天蓋の上にて
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「一護の霊圧を追ってきたが...天蓋 偽の空だったわけじゃな」
第五の塔の中には入らずそのまま空に開いた穴の中に飛び込むダルヴァ
中にいたのは尋常でない霊圧を見せるウルキオラとそれに圧倒される一護
「…反射的に月牙を出したか 賢明な判断だ
そうしていなければ今頃 貴様の首は俺の足許にあった」
速い あまりにも速い...一護の天鎖斬月もかなりの速度とパワーを有し虚化による能力の上昇を加味してもまだ足りない
「ダルヴァと言ったか お前は構えを取らないのか」
「蹴りと注射の双方を混合した構えなどあるわけないじゃろう」
「それもそうだ」
ウルキオラの攻撃が来る 避けるなどというのは考えずただ防御を行いそこにカウンターを入れるこれしか無い
虚圏に来て初めて血が肌から出た 静血装そして自身の身を持ってもしてもこの攻撃を完全に抑えることは出来ない
カウンターがウルキオラを襲うが軽くだけ鋼皮に傷を付けただけで終わってしまった
「ノイトラよりも硬い装甲とは 相当だな」
「速い固い強い どうしたらいいんじゃろうかのう」
虚化が解け疲弊しきった一護を守るにはダルヴァはせいぜい目立って攻撃してもらうしかない 頭の中で先ほど手に入れた情報を元に対策を練ろうとしてもこんな情報は記載に無かった 恐らく仲間にも秘匿していたのだろう

「まだ上があるというのか...」
防御だけならまだどうにかなるだろうがもう一護を守るという目標は達成できそうに無い
ウルキオラの攻撃をもろに喰らって生きていられるのは恐らく自身のみだと判断するダルヴァ もういっそ盾として担いで逃げて欲しいくらいだが
残念ながらもう一護は胸に穴をあけられて死んでしまった 井上織姫の力に頼るしかないが間に合うだろうか...