引き締まった筋肉、数え切れないほどの戦いで傷つき、残ってしまった数多くの傷跡。
それを見た瞬間……否、服を脱いだ瞬間、カーリーの仏頂面が一瞬、紅く染まったことを立香は見逃さなかった。
「ふむ……やはり、これだけでは、分からぬか。抱き締めさせて、もらうぞ、伝達者」
答えを聞く前にカーリーは五対の腕でその身体を抱き寄せ、豊満な胸に頭を押し付ける。
「か、カーリー。流石にこれはちょっと……」
不味いかも、と立香は忠告するも、気にする様子を見せない。
愛おしそうに一本の腕で頭を撫でながら、頬擦りし、背中を優しく撫で、胸を押し付けるように抱き締める力を強くする。
彼女の体温が、匂いが、柔らかさが、立香の雄としての本能を刺激し、下着の中に何とか収めるのが精一杯なそれが大きくなっていく。
「すんっ……くんくん。やはり、不思議だ。汝の匂いは、心地が良い。落ち着く、シヴァとも、違う……良き、香り……うんっ?なん、だ?この匂いは……ほう?」
「あははは……なんというか、ごめんね?俺も男だしさ?こんなことされたら……その」
ふと、良き匂いの中に嗅いだことのある淫靡な匂いが鼻孔を刺激する。
視線を匂いの元へ向ければ、そこにあったのは下着の中で、大きくテントを張る男根(リンガ)が目に留まった。
「ふふっ、悪いことを、したな。我が伝達者、良かろう、無理を言った礼、だ。我が体、一晩、汝のモノと、するがよい」
「……っ、それって」
「うむ、汝の欲(カーマ)、女神(われ)の体で、発散しろ」
そういうとカーリーは抱き締めたまま、一対の手で下着を下ろして、中に収められているそれを取り出そうとし――ぼろんっ。
「ほう?」
それを見た瞬間、思わず声が出た。
流石に夫(シヴァ)と比べたら小さいが……それでも人の身と考えるのなら、あり得ないほどに立香のそれは大きい。
片手で握れきれず、両手を使って漸く掴めるほどに太く、その長さは人の女では相手出来ぬほどに長い超巨根。睾丸もそれに見合うほどに大きく、男根(リンガ)全体を覆うように血管が浮き出て、ビキビキと脈打ち、幾人もの女を喰らい、淫水を浴びてきたそれは白い素肌とは対照的に真っ黒に染まり、先走り汁が溢れるそれは女人殺しの魔槍といっても過言ではないだろう。
「ククッ、これは少しは、楽しめそうだ……♥挿入れる、ぞ♥」
立香をベッドに座らせ、対面座位の体勢で、ゆっくりと、子宮の奥から愛液が溢れて止まらぬ秘所に、それを押し当てる。
確かに立香のこれは人間離れしており、普通の女なら戸惑い、挿入することすら儘ならないだろう。
だが、女神(われ)は違う。女神(われ)は男根(リンガ)を象徴する側面を持つ破壊神にして創造神シヴァの妻。
この程度のモノ如きで驚いたりはしない……ただ、誤算があったとしたら。
「~~~~~っっ♥あっ、あぁぁああぁぁぁっ♥こ、これはぁ♥」
この身体は、カーリーのモノではなく、依代の少女のモノであることを忘れていたに他ならない。
腰を落とし、一気に根元まで飲み込んだその瞬間、立香のそれが与える過剰な快楽を前に、目の前が真っ白になり、視界が戻った瞬間、全身に電流が走ったような凄まじい快楽が襲い掛かって、絶頂が止まらない。
「ちょ、大丈夫!?」
突然、痙攣し出して震えの止まらないカーリーの体を、立香は心配するように声をかける。
何とか息を整えて、快楽で揺れる視界を正常に戻そうと試みるが、一度達したことで敏感になってしまったこの身体は言うことを聞きそうにない。
「し……心配するな、伝達者よ♥女神(われ)はカーリー、殺戮と血を欲する女神♥この程度の快楽、女神(われ)にとっては……っ♥おっ♥ん ぉ ぉ お お お っ ♥♥」
五対の腕で必死に立香の身体に抱き着きながら、一度体勢を整える為、男根を引き抜こうと試みるも、子宮まで届いたカリ首が引っ掛かり、抜けそうにない。
立香もそれに気が付き、困ったような笑みを浮かべると。
「ちょっと動くね。このままじゃ抜けそうにないし」
「おほぉっ♥ま、待てえっ♥今は、駄目♥今、動いてしまったら――」
カーリーの尻肉を鷲掴みにすると下へ押し付けると同時に、自らも腰を突き上げ、その空っぽの子宮へ男根を叩きつける。
「んひぃぃいいっ♥伝ン、達者♥りつ、かぁ♥これは、駄目……だっ♥困る、これは非常に、こまっ♥るぅぅううっ♥♥汝の、与えし快楽が、脳を焼くっ♥女神(われ)の、心が♥♥傾いて、しまうっ♥♥」
「傾く?いったい誰に?」
意地悪そうに尋ねる表情を見て、真っ青な肌が一瞬にして真っ赤に染まる。
彼の体を抱きしめる五対の腕の内、一対を離してそれで顔を隠そうとするも。
「ん゛ぁ゛え ぇ ぇ ぇ っ ♥♥」
「カーリーの口から直接聞きたいな、誰に傾くか教えてくれない?」
その瞬間、子宮の裏側を叩きつけるように男根が突き上げられ、まるで潰れた蛙のような声を上げてしまう。
「あひっ♥やめ♥そこはぁっ♥」
「ねぇ、誰に?」
「あぎぃいっ♥♥ふか、深いっ♥♥そこは、駄目だっ♥依代の身では、耐えられ――んほぉおおっ♥♥」
何度も、何度も、何度も、何度も。
カーリーが視線を逸らしたり、質問に答えぬ度、容赦なくその一点を責め立てる。
結合部は泡立ち、立香の太腿は愛液でべったりと濡れ、そこを伝ってベッドは汗と愛液が混ざった混合液が広がり、今日は“まだ”清潔な匂いで満ちていたマイルームは雌と雄の香りで満ち、女神(カーリー)の口からは濁音交じりの喘ぎ声しか漏れ出なくなる。
(だ、だめ♥こ、れは……♥まずい、まず、すぎる♥♥堕ちる、女神(われ)が♥♥シヴァの妻たる、カーリーが♥♥人の男に♥立香に、屈服するっ♥♥屈して……しまうっ♥♥)
立香はまだ一度も射精していないというのに、既にカーリーは何十回と絶頂しており、頭の中は快楽で真っ白となり、それも良いのではないかと思うほど。
だが。
「わ、女神(われ)はぁ――んっ!?」
「んっ♥れろ、ちゅぷ♥れろぉ、ぶちゅ♥るろ、れろれろぉ♥♥んちゅ、ちゅずずぅ♥♥」
立香のことを拒絶する言葉を口に使用としたその瞬間、その唇は彼によって奪われ、舌が絡み合い、女神がするとは思えない、下品なディープキスにより拒絶しようとする意志は叩き折られる。
「んふぅっ♥ぢゅぞぞっ♥れる、れりょぉ♥んむぅ、ちゅぶっ♥ぢゅぞ、じゅずずずぅぅう♥♥」
あぁ、そうか♥ようやく……理解した♥
女神(われ)は最初から敗北していたのだ♥神の身ならぬ人の身で♥人の身では決して耐えられぬ快楽を刻み付けられて♥立香のモノになりたいと♥子宮が疼き、犯されたいと望んでしまったのだ♥
故にこの敗北は決定事項♥シヴァの妻であるカーリーは、立香のおちんぽに堕ち、その技巧に狂わされ、彼の妻となる♥そう、運命付けられたのだ♥
「射精すよ……!」
「だ、射精せ♥女神(われ)の子宮を、汝の精で染め上げろ♥女神(われ)が、カーリーが汝の妻であると♥その種を以て、刻み付けろ♥♥」
肺の空気が無くなりそうなほどに長く、濃い接吻を終えて懇願する。
女神(われ)を奪えと、人妻ならぬ神の妻をお前のモノにする為、空っぽの子宮に精を出し、子を孕ませてみよ、と。
その気持ちに答える為、立香は今まで以上に強く速いピストンを繰り返し、カーリーもまた彼の首筋に噛み付きながら快楽に耐えながら、強く抱き着き、五対の腕でその体をホールドする。
そして、ついに限界は訪れて。
びゅぶ!ぶっぴゅ、ぶぴゅう!どっく、どくっ!ぶりゅりゅりゅりゅりゅぅぅうううぅぅぅ!!
「~~~~ゥっ♥♥イ、グゥゥウゥゥゥゥゥ♥♥リンガ、だけではない♥♥欲望(カーマ)も、また規格外♥♥射精だけでイクッ♥卵子が精で、溺れ♥♥食い殺されん、ばかりの、勢いでッ♥♥イグッ♥♥孕みながら、イグぅぅうぅぅぅぅぅぅぅっ♥♥♥」
立香の身体が小さく震えると同時に、肉棒が脈打つ速度は更に早くなり、大量の濃厚な精液が子宮を満たしていく。
火傷してしまうのではないかと思うほどにそれは熱く、子宮の中のそれはまるで鉛のように重く、練乳を何倍も濃縮させたような濃さを持ったそれは一瞬にして、胎を満たして、それでも止まらぬ射精はぼこりっ♥とまるで妊娠したかのように胎を膨らませる。
「ふぅぅぅ……カーリー、まだ出来るよね?」
「……無論だ、我が夫♥新たなるシヴァなりし者♥汝が満足するまで♥好きなだけ♥我が体、使うとよい♥♥」
五対の腕を絡み付かせて、もっと女神(われ)を愛せと♥もっと女神(われ)を犯せと♥求めてくる新しい妻の気持ちへ答える為、一発程度では収まらぬ男根を再び、突き上げる。
こうして立香の妻に新しくカーリーが加わり、今宵の30人を超える妻との逢瀬は一際、激しいものになるのであった。